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正しい戦争

 12月10日、ノルウェーの首都オスロでノーベル賞授賞式が開催された。ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領は演説の中で、「正当な戦争が避けられないことがある」「一定の条件が満たされる場合にのみ戦争は正当化されるとされた」などと発言した。アフガニスタンに3万人兵士の増派を決めた後の大統領の演説は、矛盾な言動であることを認識しつつも、堂々とした演説であった。
 
 オバマ氏の受賞には内外から批判がある。「就任して何も功績を残していない」、「平和賞受賞者が戦争を擁護するのはおかしい」、「平和の追求と反戦主義が同じでないと訴えたのは正しい」、「ノーベル賞に傷をつけた」などである。
 
 功績を残していないオバマ氏が受賞をしたのは、彼の軍事政策に対する期待感が込められたためであろう。4月のプラハ演説では「核を使用した唯一の核保有国として、核軍縮をリードする用意がある」などと述べたが、この”過去を謝罪する低姿勢”からの転換ともいえる今回の演説を賞賛する向きもある。
 
 実際問題として、話し合いで相手が武器を置くことをしてくれるのであれば、どの国でもそうしたいはずである。しかしながら、人権活動家を拘束する国やテロ組織などは話し合いのテーブルに着く用意はなく正義に対して銃口を向けるのである。この時に、こちらは「ああそうですか」と退散するか、こちらも武器を構えるかということが問題になる。武装組織に対して警察力が弱かったり無政府状態で混乱するような国の場合に他国の軍事介入が始まる。
 
 戦争と平和は対義語であるはずだが、あたかも性別や肌の色と同じ”同権”であり、同じ方向を共に歩んでいくかのような状態に矛盾を感じることがある。やっかいなことは、戦争よりもむしろ平和なのかもしれない。平和は目に見えない。しかし戦争は悲惨な状態を直視することになるし、これまでも歴史がそれを語ってきた。目にすることのできない平和を”人質”にして、戦争を擁護することはあってはならない。
 
 根底にある意識の問題である。人の生きる道を模索し、相手を尊重し、自分をどれだけ犠牲にできるかということに、人の価値というのは見出すことができるはずである。「戦争」と「平和」は反意語であり同義語にはなり得ない、そういう考えを訴え続けることが、目に見える平和を生み出すことを信じてやまない。
 
 
 
※ 読者のみなさま、今年もお読みいただきありがとうございました。よいお年をお迎えください。
 
 
 Nono
 
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★ オバマ氏へのノーベル賞授賞 大統領支持層からも批判(産経新聞・09/10/14)
 
 

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2009年のニュースを振り返る・7【千葉県内の3事件】

【女性店員刺殺、次女監禁の男の容疑者逮捕 逃げられなかった次女】———-
 
 千葉市花見川区の花見川団地内で、洋服店従業員の女性(61)が首を切られて刺殺され、その次女(22)が連れ去られた事件は、住所不定職業不詳の男の容疑者(28)を特定して指名手配した。容疑者が逃走に使った乗用車を手配し、Nシステム(ナンバー読み取り装置)を利用し追跡したところ、東北道佐野インターで降りたことが判明、千葉県警は佐野市内を中心に捜索を始めた。
 
 しかし県警は別の可能性も考えていた。被害者関係者名義で、沖縄行きの航空券が買われていた情報を得て、捜査員を沖縄県に派遣した。その結果、那覇市内の携帯電話ショップ前で容疑者を発見、捜査員20人が取り囲み身柄を拘束した。その様子はテレビカメラにも収められていたが、抵抗こそしなかったものの、ふてぶてしい態度に見えた。連れ去られた次女は自分の名前を名乗り無事に保護された。
 
 8月13日、千葉地検は女性を刺殺した殺人・銃刀法違反容疑で容疑者を起訴、次女の連れ去りに関しては捜査中であることについて処分保留とした。次女が身体的な拘束をされておらず、逃げる機会があったにもかかわらず容疑者と行動をともにしたことについては、ストックホルム症候群の状態になっていた可能性を指摘している。
 
