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特命係に神戸尊(及川光博)がやってきた 「相棒 Season7」最終回

 杉下右京が警察に必要な人物かどうか調べるため、警察庁に身を置いていた神戸尊(かんべ・たける)警部補が、突然警視庁特命係への”左遷”を言い渡された。
 そんな中、東京都西多摩郡の村に住む「賢人(サヴァン症候群)」の青年の描いた絵を不審に思った姉が、駐在所を通じて特命係に調査を依頼する。青年がこれまでに描いた絵は動物の絵だけであり、殺人現場のような絵を見た杉下警部が村で独自に捜査を展開する。
 
 一方、杉下を追って村まできた神戸は、杉下の独特で少し嫌みがかった言動に違和感を覚える。ちなみに神戸は死体を見ることに慣れておらずたじろぐ。運転は乱暴でアップル社のMacBookを愛用している。杉下曰く「理屈っぽく、官僚臭さ」がある。
 
 人を死に至らしめるという行為にはいくつかの種類がある。明確な殺意を持つ場合、殺意はなかったが結果として死に至らせる場合、明確な殺意はないがこのままだと相手が死ぬかもしれないと思った場合。
 
 人間にもたくさんのパターンがある。善人と悪人。そして悪人と善人。どちらか一方であり続ければ判りやすいが、これが入れ替わるとき、特に善人が悪人になる事があるのが人間の怖いところである。運が良かったという人、悪かったという人。運だけで判断すればよいのであれば、人間は何のために存在しているのか判らなくなる。運が人間を左右するのではなく、人間が運を左右するのである。
 
 「神戸君、君がどういうと、僕は見逃せないのですよ」と杉下がいうように、誰かがやらないことをやっている人がいる。それはドラマだけのことだけではないはずである。新たな相棒は今後どんな展開を見せてくれるのだろう。外に目を向ければ、別れと、出会いの始まる新しい季節である。
 
 
☆ うその涙ならば、いつまでも見ていられますが、真実の涙はつらいですねぇ(杉下右京「相棒」)
 
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★ 相棒ホームページ(テレビ朝日)
★ 新「相棒」に及川光博が決定(本ブログ・09/3/7)
★ 特命係の亀ちゃん、相棒を卒業(本ブログ・08/12/18)
★ 「サヴァン症候群」とは? こくぶ脳外科・内科クリニック
 

 
 

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周産期医療施設 母親へのケアを

 出産の苦労は女性に任せることになる。よく「母子共に健康に」という決まり文句を聞くが、ベタでありながらもこれほど的を射た言葉もないだろう。
 
 一方で、予期せずに低体重児を出産することとなると、NICU(新生児集中治療室=Neonatal Intensive Care Unit)に乳児は移される。問題になるのは、出産した母親が自分を責めてしまうことだ。乳児よりも胎児に近い我が子を見て、「こんなに早く産んでしまってごめんね」「ママが全部いけない」「皮膚もできていない子を見るのが辛い」「未熟児特有の病気の事など考えると死にたくなる」。こうした母親の悲痛な声が聞こえてくる。
 
 聖マリアンナ医科大学付属病院では、NICUに常勤の臨床心理士を置く。心理士は常にこの中にいて、新生児に対して自分を責める母親に「子どもにとって、母親は必要」ということを分かってもらうべく活動している。打ち明ける相手のいない母親に近い存在となっている。今まで気付かれることのなかった母親の心の問題は、NICUで必要と考え始められている。
 
 母親にとって、周りから「小さく産んでいるから、『まだ歩かないの?』、『寝返りしないの?』という言葉は辛い」という。低体重児の母親は心理的に不安要素を抱えているだろう。病院でのこうした取り組みもさることながら、周囲の人も気を配ることが大切になってくる。
 
 
☆ 女の人は、赤ちゃん生む時にすごく苦しい思いをするから、その分好きなことをしてもいい。男に甘えてもいいのだ。(出典不明)
 
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★ 布川敏和さん「娘の難病」(1)誕生後すぐ「頭に腫瘍」の告知(読売新聞・09/2/9)
★ 元シブがき隊のフックンが衝突事故(産経新聞・09/2/10)
 

