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第64回紅白歌合戦で完結した「あまちゃん」

 「あまロス」という言葉が出てくるほど、昨年のNHKの朝の連ドラ「あまちゃん」は好評であった。「あまちゃん」の最終回は、「北三陸鉄道」の線路で走り出す天野アキ(能年玲奈)と足立ユイ(橋本愛)の希望に満ちた映像でエンディングを迎える。
 
 「あまちゃん」本編では、アイドルを目指していたが上京を果たせなかったユイがいた。そして、女優・鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が歌が下手であったため、アイドルを目指していたアキの母、天野春子(小泉今日子)が彼女の影武者として人知れず声だけデビューしたのであった。世間に春子の存在が知られることはなかった。
 
 第64回紅白歌合戦で和田アキ子が歌を終えた後、アキが所属していた、GMT featuring アメ横女学園が「暦の上ではディッセンバー」を歌う。アキがステージ上でユイに「ユイちゃん、こっちへ来ていっしょに歌うべ!」と呼びかける。すると、「北三陸市」にある喫茶店「梨明日」から「あまちゃん」メンバーがアキに話しかける。するとユイが出てきて、「アキちゃん、すぐ行くから待ってて!」と言う。
 
 ステージ上のモニターには「第157回 おら、紅白にでるど」とタイトルが出てオープニングテーマ曲が流れる。パラパラアニメでユイが電車とタクシーを乗り継いでNHKに入る絵が登場。すると実写に代わり、ユイはアキの父である黒川正宗(尾美としのり)運転するタクシーで駆けつけ、アキと同じステージに立つ。二人は「潮騒のメモリー」を歌う。ユイが上京を果たした形となった。
 
 二人がワンコーラス歌い上げるとアキが、「2番は大好きなママが歌います」というと、会場からはどよめきが起き、「天野春子」名義で小泉今日子が登場。同曲を歌い上げた。アイドルとしてステージに立てなかった春子の夢が叶った形となる。小泉今日子が紅白で歌うのは実に25年ぶりとなった。
 
 春子が歌い上げると、演奏がスローテンポになり、春子が手をセンターに伸ばす。和服でステージに上がってきたのは「鈴鹿ひろ美」名義の薬師丸ひろ子であった。またしても会場はどよめいた。薬師丸ひろ子は、レポーターなどで出演経験があるが、歌手としては紅白初出場である。
 
 鈴鹿の歌が終わるとアキの「北三陸さ、帰りてぇ」の映像が出て、「梨明日」にいたメンバーも全員登場、劇中で歌われていたGMTのデビュー曲、「地元に帰ろう」を全員で歌う。最後はアキが「撮影に協力して戴いた地元の皆さん、ありがとうございました」と言葉を述べて終わる。
 
 この「あまちゃん第157回」は約14分。ほとんど本編一回分を放送したのと同じくらいの時間である。ドラマという仮想の中の「あまちゃん」が紅白歌合戦という実体のあるところと繋がった。思えば「あまちゃん」本編はオマージュやパロディがちりばめられており、紅白でそれをやってのけたと考えることもできる。これで「あまちゃん」は完結した形となった。
 
 一方、リハーサル時から失敗が懸念されていた、紅組司会の女優・綾瀬はるか。最初の浜崎あゆみの曲紹介でとちった。その後もセリフを噛んだり、ゲスト審査員であった美輪明宏との掛け合いを”無視”してしまう失敗もあった。
 
 しかし初めての紅白司会であり、健気にやっていた姿は見ていて楽しかった。前半が終わる前に「特別企画~東日本大震災復興支援ソング『花は咲く』」を歌うコーナーがあった。綾瀬が被災地に訪れた映像が流れた後に綾瀬が、「今回出会った大熊町の子供たち。辛い境遇でも、夢を抱き・・」と言ったところで感極まって泣いてしまった。大きな瞳からぽろぽろ落ちる涙。その後なかなか言葉にならなかったが、会場からは「頑張れ!」の声や拍手が贈られ、「花は咲く」を出場者有志と共に歌い上げた。綾瀬さん、優しい人。
 
 番組の最初に「紅組司会・綾瀬はるか」とテロップが出たが、「花は咲く」を歌い出したとき、改めて「綾瀬はるか」とテロップが出たのはとてもよかった。
 
 昨年泣いた人、笑った人、どんなかたにもよい一年でありますように。
 
 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 
 
 Nono
 
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昭和55年の映画「震える舌」レビュー

 
 破傷風の恐ろしさがよく分かる映画である。昭和55年(1980年)に公開された映画「震える舌」のDVDを見ることができた。この頃の映画はビデオ化されているが、それが再びDVDになるものとならないものもある。
 
