カテゴリー
ニュース

黒字経営を続けている病院 兵庫

 全国的に医師が不足し、閉鎖や業務縮小がされている病院が多い中で、黒字経営を続けている病院がある。兵庫県養父(やぶ)市にある、公立八鹿(ようか)病院である。病院の1階はホテルのロビーを思わせるような作りになっており、天井も高く開放的である。グランドピアノが置かれ、生演奏が行われることもある。
 
 昭和44年に院長となった、谷尚(たに・ひさし)さんは、名誉院長である現在も自ら診療業務に携わる。谷さんは「病院はサービス業」と捉え、患者を受け入れるだけではなく”攻めの経営”で病院を運営している。最新の医療設備が揃っているのもそうした運営が奏功しているからだ。
 
 外来には年配の患者が多いが、この時点の混雑が後の業務にも影響を及ぼすことがある。そのため八鹿病院では市内の山間部などの集落に”移動診察車”を向かわせ、現地で診療行為をする。お年寄りにしてみれば、健康に不安を抱えながら長い距離を移動する手間が省けるので便利であるし、院内の混雑緩和に一役買っているので、病院としても好都合なのだ。
 
 医師や看護師の負担が軽減されていることから、診療行為にも余裕ができる。やめてしまうスタッフは少ない。併設する看護学校の生徒も受け入れており、その生徒たちも「将来はここで働きたい」という好循環になっている。
 
 千葉県柏市にある名戸ヶ谷(などがや)病院は「どのような急患でも受け入れる」をモットーとして25年に渡りそれを守っている。21科247床の中規模総合病院は、柏市内のみならず、周辺の我孫子や松戸市、さらには埼玉県から搬送される患者もいる。
 
 名戸ヶ谷病院では常勤医が35人、各科の医師1人は病院から車で5分以内の場所に住む。病院が住宅を用意しているほかに、住宅ローンの優遇措置もとっている。こうしたことで、緊急の呼び出しにも対応が可能である仕組みになっている。また、常勤医には研修日を設定し、週に2.5日は現場を離れることができるほか、10日間の夏休みもまとめて取れ、そうしたことから医師の負担が軽減されている。
 
 研修医の人気も高く、5人枠のところに22人の応募があった。年間1700件の手術を施し、症例を多く学べることが人気となっている。柏市消防局も「救急車で行き先が決まらないのが、患者も救急隊員も辛い。名戸ヶ谷は受け入れてくれるというのは大変心強い」という。
 
 先月都内で、出産間近の女性が脳内出血を起こしたが、7病院から受け入れを拒否され、最終的に受け入れられた病院で女性は出産直後に死亡した事例があった。病院も医師も多いであろう東京で、まさかこんな事故が起きるとは想像しなかった。病態や訴訟リスクを恐れ、産科や小児科はその激務さゆえにやめてしまう医師も多い。こうした負のサイクルをどこかで断ち切らなければ、日本の医療は崩壊する。
 
 スピードだけが重視されている世の中になったが、人間のできることには限界がある。医療システムにほころびができているのであれば、早急にそこを治療する必要がある。個の組織では修復が難しい。こういうときに立ち上がるのが政治の使命ではないだろうか。
 
☆ 状況?何が状況だ。俺が状況をつくるのだ。(ナポレオン)  
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。   
 
★ 妊婦搬送7病院が拒否、出産後に死亡 東京(朝日新聞・08/10/22)
★ 「急患断らぬ」貫き25年 千葉・柏の病院の医師確保法(朝日新聞・08/11/6))
★ 公立八鹿病院 
 
 

カテゴリー
ニュース

ばい菌だらけのPCキーボード

 
 前の職場で複数人が利用するコンピュータがあった。しかし、キーボードやマウスなどを前の人が使った状態で再び使うとちょっと勇気が要る。マウスは握るとしっとりしているし、キーボードもそういう感じがするのだ。他人が使った状態も気になるが、自分も手にじっとり汗をかくことからアルコール除菌ウエットティッシュを買った。これはスッキリして気分がいい。
 