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お年寄りと接する”常識”の変化

 
 
 ”中高年のアイドル”と言われている綾小路きみまろさん。1時間のライブに多くの中高年層が訪れていた。たくさんの毒舌を吐いているが、それが人気の秘密のようである。来場者は「事実を言われているから何も気にならない」と笑う。
 考えてみると、お年寄りを気遣って当たり障りのないことを言いがちではあるが、それが世代と疎遠の間柄になってしまっている気がする。最初は目上の存在であるから敬語を使って話しているが、それがいつの間にか距離を置いた関係を作ってしまっているのかもしれない。
 
 認知症を防ぐこととして、頭を使うことが大切であるようだ。例えば熊本県の老人ホームでは、これまでオムツをして寝たきり状態にさせていたことをやめて、食事が終わるとトイレに連れて行く。入浴も寝たまま入るスタイルを変えて、介助をしながら通常の入浴に近い形を取り入れた。食事もどんなに時間がかかっても、リビングでスプーンなどを使って食べてもらう。「今まではこちらが面倒を見てあげている、というおごりがあったかもしれない」と施設の責任者は言う。
 
 毒蝮三太夫さんも高齢者への毒舌で有名だ。「ジジイ」「くたばれ」「バレンタインデーに関係のないババアばかりだな」などなど。しかし最初からそのような芸風・口調ではなかったという。40年前にラジオ番組を担当したときに同級生から「普段の話し方じゃないからつまらない」と言われて、今のような口調になり人気を博した。
 
 毒蝮さんは聖徳大学短期大学部客員教授を務め、老人とのコミュニケーションについて教えている。高齢者に接するポイントは、「笑顔で話しかける」「肩に手をかける」「気にかける」の3つだ。人と接する機会が少なくなり、自然と笑顔が消えていくお年寄り。「笑顔で話しかける」というのは対老人でなくとも大切な要素に思えた。人とのふれ合いが少なくなるから「肩に手をかける」。「風邪を引いたみたいだけど、調子はどう?」というように「気にかける」。
 定年退職で人生の節目をリタイアする高齢者は、社会と接する機会が少なくなっていく。本当は誰かと話したくて仕方ないのに、本心から接してもらえない寂しさがあるのかもしれない。上記のお二人の毒舌が受け入れられているのは、よそよそしい態度ではなく、そのものズバリを言っているからに他ならない。
 
 高齢者を受け入れている職場がある。東京・五反田にある「モスバーガー五反田東口店」だ。募集している年齢を見ると、「16歳〜75歳まで」となっている。若い人であれば機械的な対応で済ませてしまうところを、年配者ならではの柔らかい口調の接客が受けていて、若い人ばかりではなく年配のお客さんも増えているとか。ちょっとした気遣いもお客さんに好評で、若い店長も見習うべき点が多いと考えている。
 
 孤独になればなるほど脳も衰えていく。認知症予防の観点からも、「人と話す」という基本的なコミュニケーションを忘れないようにしたい。人生の先輩から教わることもあるであろうし、自分も将来必ず老いと向き合わなくてはならないのだから。
 
 そして過度に年寄り扱いすることも良くないことかもしれない。ある施設で若いスタッフが「おばあちゃん、お食事ですよ」などと声をかけても無視されていた。そこにベテランのスタッフが来て「○○さん、お食事ですよ」と名前を呼びかけたところ、振り向いてくれたという話しを思い出した。
 
 
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★ 消えていく記憶 認知症の南田洋子(本ブログ・08/11/3)
 
 

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脳の場所特定「他人の不幸喜ぶ」「ねたむ」

 人をねたむ感情と人の不幸を喜ぶ感情をつかさどる脳の場所が特定され、2つの感情は密接に関係していた。放射線医学総合研究所などのグループが、機能的磁気共鳴断層撮影(MRI)で調べた。実験の結果を語った高橋英彦主任研究員らは13日付の米科学誌サイエンスに発表する。
 
 この実験では、ねたみに関わる脳の領域の活動が高い人ほど、他人の不幸を喜ぶ領域で反応が強く出た。柿木隆介・生理学研究所教授は「ねたみと他人の不幸に対する自己満足は、深い関係があることを示した興味深い結果だ」と話した。
 
