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カーネル・サンダース人形、甲子園店で復活

kentacky
 
 
 昨年3月、24年ぶりに道頓堀川から見つかった、ケンタッキー・フライドチキンのカーネル・サンダース人形が阪神甲子園店で常時展示されることが決まった。
 
 ケンタッキー社では「お店に立つのは25年ぶりで、本人も嬉しいと思う」などとコメントした。ていうか、
 
 

 (笑)

 
 
 
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★ カーネル、やっと「定住」 甲子園店に展示(共同通信・10/3/13)
 
 

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伊勢丹吉祥寺店が閉店、38年の歴史に幕 東京・武蔵野(2010/3/14)

 年配の女性の姿が目立った。東京・武蔵野市にある伊勢丹吉祥寺店が38年の歴史に幕を閉じた。景気の低迷、競合店との競争に勝つことはできなかった。伊勢丹というブランドをもってしても時代の波にのまれてしまった。
 
 午後6時半ごろ、店舗入り口付近には大勢のお客さんが集まり、最後の瞬間を見届けようとしていた。蛍の光がBGMとして流れ、吉田栄一店長が挨拶をした。「長きにわたり、誠にありがとうございました。ウイ・ラブ・吉祥寺です」などと述べたあとには、集まっていたお客さんから大きな拍手がわき上がった。
 
 吉祥寺は「住みたい街」として、毎年1位というランク付けがされている。この時期になると雑誌「Hanako」では吉祥寺特集も組まれる。
 
 吉祥寺のある武蔵野市は東京23区の東部に隣接する市の1つである。新宿や渋谷に電車一本でいける利便性、逆に吉祥寺にも行ける便利さである。交通アクセスはバスにもいえる。その点も吉祥寺が住みたい街として支持された理由の1つである。
 
 しかし昨今の業績悪化は伊勢丹だけではない。現在ヨドバシカメラがあったところには、三越・大塚家具があった。その前は近鉄百貨店だったが、いずれも撤退。一昨年にはラオックス、デニーズも撤退した。吉祥寺の西側である東急百貨店裏側も空きテナントが目立っている状態だ。
 
 吉祥寺は長い間、丸井やパルコ、ロフトなどの出店で常に若者の心を捉えてきた。東急百貨店や伊勢丹などのブランド店は主婦層に支持された。大きな店のみならず、小さい店舗も吉祥寺の和洋折衷文化を後押ししている。駅前にもかかわらず、開発されることなく戦後の闇市の風情を残したハーモニカ横町のような場所もある。
 
 現在JR吉祥寺駅ビルテナントの「LONLON」が改装中で、「吉祥寺アトレ」に変わる。吉祥寺の顔が大きく変わることになるが、その中核的存在ともいえる伊勢丹の閉店は、昨今の小売業界の片鱗を見た気がする。しかし、こうした老舗の撤退が次々と起こって終わるのだろうか。
 
 景気が回復したとき、きっと伊勢丹のようなブランドを追い求める風潮が復活する。客はそちらに流れる。3ケタ円のジーパンよりも、5ケタ円のジーパンが必ず売れる。そんな景気回復した活気ある吉祥寺を早く見てみたい。
 
 こうして、伊勢丹吉祥寺店は吉祥寺を卒業した。卒業に際しては、目を赤くした女性客が多かったのが印象的だった。
 
 
☆ トロフィーを抱えたとき。それが全てが終わったとき。(Billie Jean King)
 
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★ 伊勢丹吉祥寺店:閉店 38年余の歴史に幕 東京(毎日新聞・10/3/14)
★ 伊勢丹吉祥寺店の後継テナントに三菱商事都市開発 FFは継続営業(吉祥寺経済新聞・09/11/11)
 
 

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強盗被害者は頭蓋骨骨折、眼球破裂 愛知・蟹江(2010.3.1)