 自宅近くで泥遊びをしていた少女・昌子が手にケガをした。小さく指に乗っている血の塊。これだけではただのケガだと思い、三好邦江(十朱幸代)は簡単な消毒で済ます。
 
 そのうち昌子の歩き方がおかしくなり、話し方もおっくうな感じになる。昭(渡瀬恒彦)と一緒に昌子を病院に連れて行くが、特に異状を認められずに帰宅させる。
 
 ところが別室で昌子の奇声が聞こえ両親が駆けつけると、昌子が舌をかみ切りけいれんを起こしていた。救急搬送されて大学病院の治療を受けることになる。
 
 そこで昌子が診断されたのは「破傷風」であった。昭も邦江も破傷風をよく理解しておらず、昌子がこれから大変な治療と向き合わなくてはならないことは知る由もなかった。
 
 破傷風菌に感染すると、光や音に反応して体が弓なりに反ってけいれんする。昌子は「ぎいー!!」と叫んで発作を起こす。口をかみ切ってしまうことから、口の周辺は血まみれだ。看病に当たる両親は見守るしかなく、疲れといらだちがだんだん増してくることになる。
 
 「震える舌」は、原作・三木卓氏の娘が破傷風に罹患したことをモデルに作られている。この映画は何故かホラー映画という位置づけのようである。破傷風の患者が暗い部屋で発作を起こす描写がそう表現されるところだが、破傷風という病態を知るうえで非常に有益な映画である。
 
 弓なり発作などの一連の難しい演技をこなした「昌子」役の女の子は、若命真裕子(わかもりまゆこ)さん。出演作はこの映画と、「典子は、今」という映画の2本のみであるようだ。本作を見た当時、自分自身も子供であったので、破傷風の予防接種の重要さを知ることになった作品である。
 
 
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「半沢直樹」最終回 タンカが痛快さに花を添えた

 英語で数えられる名詞が複数になると名詞の最後に「s」が付くことは知られている。複数形になるときには必ず「s」が付くのだ。では、「1.5」は単数、複数のどちらになるか。
 
 TBS系ドラマ「半沢直樹」では、主人公の半沢直樹(堺雅人)が切り出すタンカが痛快だった。銀行内を取り巻く不正を次々と暴くそのさまは、日曜の夜の放送であったが、次の月曜出勤に気合いが入れられたことに違いない。視聴率は右肩上がりとなった。
 
 俳優陣が豪華だった。銀行が舞台ということもあるが、相応の年齢層の個性派俳優が脇を固めた。脇役というには躊躇するような豪華な顔ぶれもドラマの進行の潤滑油となった。
 
 かつて、「バカヤロー!私、怒ってます」というオムニバスの映画があった。バブル期に制作されたこの映画は日常的に豊かでありながら、日々のストレスに耐える主人公が最後に「バカヤロー!」と爆発させることが痛快だった。
 
 「半沢」は少し違う。「バカヤロー」の時よりも経済は停滞しているこの国で、バブル期に入行した主人公たちが理不尽な経営陣に単なるタンカを切るだけではなく、正攻法で吊し上げるその行程までもが実に痛快なのだ。半沢は放送が終了した、「水戸黄門」の印籠が出されるときのような感覚を思い出すのだ。半沢のタンカはまさに印籠であった。
 
 「たとえどんな結果になっても、俺はお前たちと同期で良かった」と半沢が渡真利忍(及川光博)と近藤直弼(滝藤賢一)に語るシーンがある。不正を相手にお返しをするのもよいが、人間生きているうちは恨み言ではなく、友情もお返ししたいものである。
 
 冒頭の答えだが、英語では1を超えたら複数形になる。つまり、「2」ではなくても「1.1」でも複数として扱う(※)。世の中でお返しをするのはせいぜい「1.5」くらいのものではないだろうか。感謝の気持ちは大きなお返しである必要はない。そして返す相手がいることに感謝したい。
 
 
 
 身勝手な保身のために、人の人生が、踏みにじられて・・
 
 積年の恨みが、怒りが、人の人生を動かして・・
 
 
 
 世の中に正義があるだろうか。この世に正義はない。この世は誰もが自分のことで精一杯だ。しかし、たった一人が声を上げることはできるのだ。「クロはクロ、シロはシロ」という声を上げるその勇気を放棄しなければ、自浄作用があることを捨てなければ、正義は形になる。人という形になるのだ。正義は人そのものなのだ。
 