 「羨ましいね」と言葉を発することがあるが、この時に人は2つのパターンに分かれると思う。「羨ましい」が単なる「ねたみ」で終わるだけの人。もう1人は「ならば他人が羨むように、それを上回ってみせる」と原動力にする人。この分岐点で人は大きく分かれ、その後の人生も違った道を歩くことになるだろう。羨む気持ちは大切だが、それを生かせなくては自分がそこに留まっていくだけの人になるか、大きく飛躍するかどちらかになる。
 
 ねたむだけの人というのは、往々にして自ら努力を怠っているケースが多い。自分の生まれた環境のせいにし、他人のせいにし、自分に非があることを認めない人である。ねたむことなく、他人への羨みを自分への活力へと置き換えることができる人というのは、もう目の前にいることはなく、すでに第一歩を踏み出して何かを始めている人だ。
 
 後者の場合は仮に目標に到達しなくても有意義な人生を語ることができる。周りには共感する友人が常におり、大きな財産を築けなくても満足感や幸福感といった無形の財産を多く手にする。前者のねたむだけという人は、他人の不幸を指さして笑っているだけであり、共感されることもなければ得るものも何もない人生が待っている。
 
 若い人であれば、どちらの場合も素直な表現であり得るが、大人がそうした屈折した心を持っていると非常にたちが悪くて辟易する。若いうちは周りが環境を変えてくれることもあるだろう。しかし大人になったら自分で環境を変えなくては誰も自分の環境を変えてはくれない。自分が変われば、周りの環境もおのずと良くなるのである。
 
  
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★ 「他人の不幸喜ぶ」「ねたむ」脳の場所特定 放射線医研(朝日新聞・09/2/13)
★ 他人の不幸 科学的にも蜜の味だった(産経新聞・09/2/13)
 
 

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眠れない方に眠れる方法【冬バージョン】

 
 春一番が吹いた東京ですが、なかなか寝付けない方に眠ることのできる技を開発しました。
 夜、暖房器具を一切オフにします。
 寒いですから、風邪をひかないように厚着します。
 
 人に見られたら恥ずかしいくらいに厚着します。
 そうして寝る時間を迎えて、布団に入れば良いだけです。
 寒い部屋から暖かい布団に入ることで、極楽の暖かさが待っています。
 これで睡魔が襲ってきます。
 私、デロンギ社のオイルヒーターがありますが、1月下旬に早々にクローゼットにしまいました。
 電気代節約のためです。
 2000円の電気代が浮き、
 かつ、すぐ眠れるようになりました。
 是非、お試しを。
 夏バージョンは、半年後に教えます 🙂
 
  
☆ 人々を退屈させるのは罪だ。何か大切なことを言いたいのなら、それをチョコレートにくるみなさい(ビリー・ワイルダー) 
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★ 関東など各地で春一番 14日にかけて荒れた天気に(朝日新聞・09/2/14)
★ 「マイスリー」に異常行動の副作用はあった(本ブログ・07/3/17)
 
 

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交通事故で69歳死亡 14病院、16回拒否 兵庫・伊丹(2009.2.5)

 兵庫県伊丹市で先月20日、交通事故で重傷を負った男性(69)が、救急搬送の歳に14病院に受け入れを拒否され、事故から3時間後に出血性ショックで死亡していたことが分かった。
 
 伊丹市消防局などによると、20日午後10時15分ごろ、市内の県道を自転車で横断していた近くに住むこの69歳の男性が、同市内の自営業男性(28)のバイクと衝突、2人とも全身を強く打ち重傷を負った。5分後に救急車が現場に到着、「1人なら受け入れ可能」とした同県西宮市内の3次指定の大学病院(生命の危機が切迫している状況に対応する病院)に、負傷程度が重いと判断されたバイクの男性が搬送された。
 
 救急隊は自転車の男性の応急措置をしながら、1時間にわたって兵庫・大阪の5市13病院に受け入れを打診したが、「専門医がいない」、「ベッドに空きがない」などの理由で断られた。11時30分頃に伊丹市の民間病院が受け入れに応じたが、搬送後に容体が悪化。病院は、救急隊員が受け入れを打診した西宮市の大学病院など2施設に転院を依頼したが、断られたという。
 