 愛知県蟹江町字戸7の町道で2月28日午後11時25分ごろ、自転車で走っていたアルバイト女性(24)が路上に立っていた男に突然顔面を棒のようなもので殴られて転倒する事件が起きた。男は自転車の前かごからバッグを奪い、黒っぽい乗用車で逃走。女性の悲鳴を聞いた通行人の男性(23)が110番通報した。女性は頭蓋骨骨折と左眼球破裂などで全治2ヶ月の重傷。愛知県警蟹江署では強盗傷害事件として捜査している。
 
 奪われたバッグには現金約18,000円入りの財布や携帯電話などが入っていた。男は茶髪で黒色ダウンジャケット姿だった。女性を抱きかかえて連れ去りを図ったが、女性が大声を上げたためにその場から逃走した。現場は夜間になると薄暗い道路だという。
 
 前から気になっていたのだが、愛知県は事件報道が多い気がする。平成19年の刑法犯罪認知件数は、東京228,805、大阪216,303、愛知143,948、埼玉126,453、神奈川112,529、兵庫107,378、千葉105,185となっており、愛知県は3位に位置している。東京・警視庁の警察官数が約43,000人なのに対し、愛知県警は約13,000人であるから、事件対応に追われて忙しいことは想像できる。
 
 蟹江署管内では平成21年5月2日、蟹江町蟹江本町(現:蟹江町城4丁目)地区にて、自宅で家族3人が何者かに包丁で刺されて死傷する強盗殺人事件が発生しており、現在未解決のままである。
 
 自転車に乗っていただけで突然顔面を強打された女性の恐怖は想像を絶する。もう日本では夜間に出歩くことはできなくなってしまったのか。体感治安はこうした事件が起きることだけではなく、町の何ともいえない不穏な空気で察知することができる。我々もそれを成すべきなのかもしれないが、ここはそれを察知するレーダーを持ったプロである警察の方に尽力願いたい。負傷された女性に心よりお見舞い申し上げます。
 
 
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★ 頭骨折・眼球破裂..24歳女性、路上強盗に殴られ重傷(朝日新聞・10/3/1)
★ 女性の顔を棒?で殴り、バッグ強奪 男が逃走(読売新聞・10/3/1)
★ 愛知県警察 蟹江警察署
 
 

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火事場の馬鹿力は潜在能力 中学生、火災現場から幼児救出 大津(2010.2.25)

 25日は全国的に気温が上がった。いつもアメリカンコーヒーを飲むが、今日はアイスコーヒーを注文し、ガムシロップだけを入れてアイスコーヒーの透明度を楽しんだ。コーヒーというともっぱらドトールへ行くことが多い。そんなドトールコーヒー創業者の記事を目にした。
 ドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道さんは、「『火事場の馬鹿力』というのは本当です。中学生のころ学校近くの民家で火事が発生しました。私たちはサッカーの練習を放り出して手伝いに走りましたが、家の前でご主人が大きなタンスを担いで出てくるのに出くわしました。私は『これだ!』と思いました。人間は危機に瀕すると、普段なら絶対にできないことができるのです」と語っている。危機意識を常に持っていたことで現在のドトールがあると述べている。過去の不況の中の営業もそれで乗り越えてきた。
 
 そうした「危険と隣り合わせ」の仕事に就いている人、またはそう認識して仕事に就いている人というのは失敗を回避できる潜在能力を持っているのである。一つの先見性ともいえる。しかし思いもよらない事態を目の当たりにしたら、人間はどんな行動をとるであろう。特に、「危険と隣り合わせ」の仕事をしていない人である。
 
 25日午後3時半ごろ、大津市国分の無職男性(72)方から出火、木造2階建ての家屋が全焼する火事があった。たまたま現場を通りかかった、市立北大路中3年生の4人が火災に気付いた。女子生徒2人が携帯電話で119番通報をするなどし、森健太朗君(14)と山本昂佑(こうすけ)君(15)が男性宅1階にいた孫の姉妹2人(8歳と5歳)を救出し、隣家で仮眠中だった女性(83)にも火事を知らせた。
 
 滋賀県警大津署によると出火当時、姉妹は留守番をしていた。同署などで出火原因を調べている。森君は「すぐに土足で入った。(姉妹)2人は火事に気付いていないようで、外に出たら泣いていた。無我夢中だった。無事でよかった」と話し、山本君は「気付いたら体が動いていた。人助けに協力できてよかった」と話した。森君は男性宅の飼い犬にかまれて軽傷。その犬も最後に助けた。
 