 半沢は土下座にもこだわった。日本人にとって人前で土下座することは屈辱的なものである。土下座をしたことがある者にとってその苦痛は理解できる。しかし土下座を経験したことがない者にとっては、その苦痛は想像を絶するに違いない。
 
 
 半沢の妻である半沢花(上戸彩)の存在も良かった。半沢が「この電話次第では東京を離れることになるかもしれない。すまない」と花に頭を下げる。しかし花は、「地方でゆっくりするのもいいんじゃない?」と笑顔で答え、半沢の手を握った。半沢が家に帰ると、心を穏やかにさせる小さな”花”がいつも咲いていた。
 
 膝をつく者、握り拳を作る者、その手に優しく手をかける者がいる。愛情や優しさの倍返しは、いつの時代も静かに日常に溶け込んでいるのである。
 
 
 
 
★ 日曜劇場『半沢直樹』|TBSテレビ
半沢直樹 堺雅人
半沢花  上戸彩
渡真利忍 及川光博
黒崎俊一 片岡愛之助
近藤直弼 滝藤賢一
湯浅威  駿河太郎 
 
岸川慎吾 森田順平 
大和田暁 香川照之
羽根夏子 倍賞美津子
半沢慎之助 笑福亭鶴瓶
中野渡謙 北大路欣也
 
★ 懐かしい再放送 「積木くずし〜親と子の200日戦争〜」(本ブログ・10/10/29)
★ ザッピングで1年に1週間が無駄に(本ブログ・08/11/9)
★ 家政婦のミタが好調だったのは「絆」?(本ブログ・12/12/22)
 
(※)…参考「表現のためのロイヤル英文法」(旺文社)
 
 

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クールジャパンなどの拠点に 羽田空港跡地に国家戦略特区 政府構想(2013.8.21)

 
 構想が浮上している段階なので仕方のないことだが、東京の羽田空港跡地と多摩川を挟んだ対岸にある川崎市の一部を使って「国家戦略特区」にする構想が政府内にあるという。
 
 「羽田グローバルアライアンスセンター」というカナが分かりにくい。川崎市側を「ライフイノベーション」とするのもよく分からない。さらに国際展示場を併設し、付加価値の高い農産遺品を集めた展示会を開催、そしてアニメなどのコンテンツを発信するクールジャパンの拠点として活用する、とある。
 
 どうも国が音頭をとると号令だけ響きが良いように感じる。
 農産品や工芸品をアピールするのなら、都内のデパートですでにやっていることである。これを羽田でやるのであれば、そうした特産地に飛べるような総合案内所を作るべきで、羽田をハブ(拠点)にするのなら国内どこでも飛べることであるし可能である。
 
 飛んだ先では、特産品を扱う道の駅などの施設に誘導する手はずを整えておく。電車やバスなどの公共機関を利用できるように案内表示の整備も必要になるだろう。
 
 最近「Kokkai(国会)」などの標識が分かりにくいという苦情を受けて、国交省が重い腰を上げた。「国会」は「The National Diet」、「外務省」は「Gaimusho」から「Min. of Foreign Affairs」に換えるという。昔も話題になったが、当時の国交省は「直すつもりはない」と突っぱねていた。言葉の意味も分からない外国人に「kokkai」が分かるはずもない。苦情が来る前に対応できていればクールジャパンなのに。
 
 話題のドラマである「半沢直樹」のロケ地が関西で人気が出ているという。当然「半沢」に会えるわけもないが、こうした場所に行くことで実際のドラマとの相乗効果が得られるであろう。何しろ楽しい。
 
 埼玉県所沢市には「トトロの森」と呼ばれるところがある。いかにもトトロが出てきそうな雑木林である。こうしたところに案内できる交通網の整備、ガイド・通訳者の手配等が整えば、日本の観光産業に活気が出そうである。
 
 日本に何らかの期待を持って来日する外国人たち。「ここが○○で有名なところか」「ここがあの映画で使われていたところか」と実在するものに喜んでもらえるようにしたい。そして「ここにトトロがいるのか」と想像力を刺激されて楽しんでもらえるようにできればいい。そんな潜在的な魅力が日本には沢山あるのだから。
 
 
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★ 羽田空港跡地に国家戦略特区 中小製造業、クールジャパン、先端医療の拠点に(産経新聞・13/8/19)
★ 「Kokkai」やめます 国会周辺の標識、英語に(産経新聞・13/8/20)
★ 半沢直樹:関西ロケ地じわり人気(毎日新聞・13/8/21)
★ トトロの森の紹介(公益財団法人 トトロのふるさと基金)
★ トトロの家 全焼 東京・杉並(本ブログ・09/2/14)
 
 