 その後、神戸市の病院が応じたときは、すでに搬送できる容体ではなく、21日午前1時10分ごろに死亡した。最終的に治療に当たった伊丹市の医師は、「搬送の遅れと死亡の因果関係は分からない」としている。兵庫県では2007年、現場の救急隊員と並行して受け入れ病院を探すように通知していたが、伊丹市消防局は、「刻々と変わる状況についてやりとりするには、救急車と通信司令室とも人員が足りず、同じ時間帯に119番が6件重なった」とし、病院探しを断念していた。
 
 私も過去に意識を失って救急車で搬送されたことがある。しかし受け入れ先がなかなか見つからなかったようで、数分間救急車は止まったままであった。結局、過去に入院したことのある同じ区内の病院に搬送された。また、アルバイト先の店内でお客さんが倒れたとき、やってきたのが消防車だったことがある。「救急車が出払って数が足りないので、とりあえず来ました」とのことであったが、それから15分後にようやく救急車がきた。
 
 普段から健康に気を遣って、救急車のお世話にならないようにしたいところである。同時に、交通事故なども起こさないように気をつけることも重要である。切迫した状況の患者さんが優先的に搬送されるようにしなくてはならない。救急隊員、そして医師に看護師の方たちの献身的な支えがあって救急医療は成り立っている。従って、暴走行為や飲酒運転などはもってのほかだ。
 
 とはいえ、突発的な事故が起きたときにはどうしても救急車のお世話になることになる。そのときに、受け入れ先が見つからない、すなわち「空きベッドがない」「担当医がいない」「別の患者を診察中」といったことがあってはならないが、慢性的な医師不足の解消、そして緊急搬送時の空き病院を容易に検索できるシステム構築も大切であり、これは関係する行政や国が対策を考える優先課題の1つである。「受け入れ拒否」はもうすでに幾度も起きている。身近な行政サービスが崩壊しかけている状況に歯止めをかけなくてはならない。
 
 
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★ 東京都医療機関案内サービス”ひまわり” 
★ 東京消防庁災害救急情報センター(東京都内のみ)
 
★ 14病院で16回拒否、交通事故で重傷の69歳死亡(読売新聞・09/2/4)
 
 

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「医師の車」を緊急車両に

 
 8年前、自宅療養していた祖父が肺がんで他界した。「入院と自宅療養とどちらがいいですか?」と聞かれ、迷わず後者を選んだ。比較的、病院からは近かったとはいえ、容態が急変してから連絡し、訪問看護のスタッフが来るまではそう早くはなかった。スタッフが到着すると薬が投与されて、祖父も苦しみが和らいだようであった。そして30日ほどが経過した某日、祖父が苦しみだした。これまでにはない苦しみ方だ。急いで病院に電話をした。
 
 訪問看護師の女性が自転車で駆けつけて来たが、偶然にもかつて同じバイト先で一緒に働いたことのある女性だった。彼女は半分に切った座薬を入れてそのほかの処置もして帰って行った。その10分後、祖父とは永遠の別れとなってしまった。
 
 末期患者の場合、病院よりもできれば自宅療養をしたいと思うのは当然だ。しかし、自宅と病院があまりにもかけ離れている場合、容態が悪化したときにすぐに対応してもらえないのは不安だ。患者本人も苦しいであろう。
 
 国土交通省と警察庁は09年度から、在宅医療を受ける終末期患者の苦痛を和らげるために、緊急治療に駆けつける医師の車両を緊急自動車に認定することを決めた。救急車同様に優先走行などが許可される。車種は問わないが、赤色灯とサイレンを備え付ける必要が生じる。塗装にはパトカーや救急車などのような制限がない。「周辺住民に知られたくない」という患者側の要望に応えたものだ。
 
 少子高齢化が現実的に始まっている状態で、医師や救急隊員の負担増が懸念される。こうしたこともあり、「医師の乗った緊急自動車」の需要は高まるに違いない。人間の最期が穏やかに、そして一番人間らしい瞬間を迎えられるように、こうした取り組みが積極的に行われることが望まれる。
 