 この報道を読んで、ここで「勇気」という言葉を使うのはやめた。「がむしゃら」「わきめもふらず」「むがむちゅう」、そんな言葉のほうが北大路中の4人には合っているような気がする。若い人たちにはむしろそっちの言葉のほうがかっこいい。22日には京都市内でも高校生2人が火災から男児を救出した。バンクーバーのみならず、日本国内でもメダルラッシュではないだろうか。
 
 
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★ 高校生、火事から夫婦救出 消防総監感謝状(本ブログ・08/12/25)
★ ひったくり警官、高校生が”逮捕” 岡山(本ブログ・09/6/6)
★ 火事が多発 従業員は避難誘導することができるのか(本ブログ・09/11/23)
★ 中3生ら連携し、女児2人救出 民家火災、下校途中に 大津(時事通信・10/2/25)
★ 列島は春の陽気、大阪・堺で23.9度(読売新聞・10/2/25)
★ なぜドトールはセルフサービスの立ち飲みに気付いたか 社長の仕事術(プレジデントロイター・10/2/25)
 
 
 

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節目の年に伝えなくてはならない15年前【沖縄少女暴行事件】

 95年9月4日、沖縄県北部で駐留海兵隊員3人よる、女子児童(12)に対する暴行する事件が起きた。この事件で沖縄県警察本部は3人の身柄引き渡しを米軍に要求したが、起訴に至るまでは逮捕ができないという日米地位協定によって取り調べができない状態でいた。
 
 この事件をきっかけに県民の怒りは爆発。県議会、沖縄市議会などで抗議決議が採られた。しかし、その後も繰り返し米兵による事件・事故は起きており、沖縄県民の怒りは頂点に達している。
 
 昨年の政権交代後、沖縄の基地問題では、それまで日米で締結していた名護市辺野古地区への基地移設問題は白紙撤回となった。これにアメリカ側は怒っているが、上記事件などの再発防止策が事実上採られていないことが大きな問題である。日本の有事の際に守るべき米兵が日本国民を愚弄していることをアメリカ側ももっと真剣に考えるべきである。
 
 民主党が政権を握ってから基地問題は大きくぶれている。明確なビジョンがなかったゆえでのことであるが、痛ましい事件が起こることのないよう日米の最善策を期待する。
 
 
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2009年のニュースを振り返る・7【千葉県内の3事件】

【女性店員刺殺、次女監禁の男の容疑者逮捕 逃げられなかった次女】———-
 
 千葉市花見川区の花見川団地内で、洋服店従業員の女性(61)が首を切られて刺殺され、その次女(22)が連れ去られた事件は、住所不定職業不詳の男の容疑者(28)を特定して指名手配した。容疑者が逃走に使った乗用車を手配し、Nシステム(ナンバー読み取り装置)を利用し追跡したところ、東北道佐野インターで降りたことが判明、千葉県警は佐野市内を中心に捜索を始めた。
 
 しかし県警は別の可能性も考えていた。被害者関係者名義で、沖縄行きの航空券が買われていた情報を得て、捜査員を沖縄県に派遣した。その結果、那覇市内の携帯電話ショップ前で容疑者を発見、捜査員20人が取り囲み身柄を拘束した。その様子はテレビカメラにも収められていたが、抵抗こそしなかったものの、ふてぶてしい態度に見えた。連れ去られた次女は自分の名前を名乗り無事に保護された。
 
 8月13日、千葉地検は女性を刺殺した殺人・銃刀法違反容疑で容疑者を起訴、次女の連れ去りに関しては捜査中であることについて処分保留とした。次女が身体的な拘束をされておらず、逃げる機会があったにもかかわらず容疑者と行動をともにしたことについては、ストックホルム症候群の状態になっていた可能性を指摘している。
 