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パナソニックテレビ「ビエラ」のCM拒否はテレビ局がネットを排除しているのではありません

  
 今年の4月に発売されたパナソニックのテレビ「スマートビエラ」のCMがテレビ局によって放映されない状況になっている。この記事を最初読んだときにおかしいと思った。パナソニックのような主力スポンサーを排除することがあり得るのかと思ったからだ。
 
 このテレビは、テレビの電源を入れるとテレビ番組の右や下に放送と無関係のネット画面が並ぶ。これらの情報の併置が番組内容とネット情報を混同、誤認する可能性があるというわけだ。
 
 ARIBという団体があり、通信・放送分野における電波利用システムの研究開発や技術基準の国際統一化等を推進している。この規約にビエラテレビが違反する可能性があるということである。
 
 ARIBの規定によれば、
・混在表示の禁止
・テレビ以外のコンテンツを起動するときは原則として放送と無関係のコンテンツが表示されることを明示する。
・同時表示か切り替えるかなどは視聴者が選択できるようにする。
・同時表示中は放送と無関係なコンテンツを表示していることが誰にでも分かる表示を常時行う。
といった内容になっている。
 
 つまり、データ放送などは放送局が流しているものであると明示されているので問題ないが、テレビの電源を入れた瞬間に無関係のネット画面、YouTubeやツイッターなどの情報が流れた場合、視聴者がテレビ番組と関連するものだと誤認し、混乱を招く恐れがあるからだ。
 
 そのネット上の真偽のはっきりしない情報に対して、併置されて表示されている放送局に苦情が殺到する可能性もある。テレビはネットと違い、年配者が気軽に情報を得ることの出来るものである。最初からネット画面が表示されることは良くないわけだ。勿論、テレビをつけたあと、視聴者の操作によってネット画面が出ること自体をARIBは禁止していない。
 
 ツイッターのつぶやきをみると、「局がネットにびびってる」「ネットがテレビ番組についてけちつけられるのが怖いのだろう」などの文言が並ぶ。こうした情報は考えは間違いであり、情報を精査して批判すべきである。
 
 つまり、ネット上でもこうした情報の内容に混乱がみられるのに、スマートビエラのような「テレビ+ネット」の代物が出たら混乱を招くというのは容易に想像が出来る。
 
 そうしたものだとわかっていれば、魅力的な商品であることは間違いない。新しい情報の受け取り方として、こうしたテレビが普及していくことであろう。
 
 
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★ 地上デジタルテレビジョン放送運用規定(ARIB)
★ パナソニック新型テレビのCM拒否 民放各局(時事通信・13/7/7)
 
 

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ラジオのある生活 黒くんの活躍

 あえてテレビをつけずにラジオを聴く生活を送っている。ラジオの利点というのは、テレビの前でじっとしている必要がないので、ほかのことをやりながら情報収集できる。最近は震災のこともあってラジオの存在が大きく取り上げられることも珍しくなくなった。
 
 ボーッとラジオを聴いていた。何の話かよく分からないが、こんな話が流れてきた。
 
 クレヨンの黒くんが紙を真っ黒に塗りつぶした。ほかのクレヨンが「黒くん、何をするんだよ」と怒り出す。すると、シャープペンシル君が「僕に任せて」というと、身を斜めにして黒色を削り、大きな花火を描いた。
 
 クレヨンたちが「わぁ。きれいな花火。シャープペンシル君ありがとう」というが、シャープペンシル君は「僕の力じゃなくて、黒くんのおかげなんだよ」というと、クレヨンたちは「黒くんごめんね。ありがとう」と言った。
 
 一様に先入観が邪魔をすることがある。これはいいもの、これは悪いものと決めつけると、その呪縛に苦しんでしまうことになるが、考え方を変えればいい方に向かうことは十分にあり得る。
 
 ラジオはまさに一色のメディアでだ。テレビの番組のように色がついていないぶん、その時のDJの言葉を自分の価値観で磨き上げることも素直に受け入れることも可能だ。偶然かかる音楽に心を奪われることもあれば、単なるBGMで過ぎゆく空気になることもある。
 
 ながらメディアとしてラジオは便利であるし、時間を有効利用できる。上記「黒くん」の話の後に流れた、花*花の「あ〜よかった」がとても心地よかった。天気もよく、部屋を深呼吸させたのだ。
 
  
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★ プロの仕事に敬服 東北地方太平洋沖地震(11/3/19)
★ ラジオ聴取率アップに中学生が貢献 ラジオの思い出(10/1/3)
 
★ アマゾンで「花*花/あ~よかった」をみる。
 
 
 
  