 自宅でもこのティッシュを利用している。自分一人しか使わないが、この梅雨の時期は使うと気分がいい。キーボードには今のコンピュータを買ったときに同時に購入したキーボードカバーを使っている。ときどき石けんで洗っている。なぜか「A」のキー部分だけが汚れるようで、カバーが変色している。それでも、飲み物や食べ物をこぼしても安心であるし、キーボードは買ったときの状態できれいだ。
 
 便器をなめるよりも手のひらをなめたほうが汚い、という話を聞いたことがある。いろいろなところに接触することの多いのが手だというのは納得する。イギリスの消費者情報誌「ウイッチ?コンピューティング」で「パソコンのキーボードはばい菌の楽園かもしれない」という調査結果が出たそうだ。調査によれば便器の5倍もばい菌がひしめいていたキーボードもあったそうだ。
 
 手食文化のある国の人たちは食べる前に必ず手を洗うようだ。我々は清潔に気を使っているという感じがするが、考えてみると、ファミレスに行き着席してから手を洗いに行くことの少ない事に気付く。手を汚なくしたままで過ごしているのかもしれない。ドラッグストアで石けんが安売りされていたので買った。シンプルな匂いと手洗いあとの素朴な感覚が懐かしかった。
  
   
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
★ PCキーボードは便座より不潔? ばい菌、英誌が調査(朝日新聞・08/5/11)
 
 

カテゴリー
ニュース

「薬害は存在しない」

 20歳の頃、急性A型肝炎で入院したことがある。身体がだるくなり、横になっていないと辛い。食欲も落ちた。黄疸も出て、肝臓の腫れが引くまで入院していた。肝炎ウイルスが原因だったのだが、これは外食などで不衛生な食器、汚れた手、ウイルスに汚染された魚、ウイルスを持っている相手との性交渉などが原因だったが、特定はできなかった。
 
 NHKの「クローズアップ現代」で「薬害肝炎」について取り上げていた。その中で記者が以前、厚生労働省の職員に取材したときに「一瞬何を言われているのか分からなかった」というのが職員の言った「そもそも薬害など存在しない。薬には必ず副作用があるのだから」という言葉である。
 
 概ねその通りだろう。西洋医学は即効性のある薬を与えてくれるが、必ず副作用がある。風邪薬には「眠気を起こすのでクルマの運転等は控えるように」とあるし、薬のCMでも「薬が合わない場合は医師や薬剤師に相談して下さい」などと言っている。そして病院にかかれば医師や薬剤師から副作用についての「説明」がある。
 
 薬害肝炎が問題になっているのは、この「説明」が無かったことだ。昭和63年に危険性を把握しておきながら、20年以上も放置していた厚生労働省はなぜ危険性を周知しなかったのか。当時の厚生省が「今は薬害エイズが問題になっているとき。軽口は慎むように」といった内部文書を現在の田辺三菱製薬側に送っている。
 
 国や製薬会社は裁判官に向かって和解案を言うべきではない。該当する患者に面と向かって説明する責任がある。原因となっているフィブリノゲンを投与された者でなければ、余命と向き合っている者の気持ちは分からないだろう。素人ではないはずの厚生労働省であれば、それが分かるはず。薬害問題はこれが初めてではない。一刻も早く救済のテーブルに着くのことが人としてやるべき仕事なはずなのに、その腰は重い。
 
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
 
 

カテゴリー
ニュース

薬害肝炎 厚労省に不快感

 厚生労働省内の倉庫から、血液製剤「フィブリノゲン」によるC型肝炎に感染した疑いの強い患者のリストが放置されていた問題。厚労省は行政指導にも限界があるなどとし、当時の厚労省の対応には問題がないとしている。そして国の責任ではなくあくまで製薬会社のみの責任であるかのような対応となっている。
 