 ストックホルム症候群は、監禁や誘拐などの被害者が、長期間に渡って容疑者と行動をともにすることで、容疑者に対して同情や好意を抱くなど特別な感情を持つ心理状態を指す。1973年にスウェーデンで発生した銀行立てこもり事件で、解放された人質が容疑者をかばうような発言を繰り返したことから命名された。こうした心理的な監禁でも有罪になった例は過去に判例がある。地検は翌9月に、次女を監禁した逮捕監禁罪で、沖縄に行く前の1日間についてのみ、容疑者を起訴した。
 
 この事件の前に、名古屋市内で次女が容疑者に車で連れ回されて保護される事件があった。この時、容疑者の車にはナイフがあったが、愛知県警は立件せずに厳重注意して帰した。警察庁は積極的に事件として立件するように全国の警察本部に指示を出したが、ストーカー被害が完全になくなっているとは言い難い。
 
 そもそも、女性をつけて歩く不審者は実際はもっと多い。私の知り合いでは、事件まで発展しなくても、「家の前に着いたところでナンパされてショックを受けた。家まで尾行されたことに気づかなかった」という女性もいる。また、別の女性はあまりにも不審者が多かったことから転居を余儀なくされるなど、警察に相談するところまでいかない事案もあるときいた。
 
 実際にこうした事案で警察に相談して、果たして防犯がどれほど機能するものなのだろうか。警察も人員的に限界がある。そうなると、ストーカーを寄せ付けない雰囲気を相手に抱かせることが重要になってくるが、それでも早めに警察に相談することにためらわないことだ。
 
  
【英国人講師殺害・遺棄、整形して逃走の男の容疑者逮捕】———-
 
 有力な情報がなかった事件だが、事件が急展開をしたのが11月。千葉県市川市でイギリス人講師の女性を自宅に遺棄したとして指名手配されていた男(30)が名古屋市内で整形手術を行っていることが分かった。病院からの通報で分かったものだが、その後、整形前と整形後の写真が新たに公開されることとなった。
 
 男は大阪府内の建設会社に勤務していたことも判明。会社の寮を家宅捜索したところ、男の指紋が検出された。警察は府内のネットカフェなどを集中的に捜索していたところ、大阪市住之江区内のフェリーターミナルに「男に似た男がいる」という通報を受けて大阪府警の捜査員が男を職務質問、自ら捜索していた男であることを認め、住之江署内で逮捕された。
 
 千葉県警行徳署に移送されたあと、男は2週間ほど断食や黙秘をするなどして”抵抗”したが、その後は食事もするようになり、死体遺棄罪で起訴された。男は「殺意はなかった」などとしたが、千葉地検は殺人と強姦致死罪で追起訴した。
 
 首を絞めて死に至ったことについては、性的暴行の一部であり、殺害行為でもある「観念的競合」と地検幹部は判断している。1つの犯罪行為が複数の犯罪を構成するもので、刑法54条では罪の重い方で罰することを定めている。奈良市の女児殺人事件、広島市の小1女児殺人事件でも適用されている。(参考・読売新聞/東京朝刊・09/12/24)
 
 男は「殺すつもりはなかった」、「逃亡生活の中でも謝罪の気持ちを持ち続けていた」などと話しているという。整形までして逃走した男に、謝罪の気持ちがあったとは到底思えない。長期にわたり逃亡しておきながら、とってつけたような”謝罪の気持ち”など信用できない。
 
 
【千葉大女子学生殺人放火事件、被害者口座から出金の男の関与か】———-
 
 10月22日、千葉県松戸市内のマンションで、千葉大学4年の女子学生(21)が殺害された上に放火されているのが見つかった。何らかのトラブルが原因かと思われたが、事件は別の可能性を示唆している。
 
 被害者のキャッシュカードを使ってATMから現金を引き出した男の写真が公開された。その後、千葉県内で起きた強盗強姦未遂事件で逮捕された男(48)が、女子学生のキャッシュカードから出金していたことを認めた。しかしそれ以上の供述は得られておらず、千葉県警松戸署は慎重に捜査を進めている。
 