 ストックホルム症候群は、監禁や誘拐などの被害者が、長期間に渡って容疑者と行動をともにすることで、容疑者に対して同情や好意を抱くなど特別な感情を持つ心理状態を指す。1973年にスウェーデンで発生した銀行立てこもり事件で、解放された人質が容疑者をかばうような発言を繰り返したことから命名された。こうした心理的な監禁でも有罪になった例は過去に判例がある。地検は翌9月に、次女を監禁した逮捕監禁罪で、沖縄に行く前の1日間についてのみ、容疑者を起訴した。
 
 この事件の前に、名古屋市内で次女が容疑者に車で連れ回されて保護される事件があった。この時、容疑者の車にはナイフがあったが、愛知県警は立件せずに厳重注意して帰した。警察庁は積極的に事件として立件するように全国の警察本部に指示を出したが、ストーカー被害が完全になくなっているとは言い難い。
 
 そもそも、女性をつけて歩く不審者は実際はもっと多い。私の知り合いでは、事件まで発展しなくても、「家の前に着いたところでナンパされてショックを受けた。家まで尾行されたことに気づかなかった」という女性もいる。また、別の女性はあまりにも不審者が多かったことから転居を余儀なくされるなど、警察に相談するところまでいかない事案もあるときいた。
 
 実際にこうした事案で警察に相談して、果たして防犯がどれほど機能するものなのだろうか。警察も人員的に限界がある。そうなると、ストーカーを寄せ付けない雰囲気を相手に抱かせることが重要になってくるが、それでも早めに警察に相談することにためらわないことだ。
 
  
【英国人講師殺害・遺棄、整形して逃走の男の容疑者逮捕】———-
 
 有力な情報がなかった事件だが、事件が急展開をしたのが11月。千葉県市川市でイギリス人講師の女性を自宅に遺棄したとして指名手配されていた男(30)が名古屋市内で整形手術を行っていることが分かった。病院からの通報で分かったものだが、その後、整形前と整形後の写真が新たに公開されることとなった。
 
 男は大阪府内の建設会社に勤務していたことも判明。会社の寮を家宅捜索したところ、男の指紋が検出された。警察は府内のネットカフェなどを集中的に捜索していたところ、大阪市住之江区内のフェリーターミナルに「男に似た男がいる」という通報を受けて大阪府警の捜査員が男を職務質問、自ら捜索していた男であることを認め、住之江署内で逮捕された。
 
 千葉県警行徳署に移送されたあと、男は2週間ほど断食や黙秘をするなどして”抵抗”したが、その後は食事もするようになり、死体遺棄罪で起訴された。男は「殺意はなかった」などとしたが、千葉地検は殺人と強姦致死罪で追起訴した。
 
 首を絞めて死に至ったことについては、性的暴行の一部であり、殺害行為でもある「観念的競合」と地検幹部は判断している。1つの犯罪行為が複数の犯罪を構成するもので、刑法54条では罪の重い方で罰することを定めている。奈良市の女児殺人事件、広島市の小1女児殺人事件でも適用されている。(参考・読売新聞/東京朝刊・09/12/24)
 
 男は「殺すつもりはなかった」、「逃亡生活の中でも謝罪の気持ちを持ち続けていた」などと話しているという。整形までして逃走した男に、謝罪の気持ちがあったとは到底思えない。長期にわたり逃亡しておきながら、とってつけたような”謝罪の気持ち”など信用できない。
 
 
【千葉大女子学生殺人放火事件、被害者口座から出金の男の関与か】———-
 
 10月22日、千葉県松戸市内のマンションで、千葉大学4年の女子学生(21)が殺害された上に放火されているのが見つかった。何らかのトラブルが原因かと思われたが、事件は別の可能性を示唆している。
 
 被害者のキャッシュカードを使ってATMから現金を引き出した男の写真が公開された。その後、千葉県内で起きた強盗強姦未遂事件で逮捕された男(48)が、女子学生のキャッシュカードから出金していたことを認めた。しかしそれ以上の供述は得られておらず、千葉県警松戸署は慎重に捜査を進めている。
 