 厚生労働省というのは国民の身体に安全でないものがあれば、またはその可能性がゼロでなければ、薬の承認などしないし取り消すこともできるはずである。リストを倉庫にしまった職員は危険がゼロではないと確認をしたのだろうか。
 
 一部では給与返納などという”パフォーマンス”も見られるが、患者側にとっては何の救済策にもなっていない。これが一国の大きな役所と思うと何とも陳腐な組織である。
 
 ところで厚生労働省とは誰が為の組織なのか、それを知るべくホームページに行ってみた。そこには子供向けの「厚生労働省ってどんな仕事をしているのですか?」というページがある。
 
 「厚生労働省では(中略)病気を予防したり、食品の安全を確かめたり(中略)働く人が安全で快適に働ける環境をつくる仕事をしています。」
 
 子供にウソをついてはいけません。
 
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
★ 厚生労働省ってどんな仕事をしているのですか?(厚生労働省ホームページ)
★ 薬害肝炎 患者「責任転嫁の印象」(読売新聞・07/11/27)
 
 

カテゴリー
ニュース

薬害肝炎・全員調査へ

 桝添厚労相は、C型肝炎の原因となる血液製剤フィブリノゲンを投与されたおよそ28万人全員について追跡調査をし、検査や治療を呼びかける方針を明らかにした。薬害C型肝炎訴訟については、年内の和解に向けた決意を強く示した。
 
 この件では、血液製剤による感染患者のイニシャルを示す文書が厚労省倉庫内で見つかり、それまで感染者は分からない、としてきた厚労省の隠蔽部分が露呈された形になった。感染者は約1万人とみられており、早急に対処しないと病状が悪化する。
 
 国と製薬会社が連携して早期和解を目指し、患者救済策を検討すべきであろう。冒頭の桝添大臣の答弁は、民主党の菅直人氏の質問に答えたものである。しかし管さんも追求するばかりでなく、有益な政策を党として出すべきである。菅さんとて以前は厚生大臣だったのだから。
 
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
★ 薬害肝炎、全員調査へ 厚労相が治療負担の方針(朝日新聞・07/10/25)
 
 

カテゴリー
ニュース

携帯「カルテ」

 携帯電話は便利だが、機能が多すぎてなかなかすべてを使いこなせない。通話以外によく使うのは多くはメールであり、ネットを介した情報収集であろう。
 
 ほとんどの人が持っている携帯を有効活用する1つのアイディアが生まれた。「携帯カルテ」だ。被災時に心配であるのは、持病を患っている人が薬を失ったときの苦しみである。そんなときにかかりつけの医師が近くにいればよいが、混乱時にそうした対応は期待できない。
 
 CANDYというシステムがそれで、患者の携帯に専用ソフトをダウンロード、受診時にカルテのデータを赤外線通信で送るというものだ。検査・治療・投薬・アレルギー・禁忌薬を知ることができる。
 
 開発したのは東京の吉原内科クリニック(中央区)の吉原正彦院長らのグループだ。阪神大震災の経験などから「患者の手元に情報があることが必要」と考えた。ネットワークが危惧される災害時でも、赤外線通信なら問題ない。災害時のみならず、旅行先でも同じ治療が受けられるのが便利なところだ。ソフトをダウンロードするときに発生する通信料以外は費用がかからない。
 
 改札では定期を出すよりも携帯を出す方がきっと早い。それくらいに手放せなくなった携帯の有効利用である。
 
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
★ 携帯に「私のカルテ」旅先で瞬時に情報確認(産経新聞ENAK・07/8/20)
★ 電子カルテ情報参照ツール(dynamics研究会)
 
 

