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南米チリの落盤事故救出、救助次々と 事故から69日ぶり

「地下にいる。33人全員が生きている」
 8月22日、南米チリの鉱山の地下700メートルに閉じ込められた作業員からのメッセージ。絶望視されていただけに家族や関係者の喜びは大きなものだった。
 
 素人考えだが、もう少し早く何とかできないのだろうかと思っていた。8月5日の落盤事故以降、救出はクリスマスの季節になるとも言われていただけにじれったかった。しかし当初の予定よりも早く救出作戦が日本時間の午後12時に始まった。
 
 カプセルが下ろされて、中に人が入る。高さは3.5メートル。直径54センチのカプセルに入って地上に出るまで15分の時間がかかる。カプセルの中には心拍数を計る機械や酸素ボンベ、地上と交信する無線などが装備されている。
 
 日本時間正午から始まった救出作戦で、フロレンシオ・アバロスさん(31)が引き上げられると、待ち受けていた大勢の関係者、報道陣から歓声が上がった。
 
 世界で注目された救出劇は、各国から1000人近い報道陣が現地取材。日本でも各テレビ局が報道番組内で画面の隅に救出の様子を中継することとなった。
 
 鉱山で働く人、それは普段は人の目に触れることなく危険と隣り合わせである。しかしこれだけ世界の多くの人が注目し、日の目を見ることができた炭鉱員というのはおそらく初めてのことだ。救出に尽力した多くの人、諦めないでいた家族ら多くの人が注目していたのだ。
 
 広辞苑によると「ひのめをみる」とは、「それまで埋もれていたものが世に知られるようになる」とある。チリは地震が多い。埋もれる恐怖感があったであろうに、33人の男たちは本当によく頑張った。惜しみない拍手を。
 
 ※ 日本時間22時現在、11人が救出されている。
 
 
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★ チリ落盤事故で1人目が69日ぶり生還、家族らと抱擁(ロイター・10/10/16)
★ 「ビバ!・チレ!」チリ大使館員ら大歓声(朝日新聞・10/1/13)
★ 駐日チリ大使も興奮「日本の皆さんありがとう」(読売新聞・10/10/13)
★ チリ落盤:奇跡の瞬間、涙で「家族の誇り」 1人目救出(毎日新聞・10/10/13)
 
 

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7人搭乗の埼玉県防災ヘリ墜落 遭難救助中に 2人生存5人死亡 埼玉・秩父市(2010.7.25)

 25日午前11時過ぎ、埼玉県秩父市大滝の山中で県防災ヘリ「あらかわ1号」が墜落したとの情報が県消防防災課に入った。搭乗者7人のうち2人が生存、5人が死亡した。
 
 埼玉県警秩父署によると、墜落現場は同市大滝の国道140号雁坂(かりさか)トンネル付近の山中。埼玉県警のヘリがあらかわ1号に続いて現場に向かう途中、墜落しているのを発見した。あらかわ1号は、9人の登山パーティのうち滝つぼに落ちた女性(55)を、山梨県警からの救助要請に基づいて現場に向かっていた。
 
 ヘリには運行を委託された本田航空(埼玉県)の機長と副操縦士、県航空隊員3人と秩父消防本部の消防隊員2人の計7人が乗っていた。現場周辺では木々がなぎ倒されており、墜落したヘリから煙は出ているが炎上はしていない。県警と自衛隊とで救出活動が行われている。
 
 熊谷地方気象台によると、事故当時の秩父市内は晴れており、北西2メートルの風が吹いていた。午前中には大雨・洪水・雷注意報が発令されていたが、事故当時にそうした状況は確認されていなかった。そのため、現場に向かったヘリの機長から天候を不安視する報告はなかった。
 
 あらかわ1号は06年5月23日に県の防災ヘリとして導入された。今回のような救助活動の他に、自動体外式除細動器(AED)や心電図などが搭載されたドクターヘリとしても運行されている。およそ7億円の機体費用の他に最新鋭のカメラシステムなどの装備をがあり、暗闇でも視界を確保できるナイトビジョンゴーグルなどが搭載されており機動力が期待されていた。(この段落参考=読売新聞・06/5/23)
 