 被害者のキャッシュカードを持っている以上、女子学生の死亡に何らかの事情を知っているものとみられているが、今では男の供述を崩すしかないようである。被害の状態が、相手を脅して乱暴し、キャッシュカードの暗証番号を聞き出すなど共通点が多い。「キャッシュカードは拾った」といっている男の供述を精査しなくてはならない。男の欲望のために何ら落ち度のない被害者が生まれてしまうことが残念でならない。警察の底力を是非見せてほしい事件であり、早期解決こそが被害者へ供養となり得るだろう。
 
 平穏な生活を壊すような者というのは、規範意識が崩壊している。そんな人間からどのように身を守ればいいのだろうか。強盗、窃盗、ひったくり、そうした罪を犯すものは犯罪が生活の一部となっている。捕まえても捕まえても凶悪事件はなくならないところにむなしさを覚えることもある。しかし、間違いは間違いだと声を上げることを忘れてしまうことも、そうした輩の欲をのさばらせておくことになるのである。
 
 
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★ ATM画像の男、別件で起訴 千葉大女子学生殺人放火事件(本ブログ・09/12/8)
★ 容疑者、大阪・住之江区内のフェリーターミナルで身柄拘束、死体遺棄容疑でで逮捕 千葉県警など警察当局(本ブログ・09/11/10) 
★ 容疑者の整形手術後の写真を公開 千葉県警行徳署捜査本部(本ブログ・09/11/5)
★ 容疑者か 英国人女性ホーカーさん死体遺棄事件 愛知、福岡の病院で整形手術?(本ブログ・09/11/4)
★ 男の容疑者逮捕 次女無事保護 那覇市内で 千葉の殺人・連れ去り事件(本ブログ・09/7/23)
 
 
 

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2009年のニュースを振り返る・6【ネット犯罪】

【スマイリーキクチさんのブログ炎上】———-
 
 「足立区出身の元不良」。お笑いタレントのスマイリーキクチさん(37)がデビュー当時に掲げたキャッチコピーが騒動の始まりだった。足立区で89年に起きた少年らによる「女子高生コンクリート殺人事件」の犯人ではないか、そういう事実無根の誹謗中傷がスマイリーキクチさんのブログコメント欄に殺到した。「殺人犯のくせになんで芸人をやっているんだ」「人殺し」。
 
 スマイリーキクチさんは警視庁中野署に被害届を提出。警視庁で執拗な書き込みをした18人を特定し、名誉毀損容疑で書類送検した。ブログの”炎上”で検挙者が出たのは全国でも初めてのことである。容易にコメントが書き込める部分が芸能人のブログにアクセスしやすい環境を産む反面、悪意のない発言でも誹謗中傷の危険にさらされる。スマイリーキクチさんの場合は全く事件とは無関係なのは明白である。殺人犯がタレントとして芸能活動ができるはずがないことは考えれば分かることである。警視庁は送検した18人以外にも、「殺す」と書き込みをした20代の女を脅迫容疑で書類送検した。
 
 
【ブログやプロフでも個人攻撃】———-
 
 学校裏サイトなるものが開設され、そこでは実名を上げて「○年○組の△△は生意気だ」「死ね」などと誹謗中傷の限りが尽くされていた。言われなき事に対して、相手は匿名であり対抗手段がない。ひどいものになると本人になりすましたブログが開設されて個人情報が勝手に公開される被害も出ている。被害者の中にはノイローゼになった人もいれば、不登校になった人もいる。
 
 警察庁によると、08年にブログなどで中傷された被害は11,516件にも上り、問題の根深さが明らかになっている。名誉毀損罪は書かれた内容の真偽は問わない。殺人犯に「人殺し」といっても名誉毀損罪が成立する。それだけ人の名誉や権利については法で手厚く保護されている。
 
 こうした犯罪になり得る書き込みは「ばれない」と思っている者が多いようだが、多くはIPアドレスやリモートホストなどから追跡ができる。ブログやホームページなどでは、アクセス解析機能をつけている人もおり、迷惑コメントがどの地域からのアクセスかを知ることは容易だ。住所の詳細までは分からないが、それを元にプロバイダや警察が発信元を特定することが可能なのである。そうした迷惑行為を収集し、公開しているサイトも存在する
 
