愛知県長久手町で起きた、発砲立てこもり事件の容疑者である元組員の身柄が拘束された。この事件では、「家族が暴れている」との通報を受けて駆けつけた県警愛知署員が銃撃され重傷、それを救出しようとした県警特殊部隊(SAT)の林一歩警部(23=2階級特進)が狙撃され殉職した。SAT創設以来隊員の殉職者は初めてだ。
確保されたのは元組員だが、暴力団がドンパチをやるのは、その相手が抗争相手の他の組であるということが多かった。一般人や警察官を狙えば、たちまち組は潰される。東京は皇居があることから、組員による発砲事案は暗に封じ込められてきた。
それでも、長崎市長射殺事件、東京・町田の立てこもり事件など、発砲事件が多発している。銃が身近に蔓延していることをしることとなった。
かつて福岡県警に捜査四課長(暴力団等を扱う部署)をも務めた古賀利治(故人)という人がいた。「福岡方式」と呼ばれた捜査手法は、あらゆる法令を適用し、小さな犯罪でも組員を逮捕した。
「ヤクザというのは、暴力団というのは、所詮アウトローなんです。定職にも就かず、善良な市民から金を巻き上げる。いいところはひとつもないんです」。
捜査当局にも期待したい銃の摘発だが、それと同時に違法行為はなんとしても許さない、そういう空気をつくることに協力するのは我々でもできる。
県警本庁舎や県内警察署には半旗が掲げられた。事件の無事解決を祈っていた全国の人の心中も、半旗が掲げられていることだろう。
若くして亡くなった、林警部のご冥福を心よりお祈りいたします。
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★ 籠城29時間、愛知の立てこもり・容疑者を緊急逮捕(読売新聞・07/5/18)
★ 元組員、両手挙げ自宅前に 捜査員、素早く取り囲む(朝日新聞・07/5/18)
タグ: 犯罪
熊本市内の慈恵病院が設置を検討している「赤ちゃんポスト」計画について、厚生労働省は口頭では「認めないという合理的理由がない」としながらも、文書での回答はしない方針を出した。懸念材料も多く、厚労省も困惑している様子がうかがえる。
病院側は、赤ちゃんがポストに置かれた時点ですぐに処置ができるよう万全の体制を整える、相談窓口の電話番号をポスト横に掲示する、などとした。
気になるのは、刑法の保護責任者遺棄罪への抵触だ。子供を捨てる親は間違いなく子供を遺棄するわけである。病院側が万全の体制を取っていても、捨てた行為が美化されるわけでもない。
例えば、万引き犯が保安係に捕まる。身元保証人が犯人に代わって弁済する。それで軽微な事案なら無罪放免となるかもしれないが、窃盗をしたという犯罪行為は消えることなく間違いなく発生しているわけだ。
犯罪はその行為をするから罪になる。命を捨てていいわけがない。それが保護をしてくれる病院の赤ちゃんポストでもだ。こうしたことは対処的に行うことではなく、不本意な命を作らない意識であり、根底にある規範だ。その教育をしっかりしていなければ不幸な命は減らない。
かつて住んでいた家の近くには児童養護施設があり、年に一度はこの施設の前に赤ちゃんが捨てられていた。こうした赤ちゃんのことを施設の子供たちがどう思って迎えたかを考えると心が痛む。
赤ちゃんはコウノトリが運んでくるのではない。間違いなく、私たち人間が、授かってきた育みであることを忘れてはならない。
☆ 女の人は、赤ちゃん生む時にすごく苦しい思いをするから、その分好きなことをしてもいい。男に甘えてもいいのだ。(出典不明)
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★ 赤ちゃんポスト 厚労省、文書回答せず(産経新聞・07/3/9)
早稲田大学の中央図書館は多くの蔵書を保有しており、専門書を探すのに苦労しない。本屋になければ、ここで見つけることができる。以前のエントリで本に線を引いたり切ったりする公立図書館の事を書いた。大学ではそうしたモラルの低下はないであろうと思っていた。
ところが全国の大学の図書館で、借りた本を未返却のまま卒業する学生が多いという。大学側はそれに対抗し、本の返却を卒業条件にするなどの措置をとるところが増えている。
早大でも未返却図書があれば、卒業証書を渡さないという措置に出た。
借りたら返す、空けたら閉める、点けたら消す、という当たり前のことができない者が多くなっている。報道では「強行策に訴える」となっていたが、強行策でも何でもない。これも当然の措置である。
一事が万事。こんな簡単なことも履行せずに、したり顔で「卒業しました」とは、4月からの社会人生活も甘く考えていることなのだろう。
本を返していない早稲田の学生さん、泥棒ですよ。
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★ 「本の借り逃げ、卒業させず」強硬策の大学相次ぐ(読売新聞・07/3/2)
★ モラルの低下(本ブログ・07/1/12)
★ 図書館で「切り抜き」「線引き」横行(本ブログ・06/12/12)
「金」目の盗難相次ぐ
数年前、フィリピンの地方都市で脱線事故があった。原因は「線路がなくなる」ということも考えられていた。線路などの鉄製品を売れば金になるから、という日本ではあり得ない話だと思っていた。
ところが、国内でステンレスやら銅製品やらの盗難が相次いでいる。
バッテリーやステンレス製の線香皿、タイルホイールに蛇口に車止め。アルミサッシ戸に、下水の側溝などなど。
背景には経済成長を遂げる国への密輸がある。こうした経済成長の裏には必ず暗い影が存在する。闇のすき間産業というべきものの繁栄がある。
犯罪の類は何でもそうであるが、一度経験してしまうと二度目の躊躇がなくなる。特に人をあやめる行為でもない窃盗はその規範意識が薄れやすい。テレビで万引で捕まっている人を見ていると、「払えばいいんでしょ」と逆ギレよろしく反省の色がない。
小さな罪がエスカレートして大きくなることは珍しくない。火の見やぐらの銅製の鐘も盗まれた。これで火事発生の周知が遅れてしまったら、盗人の罪はそれだけでは済まないという想像力が犯罪者には欠けている。