 
★ 墜落の岐阜県防災ヘリ「実績ない」県警の反対押し切る(本ブログ・09/9/19)
★ 昨今の事故にみる「山岳警備隊」の存在(本ブログ・09/9/23)
 
★ 遭難救助の埼玉県防災ヘリが墜落、5人死亡 秩父(朝日新聞・10/7/25)
★ 防災ヘリ墜落、5人死亡確認…2人は生存(読売新聞・10/7/25)
★ 【ヘリ墜落】静かな休日一変、騒然 県防災航空センター担当者、対応に追われる(産経新聞・10/7/25)
★ 7人搭乗の防災ヘリ墜落=県が2人の生存確認-山岳救助中に、埼玉・秩父(時事通信・10/7/25)
 
 

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浜名湖で中学生らの乗ったボート転覆、1人死亡19人救助 浜松

 18日午後3時半ごろ、浜松市北区三ヶ日町の「静岡県立三ヶ日青年の家」から、「浜名湖でボートが転覆した」と119番通報があった。警察と消防が駆けつけたところ、愛知県豊橋市立章南中学校の中学1年生18人と教師2人が乗っていたカッターボートが転覆していた。全員救助されたが、ボートの内側から見つかった西野花菜さん(12)は意識不明、その後搬送先の病院で死亡が確認された。
 
 豊橋市教育委員会などによると、生徒らは17日から2泊3日の予定で自然体験学習をしていた。1年生96人と教師6人が参加し、この日は県立三ヶ日青年の家の職員の指導のもと、午後2時過ぎから20人乗りのカッターボート4艇に分かれて訓練していた。全員救命胴衣を着用していたが、参加した男子生徒は「風が強く、波が荒くて怖かった」と語っている。
 
 静岡地方気象台によると、浜松市南部と湖西市には、大雨などの注意報が出ており、事故現場至近の観測点では、最大6.7メートルの風が吹いていた。この体験学習では、地方気象台の情報が警報ではなく注意報であったために決行したという。
静岡県警細江署と浜松市消防局では、天候が悪かったために事故が発生したとみている。県警では授業の運営に問題はなかったか、業務上過失致死も視野に捜査している。
 
 楽しいはずの体験学習が一転して惨事に変わってしまった原因は何だったのだろう。ボートの体験学習を決めるのに判断に誤りがなかったか検証が求められる。恐怖の体験をした女子生徒の一人は、「死にそうだった。自分のことで精いっぱいだった」と証言している。救助された生徒達の心のケアを優先しなくてはならない。今朝まで一緒だったクラスメートが亡くなったことを理解させるのは酷である。
 
 今晩は生徒のみなさんの心が寒くなりませんように。そして冷たい湖で息を引き取った西野花菜さんのご冥福をお祈りします。
 
 
★ 浜名湖で中学生ら20人乗ったボート転覆 1人死亡確認(朝日新聞・10/6/18)
 
 

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世の中は狭い 犯人を見つけた目撃者 札幌

 人生をそこそこ生きてくると自分の存在意義について考えることがある。そもそも生きているのではなくて、何かに生かされているのではないかと考える。生かされているのだとすると、何のために生かされているのかを考える。何らかの役割を担ってこの世に自分というものを授かっているのではないかと考える。
 
 そして生きる上で必要な三要素は、自分を犠牲にする奉仕の心、人を許す寛容の心、そして創造する力ではないだろうか。
 
 北海道警豊平署は9日、札幌市白石区内の無職の男(42)を窃盗容疑で逮捕した。男は同市豊平区内の男性(45)宅に侵入し、現金20万円を盗んだ疑いがもたれている。
 
 男は犯行後、知人に「20万円手に入った」と話した。被害者も同じ知人に20万円を盗まれたことを相談した。つまり、被害者と加害者が共通の知人に話をしたことから、男が容疑者として捜査線上に浮上した。
 
 北海道警厚別署は11日、車に当て逃げをした建設作業員の男(21)を道路交通法違反などの疑いで逮捕した。男は北広島市内で札幌市の男性(63)の車に追突し、そのまま逃走した疑い。
 