   【闇サイト殺人、2人に死刑、1人は無期判決】———-
 
 「話を聞いて」「お願いだから殺さないで」。07年8月、帰宅途中のIさん(当時31)は男3人に拉致され、車内に監禁された。包丁を突きつけて脅し金やキャッシュカードを奪った。そのあと男たちは情け容赦なくIさんを恐怖のどん底に落とし、殺害した。
 
 逮捕された男3人は、インターネット上の「闇の職業安定所」で出会った面識のない者同士。それが面識のない被害者を拉致して殺害した。インターネットがなければ起こらなかったであろう犯罪。3人は強盗殺人などの容疑で逮捕される。  
 
 3月18日の名古屋地裁は神田司(38)、堀慶末(33)の2被告に死刑判決を言い渡した。死刑の判断基準となっている「永山基準」は「要素の一つで、絶対的な基準ではない」とした画期的な判決だった。つまり、被害者が1人でもその事件態様が悪質であれば死刑になる判断をした。当然の判決である。被害者が少ないために極刑にならないのであれば、犯人たちは相手を数えて事件を起こしうる。もう1人のK被告(42)は事件翌日に「被害者の懇願する声が頭を離れない」と警察に自首した来たことで無期懲役となった。
 
 3被告はそれぞれ控訴をしたが、死刑判決を受けた神田被告は控訴を取り下げ、死刑が確定した。検察は無期懲役となった、K被告に対しても死刑を求めて控訴している。
 「闇サイト殺人」は最悪の例であるが、スマイリーキクチさんやプロフなどで個人攻撃を受けて恐怖におびえた生活を余儀なくされる被害者がいる。平穏な生活を壊すだけでも十分罰に値する。もう一度書くが、誹謗中傷などの迷惑コメントは”アシがつく”ということを肝に銘じたほうがよい。テレビやラジオ同様、双方向でやりとりできる生放送であることに気付かなければ、ネットから現実社会に引きずり出される覚悟が必要である。    
 
 
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★ ブログ「炎上」させた18人を名誉毀損で検挙へ(本ブログ・09/2/5)
★ 闇サイト殺人、3被告に死刑求刑 名古屋(本ブログ・09/1/20) 
 
 

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2009年のニュースを振り返る・5【芸能人の不祥事】

 今年は芸能人に不祥事に関するニュースが目立った。事件とは無関係な芸能人と思われていた人たちの事件。特に薬物事案に関しては衝撃的なニュースであった。
 
 
【草なぎ剛、公然わいせつで逮捕】–——–
 
 「たくさんお酒を飲み、自分でも訳が分からなくなってしまった。大人として恥ずかしい行動を起こしてしまい、とても反省しております。本当に申し訳ございません」。記者会見で頭を下げたのはSMAPの草なぎ剛である。
 
 4月23日午前、草なぎは港区赤坂の公園内で1人全裸で騒いでいたところを住民に通報された。駆けつけた警察官に対しても「何が悪い」と抵抗したため、公然わいせつの現行犯で逮捕された。草なぎは泥酔状態で手足をばたつかせるなどして激しく抵抗、保護シートに全身を巻き付けられて連行されることになった。
 
 その後、公然わいせつ容疑では異例ともいえる家宅捜索が行わる。逮捕した赤坂署や留置先の原宿署には逮捕に関連して抗議の電話が殺到。家宅捜索に関しては、公然わいせつでの容疑では行き過ぎではないかという声もあがった。しかし薬物事案の多い昨今、警察としては念には念をという姿勢であったのだろう。
 
 酔っぱらいが裸になることはよくあることだが、今回逮捕となったのは、警察官が現場に来たときにすぐに服を着ることなく、激しく抵抗した事による。それさえなければ厳重注意で済んだ可能性もある。報道が大きくなされたのも国民的アイドルであるSMAPのメンバーだからである。有名人になるということは、プライベートも襟を正さなければいけないという、その最たる例になった。
 
 草なぎの逮捕を伝えるニュース速報では、番組出演者が番組の進行を止めて画面上部に表示されているニュースに「ええ?」と驚きの反応をしていた。草なぎはその後テレビに復帰。地デジ大使としても復帰することができて良かったと思う。犯罪としては軽微なものであるが、潔く頭を下げた姿勢は男らしかった。
 
