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人間の罪、ここにひとつ

 関西の山あいにあるNPOの施設。スペックル(オス・推定10歳以上)は好物のおやつをもらい、しっぽを千切れんばかりに振っていた。女性職員が抱きかかえて「いい子だったね、しんどかったね」と頭をなでた。
 獣医師は安心しきったスペックルの前足に注射針を差した。職員たちは笑顔を絶やさず、最後まで語りかける。獣医師の親指がすっと押し込まれ薬が入ると、頭がぐらりと前に倒れた。見開いた瞳に苦しみの影はない。静かな最期だった。

 
 60億もの人間がひしめくこの星は60億通りの考え方がある。それを争いにならないように、うまく調整して平和を維持している。
 
 人間は60億だが、それ以外の動植物を含めた生命体は1000万以上あるとされる。我々はそれらを食し、時として眺めて楽しみ、住居を同じにして家族のように過ごすことになる。
 
 ペットブームは結構だが、無責任な飼い主が後を絶つことはない。虐待、放置などは昔から続いていることではあるが、近年そうしたブームも手伝ってか数が多い。
 
 生を色にするのならば、華やかな赤か晴れ晴れとした青か。対して、死を色に例えるならば黒であることに異論はないだろう。犬はその視覚が白と黒でしかない。1000万分の1である生命体の人間が、抵抗できない生命体に「黒」を押しつける愚行があまりに多い。彼らの本当の純粋さは限りなく「シロ」であるのに。
 
 
☆ 井戸に唾を吐く者は、いつかその水を飲まなければならない。(ユダヤ格言)
 
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★ 無責任飼い主の罪 ズームアップ・ウィークリー(読売新聞・07/7/4)
 
 

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人工呼吸で愛犬救う 米国

 
 昔、保健体育の教科書で人工呼吸の方法を読んだことがあるが、実際にその場で居合わせたらうまくできるかどうかの自信はない。119番するのが関の山だろう。しかし、人工呼吸術を知っていれば、救急隊の到着を待つことなく、救える命も多いに違いない。
  
 アメリカ・ネブラスカ州の男性が軍隊の経験を生かし、おぼれて意識を失っていた愛犬を救った。妻は「これまで一度も犬を愛しているなんて言ったことはなかったのに」と喜んでいるという。
 
 男性は戦争でイラクなどの空を飛んでいたが、05年に負傷し引退、杖をついて歩く生活を送っている。軍隊での応急処置の経験を生かし、愛犬に人工呼吸を試みたのだった。
 
 戦争は国と国をいびつな関係にするが、それに参加する個人の受け止め方はそれぞれ違う。守りたい対象というのは国ではなく、実は非常に身近なものであるのだ。
 
 
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★ 愛犬に人工呼吸 一命救う(スポーツ報知・07/3/12)
 
 

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犬猿の仲を利用したサル退治

 先日デパートのエスカレータで初めて見る光景に出会った。盲導犬初心者とおぼしき女性が、エスカレータ手前で犬を連れて止まっている。後ろにはトレーナーらしき人が指示を出していた。
 
「○○、グッド!」
 
これはエスカレータ手前で一時停止したための誉め言葉。
 
「○○、ゴー!」というと、盲導犬は尾っぽを振りながらゆっくりエスカレータに上がっていった。犬の愚直なまでの行動は本当に感心する。
 
 兵庫県で、畑などを荒らすサル退治に犬を使う事業に取り組むことになった。県内での農作物の被害は05年で1230万円というから、打撃は大きい。
 
 モンキードッグなるものを育成する。これはサルだけに反応し、吠えたり「突撃」といった命令に応じられるようにするそうだ。電気柵などを設置する費用に比べると安価ですむという。
 
 くだんの盲導犬だが、能力に陰りが来たときにパートナーと別れが待っている。その最期を知ることなく別れなくてはならない。人の役に立ってくれている盲導犬や介助犬。もっと増えればいいと思うが、需要に対して供給はまだまだ追いついていない現状がある。
 
 多くは愛玩動物としての犬であるが、生活していく上で重要なパートナーであり、そして機械だけではまかなえない部分を、人間より忠実にその任務を遂行してくれる彼らである。
 
 
☆ 私は世界に二つの宝を持っていた。私の友と私の魂と。(ロマン・ロラン)
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★ イヌでサルを退治へ 兵庫県が「犬猿の仲」利用(朝日新聞・07/2/14)
 
 

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「絶壁犬」、全国から引き取り希望の声

 徳島市の眉山(びざん)ふもとの急斜面に犬が迷い込み動けなくなった。徳島市消防局はレスキューを出動させ見事救出に成功した。この毎日新聞の写真は、レスキューの手から逃れようとする犬の決定的瞬間を撮ったものだと感心する。
 
 しかし猫ならともかく、犬がどうやってこのような斜面に迷い込んだのかは不思議でならない。この生後数ヶ月の雑種には首輪もなく、飼い犬ではないようだ。この救出された犬について全国から「引き取りたい」との申し出が相次いでいるという。本当の意味で救われたワンちゃんかもしれない。
 
 ただ、全国には不幸にも捕獲されてその最期の運命を待っている犬猫などが多数いる。徳島の絶壁犬を救う前に、地元の動物愛護センターに問い合わせをしてみたらいかがだろうか。絶壁犬も野良犬になりかけていたかもしれない、そう思うと人間の手によって生まれた不幸な命かもしれない。
 
 環境省の統計で、年間数十万匹の犬猫が処理される現実を知っておく必要がある。
 
 
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★ 絶壁犬:レスキュー隊員が無事救出 徳島・加茂名(毎日新聞・06/11/22)
★ 迷い犬・猫等について(徳島県動物愛護管理センター)
 
 