 被害者のキャッシュカードを持っている以上、女子学生の死亡に何らかの事情を知っているものとみられているが、今では男の供述を崩すしかないようである。被害の状態が、相手を脅して乱暴し、キャッシュカードの暗証番号を聞き出すなど共通点が多い。「キャッシュカードは拾った」といっている男の供述を精査しなくてはならない。男の欲望のために何ら落ち度のない被害者が生まれてしまうことが残念でならない。警察の底力を是非見せてほしい事件であり、早期解決こそが被害者へ供養となり得るだろう。
 
 平穏な生活を壊すような者というのは、規範意識が崩壊している。そんな人間からどのように身を守ればいいのだろうか。強盗、窃盗、ひったくり、そうした罪を犯すものは犯罪が生活の一部となっている。捕まえても捕まえても凶悪事件はなくならないところにむなしさを覚えることもある。しかし、間違いは間違いだと声を上げることを忘れてしまうことも、そうした輩の欲をのさばらせておくことになるのである。
 
 
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★ ATM画像の男、別件で起訴 千葉大女子学生殺人放火事件(本ブログ・09/12/8)
★ 容疑者、大阪・住之江区内のフェリーターミナルで身柄拘束、死体遺棄容疑でで逮捕 千葉県警など警察当局(本ブログ・09/11/10) 
★ 容疑者の整形手術後の写真を公開 千葉県警行徳署捜査本部(本ブログ・09/11/5)
★ 容疑者か 英国人女性ホーカーさん死体遺棄事件 愛知、福岡の病院で整形手術?(本ブログ・09/11/4)
★ 男の容疑者逮捕 次女無事保護 那覇市内で 千葉の殺人・連れ去り事件(本ブログ・09/7/23)
 
 
 

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今年”時効”の「井の頭公園バラバラ事件」は死体遺棄事件?

 
 最近、アクセスしていただいている方にブログ内のトップエントリから考えさせられることもある。ここ数日間にアクセスの多いのが今年の春に書いた「時効成立 井の頭公園バラバラ殺人」であるが、なぜアクセスが多いのだろう。テレビで何かやっていたか、と思って気付いたことがある。遺体がバラバラだったから自動的に「殺人・死体遺棄事件」と思っていたが、この事件は単に「死体遺棄事件」ではないのかということだ。つまり、例えば病死した遺体を切断して遺棄した可能性もある。
 
 事の真相を探るべく、当時の読売新聞記事を検索してみた。4月のエントリで書いた、続報が無かったことを裏付けるかのように、キーワード「井の頭公園 バラバラ」での検索結果はたったの16件である。
 
 第一報は94年4月23日の東京夕刊「井の頭公園に左足 ポリ袋入り、ごみ収集場に 東京・三鷹」である。この中では「警視庁捜査一課と三鷹署で調べたところ、左足の足首と分かり、死体遺棄事件として捜査を始めるとともに・・・」とあった。
 
 しかし翌24日の東京朝刊には「警視庁は、園内のゴミ箱など計14カ所から同一人物のものとみられる両手首、ひじ、ろっ骨などの入ったポリ袋を発見した。このため殺人、死体遺棄事件として三鷹署に特捜本部を設置・・遺体は死後2日前後・・」とある。25日にはさらに遺体が見つかり、26日に身元が判明する。
 
 5月3日の見出しが「東京・井の頭公園バラバラ遺体 殺害現場は?」などとなっており、記事ではこの時点で捜査が長期化する可能性を指摘している。その後の見出しは「井の頭公園バラバラ事件」となっており、殺されたことを断定できるような記述はない。
 
 同年11月23日東京朝刊では、被害者が「何らかの理由で(自宅のある)吉祥寺駅一つ手前の西荻窪駅で下車した後に事件に巻き込まれたとみて・・・」とある。
 
 翌95年1月12日夕刊では「東京・井の頭公園バラバラ殺人・・」との見出しとなってはいるが、やはり死因を特定するような記述はない。この日の記事は、吉祥寺駅近くで被害者に似た男性が男2人に殴られているという目撃情報が掲載されている。
 