 
【女優 覚醒剤取締法違反で逮捕】—–—–
 
 「女優の夫、覚せい剤所持容疑で逮捕」。これが世間を騒がせる第一報となった。自称プロサーファーである、女優(38)の夫(41)が8月3日、警視庁渋谷署の職務質問を受けたところ覚せい剤が見つかり逮捕となった。夫は「自分で使うために持っていた」と供述した。
 
 その翌日、女優と長男の行方が分からなくなり、親族や女優の所属する事務所社長が赤坂署に捜索願を出した。夫の逮捕にショックを受けた失意の失踪、そう思われた。事務所社長は「(自殺という)最悪の事態は避けたい」とし、会見では苦悩の表情を見せていた。その後、携帯電話の電波発信状況から山梨県内にいる可能性が判明、県内身延町などでは県警やタクシー会社が女優らの捜索に乗り出した。
 
 ところが8月7日、警視庁は女優に対して覚醒剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕状を出した。失意の失踪から一転して逃亡中の被疑者となった。警視庁は長男が無事に保護されたことを受けて、逮捕状を出したのであった。夫の逮捕時に現場に駆けつけた女優は署への任意同行を拒否、「子供がいるから」といって現場を立ち去ってから行方不明になった。
 
 そして8月8日、女優は弁護士に付き添われて警視庁第5方面本部(富坂庁舎)に出頭し逮捕された。逃亡については「覚せい剤を体から抜くためのだった」と供述。逮捕の一報は国内のみならず、台湾や中国、香港でもトップニュースとして扱われた。
 
 覚せい剤は脳の欲をつかさどる部分に作用する。食欲が我慢できずにダイエットが失敗するが、同様に覚せい剤を覚えてしまうと我慢できずにまた手を出してしまう。再犯者が多いのはそれが理由である。覚せい剤で捕まった者の3割が社会復帰をし、3割は再び覚せい剤に手を出す。3割は入院をし、残りの1割は死亡するという数字を忘れてはならない。
 
 薬物事案に限っていうと、芸能人に限らず今年は検挙される者が目立った。警察や厚労省の麻薬取締部が力を入れた結果でもあるが、大学生、教師、警察官なども薬物の誘惑に負けた。体に害のある物を摂取し、法を破るということは大きく道をそれることになる。法を遵守している者にとってはこんな警告は必要ない。しかし必要な者に限ってその警告に耳を傾けないところが何ともやり切れない。
 
 法を守れないことで家族や友人を悲しませることになる。そして薬物を買うということは、闇に生きる者たちの資金源になっているということを忘れてはならない。そうした違法なものを買うということは、彼らを潤すことに協力していることになる。
(エントリ中、敬称等略)
 
  
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★ さよなら元アイドルの女性 覚せい剤所持で起訴 事務所は解雇処分(本ブログ・09/8/29)
★ 判決を復唱し・・女優の有罪判決に想う(本ブログ・09/11/9)
 
 

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鳩山総理、辞任を否定 あきれた緊急会見

 「そうならないように最善を尽くしていく」。鳩山由紀夫首相は偽装献金問題について緊急記者会見を都内で行い、記者が「国民の辞任に対する声が高まったら辞めるのか」という問いに対しての回答である。与党最高責任者と小沢幹事長の秘書の問題として捜査がされていることに対しては「率直に申し訳ないと思う」とし、「国民の声に応えるべく政権運営をしていく」と述べた。献金された金についての使途は「正確には分からない(弁護士)」などとした。 
 
 東京地検特捜部は24日、偽装献金事件について、元公設秘第1秘書、勝場啓二氏(59)を約4億100万円の政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で在宅起訴した。会計責任者の芳賀大輔・元政策秘書(55)を同法違反(重過失による虚偽記載)罪で略式起訴。首相本人は嫌疑不十分で不起訴処分とした。
 
 この捜査結果を受けての記者会見となったが、母親からの12億6千万円の資金提供を贈与と認め、贈与税約6億円を納めることを明らかにした。「私腹を肥やしたり不正な利得を得たということは一切無い」とした首相。野党時代には「秘書の犯罪は政治家の責任」と厳しく追及してきたのにもかかわらず、「政治家としての使命を果たすことが私の責任」と辞任は否定した。
 