 「おじいちゃん、この看護婦さんとは前にアルバイトで一緒に働いてたんだよ」というと、看護師の彼女も「Nonoさんには大変お世話になったんですよ」と返してくれた。おじいちゃんはにっこり微笑んでいた。80年生きてきた人の最期っていうのは、たくさんの人に声をかけられて、手を握られて、看取られて、そんな風にはなかなかいかないものなんだな。
 
 
☆ 亡くなった人を悼むのは愚かだしまちがったことである。それよりもそのような人が生きていたことを神に感謝すべきだ。(George A. Patton)
 
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★ 在宅終末期患者:苦痛緩和のため「医師の車」を緊急車両に(毎日新聞・09/1/13)
 
 

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薬のネット販売、賛成・反対?

 ネットのアフェリエイトに参加している事から、そのIT企業からメールがあった。「来年に薬事法の改正でネットで薬が売れなくなる。厚労省の定義には根拠がない。署名に協力していただきたい」というのが主旨である。 
 
 ビタミン剤などはアフェリエイトの対象にした事があるが、一般薬は記憶にない。ただ、ネットショップで経営体力を回復させた小売店や、山間部にすむ高齢者などにはネット販売が好評だ。「地方だと店も早く閉まる。体が不自由で、クスリ一つ買いに行くのも大変」という消費者の声だ。
 
 その一方で、ネットで市販薬を買った女性が肝障害で入院したということも明らかになった。数週間の入院でその後回復した。また、風邪薬を1日だけ飲み、半月後に難病の「スティーブンス・ジョンソン症候群」になってしまった川崎市内の男性の例もある。男性は「市販薬にこんな危険があるなんて誰も教えてくれなかった」という。
 
 厚労相は来年6月の改正薬事法を施行、1〜3類に分類した薬のうち1、2類の薬に対して、ネットや通信販売などを認めない方針を打ち出している。根拠は「対面販売が原則」というものである。ビタミン剤など副作用の少ない3類は販売を容認する。これに対しネットや通販の業者などは「ネット販売は以前から合法」、「中小の小売業者の経営を圧迫する」などと反論している。
 
 チェーン店のドラッグストアに風邪薬を買いに行った事があるが、症状を伝えると「AとBのどちらがいいですか?」程度のことで、対面販売が不可欠という感じがなかった。前述の「スティーブンス・ジョンソン症候群」などももちろん分からない。
 
 調剤薬局だと対応はガラリと変わる。初めて処方される薬の事を丁寧に説明してくれるし、事前に持病や服用している薬があれば、それに対応してくれる。以前には医師の処方箋を持っていった。「Nonoさん、今回は処方量が多いですが、旅行にでも行かれるんですか?」「ええ、アメリカに1ヶ月だけ留学してきます」。すると薬剤師さんは、奥でどこかに電話をかけているのである。
 
 「Nonoさん、この処方薬はアメリカに持って行けません。向こうでは禁止薬物扱いなので、持っていくと逮捕されますよ。今、先生に連絡したので、処方を変えてもらって下さい」とのことだった。
 
 ネットの利便性は薬に限らずだが、厚労省の言う「対面販売が原則」であれば、ネット・通販業者もそれに近い対応をするべきだろう。現実に副作用の症例がある。そもそも薬には必ず副作用がある。禁止に賛成しているのは薬害被害の団体もその一つである。
 その疑問に答えるべく、文言を記すのみだけではなく、電話やファックス、メールで副作用に関する相談を受け付けられる体制を整えた方が厚労省も納得するのではないだろうか。逆に厚労省も、今まで認めていたものを禁止するのであれば、業者に”副作用をきちんと伝えられる体制作り”を指南するべきだ。
 
 これは厚労省と業者だけの問題ではない。詰まるところ消費者に大きく関連する事だけに、もっと時間をかけて話し合われるべき問題である。
 
  
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★ 市販薬ネット販売:規制強化に波紋・・・ネット薬局猛反発(毎日新聞・08/12/12)
★ ネット市販薬:30代女性が肝障害 厚労省の副作用報告(毎日新聞・08/11/21)
★ 薬の通販禁止は「不便」・・・業界団体と楽天、厚労省に要望書(読売新聞・08/12/11)
 
 

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