 そして3月9日には「バラバラ事件」となり、被害者の父(当時67)が、被害者の父親の心情を綴った鎮魂の書「心事の奇跡」(創英社)を出版した記事となっている。これが最後の記事となり、同月20日には「地下鉄サリン事件」が発生、三鷹署特捜本部は解散してしまう。
 
 最新の記事が今年の4月23日「井の頭公園切断遺体事件が時効・・」である。この記事の中では、「・・・23日午前0時、公訴時効が成立した。警視庁は殺人、死体遺棄事件として、延べ37000人の捜査員を投入したが捜査は難航・・・(中略)15年間の情報提供は約250件だった」などとなっている。
 
 これだけの猟奇的事件であるから殺人事件に間違いない気もするが、殺されたという根拠が見当たらない。死体遺棄事件であれば時効は3年であるが、いずれにせよすでに時効は完成してしまった。もし犯人が分かるようなことがあれば、民事訴訟で不法行為に基づく損害賠償請求が唯一の罰を与える機会となるが、それも捜査が終結している以上、難しいことである。この時効は不法行為を知ったときから20年であり、あと4年4カ月ほどである。
 
 被害者である川村さんの頭部などは発見されていない。遺体が完全な状態で発見されていないことが、逆に殺人の疑いを濃厚にさせたような気もする。本を出版した父親はすでに他界したとのことだ。知人女性の言葉が最後に載っていた「川村さん一家にとって時効はないはず」という記述が無念さを表している。
 
 
☆ 時間は存在しない。存在するのは、瞬間だけである 。(トルストイ)
 
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★ 時効成立 井の頭公園バラバラ殺人(本ブログ・09/4/24)
  
 

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2009年のニュースを振り返る・2【島根・女子大生殺人事件】

 東京・表参道のイルミネーションが復活、そういうエントリを10月に書いた。そこへアクセスが多くなってきたころ、島根県浜田市では島根県立大学周辺の道路に街灯の増設を決めた。街灯が少なく、夜は暗い。「街灯は1基でも多いほうが安心」というのは近所の女性(71)である。
 
 都心や繁華街にある大学ではそうした心配はないが、駅から離れたところにある大学、とりわけ女子大や音大周辺では不審者の出没情報は昔からいわれてきた。女子学生専用アパートなども不審者のターゲットになりやすい。昼夜問わずに不審者が徘徊しているとしたら気持ちの悪いことであろう。昔ほど町内会や隣近所との情報交換がされなくなった地域が都心部を中心に多くなってきている。口コミでの不審者情報の共有が少なくなった。しかしそれは変質者にとっては居心地の良い町になってしまったのかもしれない。
 
 凶悪犯罪とは無縁と思える場所で起きた「島根県立大女子学生殺人事件」だが、島根・広島両県警は、遺体や遺留品の捜索を打ち切った。島根県警本部長は「警察の存在意義をかけた闘い」とし、執念の捜査を行うことを誓った。無惨にも遺棄された遺体の状況は、残酷この上ない猟奇的な犯行だ。遺族と対面するにはあまりにもひどい状態だった。
 
 ふたご座流星群が14日午後から15日未明にかけて肉眼で観測できる。東京は光害が多くて観測場所を選ばなくてはならないが、浜田市の夜は光害も少なくて多くの流れ星が見られそうだ。そんな静かな空を闇に変えた犯人は許すことができない。闇に生きる者は闇から外に出てきてほしくない。なぜ、手をかけたのか。
 
 亡くなった平岡都さん(19)にも、流星やクリスマスのイルミネーションを楽しむことができるはずだった、そう思うと残念でならない。素朴な街灯が、県立大の学生さんたちに安心をもたらすことを切に願う。
 
 
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★ 島根県立大学 
★ 島根県 女子大学生被害の死体遺棄等事件情報提供のお願い(島根県警察本部)
★ 【島根 女子大生遺棄】大学周辺に街灯増設始める(産経新聞・09/11/30)
★ 日本の東西で類似事件相次ぐ 犠牲者の無念さを思う 千葉・埼玉・鳥取・島根(本ブログ・09/11/8)
 
 

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