 政治家というのはどうして回りくどい説明が好きなのであろうか。イエスかノーか、10分で終わる内容を3倍の時間をかけて話をする。きれいな文言を並べ立て、クリーンなイメージを守ろうとするも、この会見で納得することはできなかった。億単位の金の使い道についても「具体的には分からない」とする一般市民との感覚が乖離している。この首相に国民の暮らしや経済を直視し、語ることはできるのだろうか。
 
 党のトップと幹事長に捜査の手が及んでいることに、どれだけの国民が納得しているのか。「額が額なので、国民の皆さんも納得していただけないのかもしれない」と述べた鳩山首相。疑惑が出た時点で潔い決断をすべきなのである。政治家の説明責任は必要ではない。必要なのは行動責任である。良くも悪くも結果論こそが政治家の全てである。
 
 
☆ 身をもって示すことがリーダーシップである。(Albert Schweitzer)
 
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★ 捜査に全面的に協力 首相発言(1)(読売新聞・09/12/24)
  
 

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今年”時効”の「井の頭公園バラバラ事件」は死体遺棄事件?

 
 最近、アクセスしていただいている方にブログ内のトップエントリから考えさせられることもある。ここ数日間にアクセスの多いのが今年の春に書いた「時効成立 井の頭公園バラバラ殺人」であるが、なぜアクセスが多いのだろう。テレビで何かやっていたか、と思って気付いたことがある。遺体がバラバラだったから自動的に「殺人・死体遺棄事件」と思っていたが、この事件は単に「死体遺棄事件」ではないのかということだ。つまり、例えば病死した遺体を切断して遺棄した可能性もある。
 
 事の真相を探るべく、当時の読売新聞記事を検索してみた。4月のエントリで書いた、続報が無かったことを裏付けるかのように、キーワード「井の頭公園 バラバラ」での検索結果はたったの16件である。
 
 第一報は94年4月23日の東京夕刊「井の頭公園に左足 ポリ袋入り、ごみ収集場に 東京・三鷹」である。この中では「警視庁捜査一課と三鷹署で調べたところ、左足の足首と分かり、死体遺棄事件として捜査を始めるとともに・・・」とあった。
 
 しかし翌24日の東京朝刊には「警視庁は、園内のゴミ箱など計14カ所から同一人物のものとみられる両手首、ひじ、ろっ骨などの入ったポリ袋を発見した。このため殺人、死体遺棄事件として三鷹署に特捜本部を設置・・遺体は死後2日前後・・」とある。25日にはさらに遺体が見つかり、26日に身元が判明する。
 
 5月3日の見出しが「東京・井の頭公園バラバラ遺体 殺害現場は?」などとなっており、記事ではこの時点で捜査が長期化する可能性を指摘している。その後の見出しは「井の頭公園バラバラ事件」となっており、殺されたことを断定できるような記述はない。
 
 同年11月23日東京朝刊では、被害者が「何らかの理由で(自宅のある)吉祥寺駅一つ手前の西荻窪駅で下車した後に事件に巻き込まれたとみて・・・」とある。
 
 翌95年1月12日夕刊では「東京・井の頭公園バラバラ殺人・・」との見出しとなってはいるが、やはり死因を特定するような記述はない。この日の記事は、吉祥寺駅近くで被害者に似た男性が男2人に殴られているという目撃情報が掲載されている。
 
 そして3月9日には「バラバラ事件」となり、被害者の父(当時67)が、被害者の父親の心情を綴った鎮魂の書「心事の奇跡」(創英社)を出版した記事となっている。これが最後の記事となり、同月20日には「地下鉄サリン事件」が発生、三鷹署特捜本部は解散してしまう。
 
 最新の記事が今年の4月23日「井の頭公園切断遺体事件が時効・・」である。この記事の中では、「・・・23日午前0時、公訴時効が成立した。警視庁は殺人、死体遺棄事件として、延べ37000人の捜査員を投入したが捜査は難航・・・(中略)15年間の情報提供は約250件だった」などとなっている。
 