 事故目撃者の女性(36)が男の顔を覚えていたが、事故の1時間半後にディスカウントストアで偶然男を発見。たまたま捜査員から事故状況を確認する電話がかかっていたことから、「目の前に容疑者がいる」と伝えて逮捕につながった。
  
 警察官を拝命した人は身を粉にして社会に対して奉仕する心に長けている。被害者は不本意ながら犯罪者に罪を許容した。善悪を創造する力を誤れば、人間は犯罪を犯す。そして事件を知ったり目撃して通報した人は、積極的に”善”を創造した人なのだ。
 
 
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★ 世の中狭い!泥棒も被害者も同じ人に「相談」(読売新聞・10/6/10)
★ アッ、当て逃げ容疑者だ!目撃女性、バッタリ(毎日新聞・10/6/12)
  

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御巣鷹の山を荒らすならず者、短冊や千羽鶴を荒らす 群馬県上野村

 85年8月12日に群馬県上野村の御巣鷹山に墜落した「日航ジャンボ123便墜落事故」が、今年の夏で25年の節目を迎える。航空機史上最悪の事故となったが、その墜落現場である「昇魂之碑」周辺が3年ほど前から荒らされる事態になっている。 
 
 ふもとから週に3回通う管理人の男性(67)によると、今年はスナック菓子をばらまいたり、中腹の駐車場で傘を燃やすなど十数件を確認したという。遺族の神経を逆なでするような心ない言葉の書かれた短冊もあった。
 
 遺族の悲しみに追い打ちをかけるような仕業である。嫌がらせや中傷というとネットでのものが多く取り上げられている。スマイリーキクチさんのブログが”炎上”したが、警視庁は18人を名誉毀損で検挙した。
 
 ネットではなく、面と向かった現実世界でも中傷はやまない。秋田県のある医師は村で唯一の診療医で、年間の休みは18日。急患に対応できるように診療所前に電灯を設置したところ「税金の無駄遣いをしている」。お盆返上で診察し、お盆休み明けの平日に休診すると「平日に休むとは何事だ」と中傷を受けた。医師不足なのは過疎地であればどこも同じだが、医師は村に辞意を伝えているという。
 
 都内の身体の不自由な女性はかつて郵便ポストに入っていた手紙を見て唖然とした。「福祉の援助を受けていてみじめでしょう。自分が情けないでしょう」という中傷する内容だった。
 
 人を中傷したり度を超えた行動に出る者に足りないのは想像力だが、その背景にある人としての情緒感覚や自分を平均的な感覚に支えるための知識が足りないのだ。
 
 日航ジャンボ機墜落事故では520人のかたが亡くなった。当初、事故原因はパイロットの操縦ミスではないか、と見られていたことから、日航関係者への中傷や嫌がらせも数多くあった。遺体安置所で罵声を浴びせられた日航乗務員遺族もいた。
 
 当初、御巣鷹の事故現場は山道すらなく、遺族が現場まで慰霊に来るのが困難な場所であった。後に慰霊碑ができて、地元の協力もあり山道が整備された。高齢化の進む遺族が年に一度訪れる悲しみの山道であり、ここを荒らすためにならされた道ではない。
 
 遺体の収容作業には多くの人員が投入された。自衛隊員、消防、警察、地元のかたたち。
 
 そびえ立つ樹木の上方を見て呆然とする自衛隊員。
 
 遺体をふもとの上野村に収容するはずだったが、断念してヘリで群馬県藤岡市まで運ぶ自衛隊員。
 
 遺体の搬送作業に従事した人たちは、しばらく白米を食べられなかった。
 
 こうしたことがなぜであるか。想像力のないものには到底分からず、いろいろな事故を起こす当事者となりうる者である。
 
 
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★ 御巣鷹、23年目の夏 jal123便墜落事故(本ブログ・08/8/12)
★ 御巣鷹山の日本航空123便 事故から21年(本ブログ・06/8/12)
★ 御巣鷹荒らし頻発、短冊や千羽鶴切り刻む(読売新聞・10/6/8)
 
 

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9階から9歳男児転落、木がクッションになり一命を取り留める 東京・足立

 29日、東京都足立区千住桜木のマンションで「小学生が落ちた」と通報があった。転落したのは9歳の男の子だったが、木に当たってから転落したため、木がクッションになり一命を取り留めた。男の子は右足骨折の重傷。
 