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相棒11(Eleven)最終回 ひこうきぐもの恋愛

 
 警視庁組織犯罪対策2課長が死亡した。現場の状況から毒キノコによる中毒死と判断されたが、不自然な点が多かったことから秘密裏に捜査が行われた。特命係の杉下右京(水谷豊)と甲斐亨(成宮寛貴)も独自に捜査を始める。
 
 そして甲斐のスマートフォンにウイルスが仕込まれ、特命係の行動が筒抜けになっていたことも発覚。警視庁サイバー犯罪対策課の協力で、それが某国大使館付近から発信されたものと判明する。後に外為法違反容疑のある男を割り出すが、彼に接触していた女性に事情を聞くことになる。
 
 どんな状況下にあっても、男女の恋愛というのは不変だったと感じさせるところである。かつての「相棒」に、男にだまされた女がだまされたと分かった後でも、男に感謝する話があった。数式のように答えが出るものばかりではなく、解なしという考え方が必要なのが人間の本能だ。
 
 しかし、どんな恋愛が展開されようとも、そこに犯罪があってはならない。人が他人によってあやめられる理由は存在しない。被害者がいれば当然その周りの人々も傷がつけられる。人の命というのは傷つけられるものなのである。
 
 この話では男女の愛情も良かったが、後半にある組織犯罪対策5課の角田課長が良かった。友人の死に対して男泣きをするのだが、友情というのも何事にもかえられない貴重品である。
 
 話の中で飛行機雲が見えていた。恋愛とは飛行機雲のごとしである。曇っていては見えない、そして人の力で飛び立つものがなければ、青空に直線を描くことはできないのである。
 
  
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★ 「相棒11」始動:新相棒はやっぱり○だった(本ブログ・12/10/11)
★ 水谷豊(プロフィール・Yahoo!検索)
★ 成宮寛貴(TOP COAT)
★ 鈴木杏樹(JAPAN MUSIC ENTERTAINMENT)
 
★ 川原和久(劇団ショーマ)
★ 大谷亮介(FATHER’S CORPORATION)
★ 山中崇史(劇団扉座)
★ 六角精児(劇団扉座)
★ 山西惇(株式会社キューブ)
 
★ 神保悟志オフィシャルサイト
★ 片桐竜次(ブログ)
★ 小野了(有限会社活動屋)
 
★ 相棒Eleven(テレビ朝日)
 

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巨大イカ伝説に魅了される

 ツイッターのタイムラインが「イカ」で埋まった。何が起きたのかと思えば、NHKで小笠原諸島周辺に生息するとされる「伝説の巨大イカ」をドキュメンタリーが放送されたようで、それが話題となっていた。気になって仕方がなかったので再放送を見た。
 
 小笠原諸島は世界遺産にも登録されたガラパゴス、独自の進化を遂げている地域である。空港がなく、東京から船で1日かけて行かなくてはならないところ。それゆえに巨大イカの存在を伝説化したくなる。
 
 番組では巨大イカ探索中に深海に住む不思議な生物たちが多く登場した。深海に住む生物の多くは自らを発光させるものが多いのだという。威嚇する意味もあれば、仲間とのコミュニケーションに使うこともあるという。暗闇でのコミュニケーションはそれしかないかもしれないが、人間にとってみれば鮮やかな自己主張でありとても面白い。
 
 イカを探す潜水艇に小さなイカが集まってきた。世界中から集まった研究者たちが大いに湧く。「小さなイカ君、もっとこっちにおいでよ」「ここはどこだ?」「みて!またきたぞ!」熱中する様は威厳のある研究者ではなくなっていた。
 
 撮影に成功した巨大なイカは「ダイオウイカ」であり、23分間研究者たちの前で漂っていた。鋭い目であったが、ゆっくり瞬きしたその様は、自らを慕ってきた研究者たちに対するウインクのようであり、暗闇にゆっくり消えていったその巨体は、伝説と呼ばれるのにふさわしく金色に輝いていた。
 
 伝説であった巨大イカ。伝説を追うのはきっと刺激的な日常に違いない。そこには日常の画一的な考えを一蹴する超越的な魅力が存在する。
 
 つまり、思い切って伝説を追ってみてはいかがであろうか。それには、イカのような身近なものに焦点を当てて、大洋のような広い探究心が必要だ。そしてもう1つ必要なのは、すでに忘れてしまっている、理屈抜きで夢中になれる色のついていない純粋さである。
 
 
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★ iTunesストアでのレンタル「グーニーズ」を観た(本ブログ・11/10/22)
 
★ 怪物ダイオウイカ、生け撮った NHKが深海撮影に成功(朝日新聞・13/1/7)
 
 

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