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高速道路の非常電話を使ったことがある

 四半世紀ほど前の話であるが、栃木県内の東北自動車道下り線で自損事故を起こしてしまった。大雨の中の速度超過が原因である。早朝でもあり、私以外は大型トラックばかりが走行していた。
 
 すぐに非常電話を見つけて通話を開始した。受話器を取るだけですぐに繋がったと思ったが、強い雨と近くと通る大型車両の音が凄まじくて通話相手の声がほとんど聞こえなかった。断片的に「ケガはなしです」「相手はいません」などと言った気がするが、とにかく通話相手が男性であること以外はほとんど聞くことができない。
 
 非常電話はその通報場所が特定されるのがありがたいところであるが、「くるまのニュース」によると、非常電話の他に携帯電話からは「#9910」にかけることで非常電話と同じ係員につながるのだという。外国人でもわかるように「事故」「救急」などのイラスト(ピクトグラム)が表記され、その横のボタンを押すことで係員が理解することができるようになっている。 
 
 冒頭の経験はスピードの出しすぎが起因した事故であった。雨の上をスピンし、他者を巻き込むことなく自分も大怪我をすることなく奇跡的に助かった。交通ルールを守ることが大事であることと、危険を想定した準備が必要である。
 
 
★ 高速道路でトラブル発生!道路脇にある「非常電話」はどうやって使う 誰につながる(くるまのニュース・2018/9/16)

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日航ジャンボ墜落事故から30年 風化をなくすために

 
 帰省ラッシュと夕刻ということもあった。多くの乗員乗客を乗せた日本航空123便(現在は欠番)は、静岡県内などを迷走飛行した後、群馬県上野村の通称「御巣鷹の尾根」に墜落した。4人が奇跡的に救出されたが、520人の方たちは亡くなった。墜落時の機体の激しい損傷により、未だにその亡骸が分からないままの人たちもいる。
 
 人の記憶というのは曖昧である。かつて123便墜落事故の発生時のことを「18時台のニュースの終わりに知った」と思っていた。キャスターが「埼玉県内の山頂で火の手が上がっている模様です。現在、埼玉県警秩父署員が現場に向かっています」と言っていたと前に書いた。しかしどれだけ調べても、第一報は19時台のニュースであり、18時台に速報を伝えた報道機関は見つからなかった。
 
 事故直後の日本航空は激しい批判に晒されていた。事故の3年前に同社の350便が羽田航空沖に墜落する事故があり、操縦桿を握っていた機長の精神疾患が判明、123便の墜落事故も「また同じことではなかろうか」と考えられた。
 
 しかし実際は、操縦不能となっていた機体を立て直そうと、コックピットでは努力奮闘されていたことが後に公になっている。機長の遺体を判別できたのは、4本の歯だけであった。
 
 その他の乗客の身元を照合する作業も困難を極めた。真夏の出来事であり、亡骸の損傷の激しさに加え、DNA鑑定なども確立していなかった時代である。血液型、歯形、所持品、ほくろや手術痕などから特定するしかなかった。
 
 多くの人命が失われた事故を風化させないために、日本航空はもとより、遺族の方たちもその想いを様々な形で継承していく。子供を失った遺族同士が連絡を取り合う、会ったことのない父のために毎年御巣鷹の尾根に登山をする娘。遺族でありながら、パイロットであった父と同じ道を歩んでいる女性。
 
 こうした事故は、人による明確な加害行為であったわけではないが、責任や悲しみが一生ついて回る悲惨な事故。このような事故が起きた事実を後世に伝えなくてはならない。
 
 それは当事者だけではない。記憶は風化し曖昧になる。同じように航空機や鉄道や自動車に乗る者として肝に銘じなくてはならないことがある。それは、忘れたい悲しみと、忘れることのできない悲しみがあるということである。
  
  
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★ JAL123便 フラッシュ(音が出ます)
★ 御巣鷹の尾根近くで灯籠流し、御嶽山の遺族も参加(TBS NEWS・2015/8/11)

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小型機が墜落 東京・調布(2015.7.26)

 
 「空港」と「飛行場」の違いをご存じだろうか。空港は旅客や貨物の運送を行う飛行場のことであり、飛行場はそれよりも公共性の低いところをいうそうだ。
 
 東京・調布市には「味の素スタジアム」があり、スポーツやコンサートに使われているが、ここに隣接する形で「調布飛行場」が存在する。定期航空路として、伊豆諸島の大島、新島、神津島、三宅島に行くことができる。周辺は調布市、三鷹市の住宅街が密集しているが、この住宅街に同飛行場から離陸した小型飛行機が墜落した。
 
 26日午前11時ごろ、調布市富士見町に5人乗りの小型飛行機が墜落し、民家や車に直撃した。この事故で乗員2人と民家の住民の計3人が亡くなった。3人の乗員と住民5人がケガをした。警視庁捜査1課と調布署は業務上過失致死傷容疑で飛行機の運航会社を捜索、国土交通省も係員を派遣して事故の原因を調べる。
 