 これだけの猟奇的事件であるから殺人事件に間違いない気もするが、殺されたという根拠が見当たらない。死体遺棄事件であれば時効は3年であるが、いずれにせよすでに時効は完成してしまった。もし犯人が分かるようなことがあれば、民事訴訟で不法行為に基づく損害賠償請求が唯一の罰を与える機会となるが、それも捜査が終結している以上、難しいことである。この時効は不法行為を知ったときから20年であり、あと4年4カ月ほどである。
 
 被害者である川村さんの頭部などは発見されていない。遺体が完全な状態で発見されていないことが、逆に殺人の疑いを濃厚にさせたような気もする。本を出版した父親はすでに他界したとのことだ。知人女性の言葉が最後に載っていた「川村さん一家にとって時効はないはず」という記述が無念さを表している。
 
 
☆ 時間は存在しない。存在するのは、瞬間だけである 。(トルストイ)
 
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★ 時効成立 井の頭公園バラバラ殺人(本ブログ・09/4/24)
  
 

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キャバクラ嬢の現実 セクハラ・罰金・・労組結成

 「Nonoさん、いい店があるから」と誘われて、都内のキャバクラに行ったことがある。待ち構えていたのは20代前半の女の子たち。「いらっしゃいませ〜!」と元気よく言われて着席。席に着くと女の子3人が自己紹介を始める。
 
 こちらも自己紹介「偶然なんだけど、うちら同じ町内に住んでるんだよね〜」と他愛のない会話で盛り上がる。タバコをくわえた瞬間に火がつけられ、水割りが残り2センチになるとすぐにあたらしいのが用意される。
 
 こちらが女の子にいう。「コインを4枚並べるから好きなの指さして。こっちは目をつぶるけど、当ててみせるから」といって当ててみせると「すご〜い!」と盛り上がる。タネは教えない。 
 この中でかわいい子は「ミーちゃん」という子であったが、他のお客に呼ばれて席を離れた。ああ、ミーちゃん。。この店は明朗会計で、30分ごとにウエイターが「お時間になりますが、延長なさいますか?」と聞いてくる。「じゃあ、もうそろそろ・・」というと、女の子は「えーー、まだいてよ〜」とお願いしてくる。
 
 キャバクラは明朗会計が安心だが、女の子にとって明朗会計ではない実態が明らかになった。キャバクラで働く女性たちの地位を守るべく「キャバクラユニオン」という労働組合が結成された。代表を務める桜井凜さん=仮名=が、勤務先の給与不払いの相談をしたところ、組合結成となった。 
 相談先となった上部組織の「フリーター全般労組」の共同代表である、布施えり子さん(28)によると、「客を呼べなかったから罰金」「遅刻・欠勤で高額な罰金徴収」「ヘアメーク代・化粧代などの名目での不当な天引き」「店長によるセクハラ・パワハラ」が横行しているという。多くの女性が「夜の仕事」と泣き寝入りすることが多い。布施さんは「あきらめないで相談して」と呼びかけている。
 
 かつての訳ありイメージと違って、どこにでもいるような子が働いているという印象を受けた。別の店も行ったことがあるが、客に付き合わされて酒を飲んだり愚痴を聞いたりすることもあるだろう。客からのセクハラもあるに違いない。それでも笑顔で接客するのは大変な仕事だ。そんな体を張った仕事に対して、女の子を守るべき店側に不当なやりかたがあってはいけない。
 
 ミーちゃんは席を離れると、初老のサラリーマン氏の話し相手になっていた。あの客は女の子と話すことでストレスを発散しているのだろう。そんな場所が提供されていることに感謝し、そんな中で働いている夜の仕事をしている人たちにも感謝である。
 
 女性の意識が変わってきている。店側は女の子を大事にしなければ、それは客離れにもつながることを認識したほうがよい。雰囲気の悪い店というのは女の子もギスギスしているものである。店の看板は外にあるネオンではなく、店の中にいる女の子たちであることを知らなくてはいけない。
 
 あぁ、もうミーちゃんはいないのだろうな。。。
 
 
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※ ユニオンの相談電話受付 12/27(日)正午〜午後10時 電話番号は(※終了しました)
★ セクハラ・不払い許さない、キャバクラユニオン(読売新聞・09/12/22)
★ 「露出の高い服で・・」「胸や下半身触られた」伽馬上の悩み続々(産経新聞・09/12/22)
 