 警視庁千住署によると、男の子はマンション9階の廊下で友達と遊んでおり、手すりに立ったところで足を滑らせた。
 
 ここ数ヶ月の間に、子供のマンション転落のニュースをよく聞く。大人も子どもも注意しなくてはならないが、この足立の男の子の場合は木がクッションになった。自転車置き場の屋根が同じ役割をした例もある。
 
 男の子は退院したらこの木を見に行こう。枝が裂け、折れてしまっている。痛々しい状態の木を見て何かを感じなくてはならない。でも助かってよかったね。
 
 
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★ 9階から男児転落 木で一命を取り留める(日テレNEWS24・10/5/29)
 
 

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母の日の悲劇「サツキを見せてあげたい」95歳母と娘が死亡 広島・福山

 草花というのがきれいに感じる季節である。その色といい、香りと良い、静かにたたずんでいる植物の小さなショーが始まる。じっと見ているとミツバチが花の中心にとまる。蜜を吸うとまた飛び立った。
 
 いつの瞬間からか、植物の命に心を奪われるときが来る。動いていないこの生命体に不思議を感じて興味を持つ。花を美しいと思う自分がいる、という再発見がある。そして美しさを共有できる人がいることで、幸せを感じることもある。
 
 美しさを共有しようとした母の日に悲劇が起きた。広島県福山市で乗用車がため池に落ちる事故があった。深さ1.5メートルの池から車は引き上げられたが、運転していた同市内の女性の茶道講師、Hさん(61)と、母親で同県尾道市のTさん(95)は死亡した。死因は水死。
 
 広島県警福山西署によると、Hさんは母の日の今日、「庭のサツキを脚の悪いお母さんに見せてあげたい」とTさんを迎えに行き、自宅に戻る途中だった。Hさんが運転操作を誤ったとみられている。
 
 母の日に、と思うのはあまりに気の毒である。この事故を少しでも良かったと考えたい。考えるとするならば、娘さんが車の中で「お母さん、庭のサツキがきれいですよ」と話したことで、和やかな空間が車の中に生まれたのではないかと思いたい。最後まで一緒にいられる親孝行なんて、そう簡単にできるものではない。
  
 
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★ 「母の日」孝行が 車ため池に、95歳母と娘死亡(読売新聞・10/5/9)
★ 広島、池に車転落で母娘水死 ハンドル誤操作か(共同通信・10/5/9)
 
 

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ポーランド・カチンスキ大統領夫妻搭乗機、ロシア西部で着陸失敗 全員死亡

 ポーランドのカチンスキ大統領(60)夫妻の乗った専用機が10日、ロシア西部スモレンスクの空港に向け着陸体勢に入ったところ墜落した。大統領夫妻の安否は不明とされていたが、乗員乗客全員が死亡したと報じられており、カチンスキ大統領も亡くなったとみられている。
 
 ロシアの緊急事態省によると、同機には132人が乗っていた。大統領は、旧ソ連によるポーランド人虐殺の「カチンの森事件」の70周年追悼式典に参加するため、妻や遺族会など同行団とともにスモレンスク近郊の軍用空港に向かっていた。
 ロシア国営テレビが現場から伝えた映像では、林の中に機体が散乱しており、煙が上がっている。ロシアのメドベージェフ大統領は、プーチン首相に事故原因解明に全力を挙げるように指示した。
 
 大統領専用機は旧ソ連製。コックピットに使われている計器類はすべてアナログの古いものだった。加えて、現場は霧で視界が悪かったことから、高度を誤ったのではないかとみられている。
 
 在任中に国家元首が亡くなった例としては、1963年のパレード中に頭部を狙撃されたジョン・F・ケネディ米国大統領(46)、78年に急性心不全で入院中になくなった大平正芳首相(70)などがある。在任中ではないことになっているが、2000年に脳梗塞で倒れ、退任後に亡くなった小渕恵三首相(62)などがある。(年齢はいずれも死亡当時)
 
 
★ ポーランド大統領機墜落 大統領ら96人全員死亡(朝日新聞・10/4/10)
  

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