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職場などで「補助犬お断り」

 会社に介助犬を連れて行ったら「公私混同」、ペット可のマンションなのに盲導犬との入居を拒否、「不潔だ」などといわれる・・・。
 
 盲導犬、介助犬などを使う人が、「補助犬拒否」される事例が頻発しているという。02年の身体障害者補助犬法で、公的機関、民間機関の不特定多数が使用する場所での補助犬受け入れが義務付け、または努力義務することが明記されている。
 
 多くは受け入れ側の無理解が原因だが、無理解の根底には無知がある。冷静に考えれば補助犬の重要性は理解できるはず。無知ほど恐ろしいことはない。こうした補助犬使用者を排除してしまっては、動物や障害を持つ人との共生をも排除することになる。
 
 排除すべきは無知が根底にある無理解であり、今すぐにでも善処できるものであるが、分かる人には言わなくても理解される。分からない人は一生分からないので厄介だ。
  
 
☆ 人の一生における最善のもの。それはだれの目にも触れない、だれの記憶にも残らない、愛と思いやりのこもった細やかな行為。 (ワーズワース)
 
 
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★ 職場などで「補助犬お断り」、無理解に法改正を要請(読売新聞・06/11/15)
 
 

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来年のチューリップ

 マンションの大家さんに入り口でお会いした。入り口の植え込みにチューリップの球根を植え込む作業をしているという。
 
 「来年の3月には色とりどりのチューリップが咲きますから楽しみにしていて下さいね」
 
 考えてみると、チューリップの球根を見るのは小学校以来のことかもしれない。派手であり、開花予報まで伝えられる桜が好きなので、春になると上ばかり目がいきがちであるが、足下のチューリップも忘れないようにしたい。
 
 図画の時間に、背の低い目線は画用紙に桜ではなくチューリップを書いていた。自分の目線を成長と共に少しずつ上に向けてきた。
 
 上ばかり見ているので、足下をすくわれるのは大人の悪いところかもしれない。
 
 来年のチューリップの開花を忘れないようにここに記しておこう。
 
 
☆ 天使とは、美しい花をまき散らす者ではなく、苦悩する者のために戦う者のことだ(ナイチンゲール)
 
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★ オランダ生まれ、虹の花びら「レインボーローズ」(読売新聞・06/10/28)
★ チューリップの花言葉
★ 関東のタンポポ(本ブログ・06/5/11)
★ 桜咲く!?(本ブログ・06/9/24)
 
 

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犬60匹 焼け死ぬ

 我が家に最初にきたペットが猫であった。かわいい猫であったが、いつの間にか家からいなくなってしまった。その後はずっと犬が家族となっている。死んでしまった犬たちも思い出深い。今いる犬たちのことを家族と話すと、昔の犬の話にもなる。
 
 我々よりも寿命の短い彼らは時代と共に去っていった。精一杯可愛がってあげても、死なれてしまうと何とも言えない無力感に襲われる。都内のペット霊園で当時可愛がっていた犬を火葬、お経が読まれたときは声を上げて泣いてしまった。
 
 幼い頃のペットとの同居は、生きているものとしっかり接する良い機会だと思っている。誕生、世話、死と、凝縮された生の歴史を考えることになる。世のペットブームがそうした考えを蓄えるきっかけになるといい。
 
 高松市内のペットショップから出火、全焼した中から店内にいた約100匹の犬のうち、約60匹が焼け死んだ。残りの犬は助けられたり、逃げてしまったという。エサを作っていたときの火の不始末が原因だ。店主はそのまま外出してしまった。
 
 彼らから自由を奪っている以上、人間は定期的に自由を与えなくてはならないだろう。大きく見れば、人間も地球というオリに閉じこめられているが、その中で自由を作っている。そして、地球という大きなオリに入っているのは人間だけではないということを知っておくべきだ。
 
 
☆ 「犬を探しています」という電柱の貼り紙をその犬が見るかもしれない(出典不明)
 
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★ ペット店火事 犬60匹余焼死(NHKニュース・06/10/25)
★ 岡山で犬13匹とハト160羽餓死 飼い主は拘置中(産経新聞・06/10/25)
★ シャチの「クー」、突然甘えっ子に 名古屋港水族館(読売新聞・06/10/25)
 
 

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桜咲く!?

 
 先日、東京・成城に行ってきました。成城というと高級住宅街。
駅からは桜並木が続き、立派な家が軒を連ねます。
 
 歩くのが好きなので、この桜並木を歩いてみました。桜には看板がくっついていて「運転手の方、桜の木の枝にご注意下さい」とありました。邪魔だから切ってしまえ、ではなくて人が自然に従え、というわけです。
 
 通っていた高校に桜が植えてありました。ところが「野球部の練習の邪魔になる」という理由で無くしてしまうということがありました。隣接する商店街がこれに反発したことがあります。
 
 長い歴史を背負って咲く植物も、人の都合でその歴史に突然終わりが来るのは寂しいことです。自然との共生は大事なこと。
 
 鹿児島県指宿市のフラワーパークで季節はずれの桜が咲きました。台風の影響で葉が落ちて暖かさも手伝って春の到来を勘違いしたようです。
 
 あの時、成城の桜並木も勘違いして咲いてくれたら幸運な瞬間に立ち会えたことでしょう。秋の風が爽やかな一日でした。
 
 
☆ 三月の風と四月のにわか雨とが五月の花をもたらす(西洋の諺)
 
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★ サクラ咲く 台風で落葉・温暖、春と勘違い?(朝日新聞・06/9/24)
★ 桜の年度末(本ブログ・06/3/27)
★ サクラサク(本ブログ・05/3/2)
★ いかりや長介さんの死(本ブログ・04/3/29)
 
 

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