☆ 私は悪人です、というのは私は善人ですと言うことよりずるい。(坂口安吾)
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★ アルミサッシやパイプ、茨城・栃木でまた盗まれる(読売新聞・07/3/2)
マインドコントロール
自己啓発セミナーに参加した女性が、マインドコントロールによって金銭を払わされたとしてセミナー主催者などを相手に損害賠償を求めた訴訟判決に、東京地裁は被告に1500万円の支払を命じた。長時間の脅しや罵倒、それによって女性は判断力を失い商品購入を強いられて自己破産にまで至った。
人の思想を歪める行為は断罪されなくてはならない。特に私生活に土足で踏み込むような行為は個人の思想に対する暴行行為だ。こうした直接的な思想操作だけではなく、マインドコントロールをかけられているのか分からないような巧妙なものもあるので注意が必要だ。笑顔で近づいている善意とおぼしきものが、妙な商品購入につながっていることもある。
自己啓発というのは、他人から教授するものではなく、自らそれをすることに価値がある。自発的な啓発活動が自分を高めることになるのだ。長期に他人からうけるものではなく、瞬間的なきっかけであればそれでいいのである。
マインドコントロールというのは、多かれ少なかれ日常的に行われている。商談で取引先に納得して貰うための戦術もそれであるし、恋愛もそうである。
好きな相手を自分の空気の中に取り込むためのマインドコントロールは、全世界で億を超える回数が行われてきたことだろう。平和を訴える行為もマインドコントロールだ。こういうものなら、自分もコントロールされたいし、是非したいものだ。
☆ あのね、立派な人にならなくてもいいの。どうか、感じの良い人になって下さい。(3年B組金八先生)
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★ マインドコントロール断罪 ホームオブハート賠償命令(産経新聞・07/2/27)
★ 自己啓発セミナーの類(本ブログ・07/2/4)
酷い話しもあるものだが、ここまで社会的弱者を痛めつけて良いものだろうか。
詐欺の疑いで福祉機器販売会社社長が逮捕された。「金を出せば高い金利を出す」と手話を使って聴覚障害者にアプローチ。実に27億円を詐取した。
被害者も、社長の手話は自然で信じた、とのことで弱いものいじめはこのような場面にも設定されているものかと呆れる。
悲しいと思うことは、社長の兄が聴覚障害者であったため、社長は手話が得意であったという。相手を身振り手振りで騙しているときに、その兄の顔は浮かばなかったのか、ということである。
手話の習得というのは最低でも3年ほどかかるそうだ。特殊な技術を体得して詐欺までして、この話を社長の兄が知ったとき、やりきれない気持ちになるだろう。目は口ほどにものを言うというが、その目は聴覚障害者にとっての重要なコミュニケーションの瞳ではなく、詐欺師としての目だったことが腹立たしい。
☆ コミュニケーションを取る際に最も重要なことは、言葉に出されていないことを聞き取ることである。(Peter F Drucker)
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★ 聴覚障害者詐欺 被害は27億、270人(産経新聞・07/2/14)
自己啓発セミナーの類
以前、バイト先の先輩にいわゆる自己啓発セミナーのようなものに誘われたことがある。「こうすれば幸せになれる」「夢を実現させよう」というものである。参加は断った。
夢というのは、自らが腐心し、苦悩し、行動し、達成感の骨頂にあるものである。決して人から勧められたり、ましてや押しつけられたりするものではないはずである。
昔から○○商法などといった詐欺の被害者がいるが、楽して稼げる話などあるはずもない。周りを見ていただきたい。深夜残業で頑張っている人、休日返上で働いている人、体力を酷使してみんなが頑張って生きている。そんな人たちを見て感じるところはないのだろうか。
日本国憲法には国民に3つの義務を課している。教育の義務、納税の義務、そして勤労の義務だ。
妙なうまい話というのは、人のバイオリズムが落ちているすき間を狙ってやってくる。「儲」という字は「信者」と書く。怪しい商法で儲けようとしている者は、この勤労の義務を果たさずに、夢や幸せをあまりにも安値で売りさばいている。そういう「人」たちの「夢」はあまりに「儚」い。
☆ おまえさん、あんまりおまえさんが誰かを崇拝したら、ほんとの自由はえられないんだぜ(「ムーミン物語」)
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迷惑メール送信のサイト社長ら逮捕
日々受信される迷惑メールは200通近くなる。このやっかいものをどうにかして取り締まって欲しい、と思っていた。
昔は調べてみると国内からのものが多かったので、プロバイダに苦情のメールを送ったことがある。ところが最近は大半が中国からのものだ。打つ手が無くてイライラしていた。
こういうニュースを待っていた。
迷惑メール防止法違反の疑いで、都内の出会い系サイト運営会社社長らが逮捕された。千葉県警によれば中国に置いたパソコンを遠隔操作し、架空のアドレスを差出人として54億通ものメールを送信した、というものである。
1ヶ月で1億円以上もの利益を上げていたというから腹が立つ。自分の手を汚すことなく、素知らぬ顔で億単位のメールを送信していた者たち。罰則をもっと厳しくして、不要なメール送信を完全に止めて欲しいものである。
そして日本のみならず、関係国がこうした輩を許さない姿勢を取るべきだろう。「迷惑メールイコール送信元の国」というイメージを払拭すべく。
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★ 迷惑メール54億通? 出会い系サイト社長ら逮捕(産経新聞・07/1/16)
★ 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律