カテゴリー
ニュース

アルツハイマー予防の可能性 カレーの成分

 
 アルツハイマー症の患者を介護するには多大な労力が不可欠だ。粗暴行為、徘徊、幻覚などの症状が現れる患者を四六時中見ていなければいけない。
 
 介護施設を利用することもできるが、費用負担が問題になっている世帯も少なくない。同症を治すことは困難で、進行を遅らせることに重点が置かれている。
 
 そんな中、米国研究者が、カレーに含まれる成分のうちターメリックに含まれる化合物が同症に対抗する動きを見せたということを発見した。
 
 日本人の国民食の1つがカレーである。これならば手軽に摂取できる。亡くなった祖母の最後もこの病気であったので、もし救うことができたのならば、唯一の男孫の私を再認識してくれたかも知れない。
 
 このニュースを見たときに不思議に思った。というのも、10年以上も前に新聞報道で「カレーはボケ防止に役立つ」ということを知ったからだ。
 
 予防のみならず、現在アルツハイマー症である患者を救えるという点が、今回の報道のスパイスの効いているところだ。患者さんたちが、美味しいカレーをもう一度楽しめますように。
 
 
☆ 希望は、それをもとめる気の毒な人を決して見捨てはしない。(ジョン・フレッチャ―)
 

 [ワシントン 16日 ロイター] 米研究者が16日、カレーに含まる成分が、脳の働きを阻害しアルツハイマー病を特徴付けるタンパク質を吸収する免疫細胞を、活性化する可能性があると発表した。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のミラン・フィアラ博士の研究チームが全米科学アカデミー会報で発表した。
 
 これによると、インドカレーに独特の色を出す黄色い香辛料のターメリックに含まれている化合物が、アルツハイマー病の症状に対抗する特異な反応を誘発するとみられている。
 
 同チームではこれを応用し、その化合物を患者に注入することでアルツハイマーという致命的で不治の脳の病を治療できる可能性を指摘している。
また別の研究では、ターメリックに含まれる抗酸化物質のクルクミンが腫瘍(しゅよう)の形成を妨げることが、実験室レベルとネズミを使った実験で示されている。(ロイター・07/7/17)

 
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
 
★ カレーの成分、アルツハイマー病に効く可能性=米研究(ロイター・07/7/17)
 
 

カテゴリー
ニュース

顎関節症 痛み和らげるサプリ

 
 突然のアゴの痛みに何が何だか分からず、近所の病院を訪ねたことがある。
 
 「顎関節症ですね。うちでは診ることが出来ないので、大学病院の歯科口腔外科にいってください」。
 
 生活習慣病とされているこの病気は、ストレスなどが原因といわれているが、はっきりとした原因が分かっていない。歌手などがかかることがあるのもこの病気だ。症状としては、顎の痛みのために、口が大きく開けられず、食事もままならない。
 
 病院で話を30分ほど聞いたが、特に治療ということも行われずに、痛み止めだけ処方してもらった。この薬も100%効くものではなかった。
 
 三重大学などのチームが、同病気の痛みを和らげる効果のあるサプリメントを開発した。軟骨の再生作用がある成分と鎮痛・抗炎症作用があるという。
 
 診てもらった先生に聞いた。「歯科口腔外科の先生というのはあまり聞いたことがないのですが、珍しいのでは?」女性医は「近年、顎関節症というのは患者さんが増えています。決して珍しい診療科目でもありませんよ」。
 
 結局、病気は2週間ほどで自然治癒した。薬もそうだが、お風呂などで一定の間隔で顎をカクカク動かすなどの「リハビリ」をして治した。どんな病気でもそうだが、かかると生活が滞ることになる。生活が不便になって初めて、健康のありがたさを知る。病気になれば、こうした新薬のありがたさを知ることになる。
 
 
☆ 人気blogランキング(国内ニュース)に登録しています。クリックのご協力をお願い致します。
★ 顎関節症:痛み和らげるサプリメント開発 三重大学など(毎日新聞・07/7/14)
 
 

モバイルバージョンを終了