 

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2009年のニュースを振り返る・4【時効の是非】

 今年は時効の議論が活発になった年でもある。時効の成立によって真相究明に終止符が打たれる。しかしながら凶悪事件の被害者やその家族の無念さははかり知ることはなく、残りの人生を悲しみに費やすことになる。
 
 法務省は21日、凶悪事件の公訴時効を見直す具体的方策を提示した。法制審議会に提示されたのは、(1)時効の廃止(2)時効期間50年など大幅延長(3)容疑者を特定できなくてもDNA型情報を被告として起訴する制度(4)一定の証拠に基づいて検察官の請求で裁判官が停止(中断)する制度の4つ。
 
 また、廃止と延長の組み合わせも提示された。法定刑の上限が死刑に当たる殺人罪などは、現行の時効25年から「廃止」にする。上限が無期懲役の強制わいせつ致死罪などは、現行の15年から30年に延長。上限が懲役20年の傷害致死や危険運転致死罪は、現行の10年から20年に延長、などである。法務省は意見を一般から募ることにしている。今夏に一般から募った意見では7割が時効の廃止・延長を支持している。
 
 (1)の時効の廃止だが、前にも書いたように、容疑者が特定できている事件に関しては時効を無くしたほうがよい。被疑者が分かっているのに捕捉できないがために犯人を野放しにすることは社会にとって脅威である。しかし完全に廃止してしまうと、例えば明治時代の殺人事件の犯人を平成のいま特定したところで、社会正義が成り立つのかどうか疑問が残る。証拠品の保管場所確保についても現実的ではない。
 
 そういう意味では、(2)の時効期間50年など大幅延長は現実的だ。1警察官が退職するまで約40年ほどであることを考えれば、歴史の生き証人である我々の記憶があるうちに容疑者を逮捕できる可能性がある。科学捜査も進歩することであろうし現実的である。実際、今年冤罪であることが分かった「足利事件」の管家利和さんの場合、逮捕当時のDNA鑑定の精度の低さが冤罪を作り出した問題の一つであった。その後の鑑定技術の向上で管家さんは晴れて無罪と確定するのである。
 
 (3)は考えたこともなかったが、容疑者本人ではなく、そのDNAを起訴して事件に一定の完結性を持たせるということか。勿論、容疑者が確保され次第、”DNA”と同様の裁きを受け継ぐことになるのかもしれない。
 
 (4)も現実的である。証拠がそろっていて、十中八九”クロ”である容疑者がいた場合、時効の中断により、容疑者を精神的に追い込むことができるであろう。無尽蔵に時効を廃止よりも法運用の流れに整合性がある。
 
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 時効について考えれば、法制審議会の今後の判断に注目できるが、それと同時に考えなくてはならないことがある。それは事件が起こらないような社会環境の整備だ。先日、茨城連続殺傷事件の金川真大被告人(26)に死刑判決が出た。事件の態様を考えれば予想された判決である。自分勝手な妄想にとりつかれた犯罪者の言い分は身勝手で、何の関係もない人を傷つけた罪は極めて重い。
 
 大切なのは教育である。親が、学校が、社会が人を育てていくことを放棄したとき、その隙間に犯罪は生まれる。挑戦的な態度を法廷でとり続けた金川被告も、幼なじみの男性が面会に来たときには動揺を見せた。
 
 男性が「優しそうな昔のイメージのままだ。絶対やるはずがないと思っていた」「どうしてそんなふうになっちゃったの?」と尋ねられると、金川被告は「大して変わってないよ。単につまんないから、人生やめるかって」と答えた。平静を装っていたが、目は潤んでおり、のど仏を上下に動かして嗚咽を我慢している様子であったという。金川被告の周りにこの男性のような人が声をかけてあげられたら、防げた事件かもしれない。
 
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 公訴時効の廃止・延長が現実的になったとしたら、忘れてはならないことがある。事件を捜査機関に任せるだけではなく、我々もその事件を忘れてはならないということだ。諸外国に比べると日本はまだ治安がよいほうである。それは日本人の国民性が大きく影響していることを忘れてはならない。
 
 
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