 民家が建ち並ぶ場所に隣接する空港や飛行場は全国にあるが、これまで調布飛行場が騒音等の問題が大きくなったことを耳にしたことがない。東京で騒音といえば、羽田空港や米軍横田基地である。騒音もさることながら、地域住民にとって不安なことはこうした航空機事故である。事故原因の究明が急がれるが、何の落ち度もなかった方たちが亡くなってしまったことは非常に胸が痛む。
 
 今年は「日本航空123便墜落事故」が発生して30年となる。この時の事故原因は修理ミスと推定されている。ミスには庇うことのできるミスと庇いきれないミスがある。そもそもミスなどという言葉で済ますことができないことがある。安全第一、品質第二、生産第三という言葉は、運輸業界のみならず誰しも肝に銘じなければいけない。さもなくば、被害者を作る可能性があるということを認識する必要がある。
  
  
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★ 調布飛行場(東京都港湾局)
★ 航空豆知識『空港と飛行場の違い』Alpha Aviation・2014/5/3

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ケーブルカー運休で地元の”足”が消える 東京・御岳山

 
 東京西部にある御岳山(みたけさん・929m、青梅市)は高尾山(599m・八王子市)と並んで都内にある登山可能な山だ。どちらも観光誘致に力を入れているが、高尾山が都心新宿から1時間ほどでいけるのに対し、御岳山は2時間ほどかかる。高尾山にはケーブルカーとリフトがあり登山をしなくても山頂まで行くことが可能である。御岳山にも同様にケーブルカーとリフトがある。
 
 御岳山で以前、ケーブルカーを利用してふもとから上ったところでランドセルを背負った小学生に会った。なんともこの空に近い所に住んでいるのかと驚いた。
 
 その御岳山のケーブルカーが、2016年の1月から3月まで整備のために運休することが明らかになった。これに困るのは御岳山頂の近くで民宿や土産屋などを営み住んでいる人たちである。
 
 居住人口は140人ほど。周辺には「御岳山1丁目」と書いた住居表示プレート、週2回ほど運営されている診療所、公民館、ポストもあった。土産屋の従業員女性は「歯科に行くのに(青梅市より都心の)福生市まで行っている」と言っていた。
 
 また、自動車は許可を受けた軽自動車のみが通行可能であるようで、車上に青色の回転灯をつけて上がろうとしていた宅配業者を見かけた。
 
 こうした車で相互通行できるほど道幅は大きくなく、歩いての下山に40~50分ほどかかる。しかも樹木に覆われており暗くて危険だ。ケーブルカーが住人の足となっていることもあり、ケーブルカーの運休は大きな問題となりうる。
 
 いわゆる過疎の町と比較するのは間違いだが、地元で交通手段となっている公営バスなどのサービスが軒並み廃止、運賃の値上げというニュースを聞く。少子高齢化で社会的弱者が、基本的な行動である外出という日常を送ることが困難になっている。長寿の国としてはあまりにも厳しい現実である。
 
 御岳山の自治会では「介護や通学などに支障が出る。降雪期でもあり心配だ」と語っている。自然と同居することは時に困難を伴う。自然立国である日本はその地理的要因と常に対峙する必要がある。都会は電車や高速道路が発達するが、数を運ぶとなると、都会と地方の天秤はなかなか平等にならないようである。
 
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ホームでの救出劇、オーストラリアでも 50人が協力

 
 オーストラリア西部パースのスターリング(Stirling) 駅で6日、電車に乗り込んだ男性がホームと電車の間に片足が転落した。駅スタッフが10分かけて救出しようとしたが全く動かなかった。その光景を見ていた乗客が自然と集まり、およそ50人が協力し、車両を押して傾けて男性を救出した。男性は無事で、電車は15分遅れて出発した。
 
 同様の事は昨年7月にさいたま市内のJR南浦和駅で起きた。女性がホームから転落したが、乗客ら駅員が協力して女性を救出する事ができた。
 
 さらにその昔、1986年(昭和61年)に国鉄北浦和駅(当時)で、午前7時過ぎに女子生徒(16)が入ってきた電車と接触して電車とホームのあいだに挟まれた。女生徒はぐったりとし、自力で上がれなくなった。付近にいた駅員や乗客ら十数人が協力し、電車を押し傾けて女子生徒を救出した。女子生徒は2週間のケガで「めまいがしてふらついた」と語っていた。
 
 パースの駅や南浦和の駅の写真を見て清々しいなと思うのは、救出している人たちの顔が映っていない事である。いつも利用している駅に、人知れず他人を助けた人たちがさり気なく電車が来るのを待っている日常が存在するのである。
 
 昨年の南浦和駅の救出劇では、乗客らが「せーの!」と掛け声を上げて重い車体を傾けた。パースの駅ではなんと言ったのだろう。「ワン・ツー・スリー!」だろうか。「スリーと同時か、スリーを言った後か」などと言っている暇は、善意の瞬間にはきっとなかったのであろう。
 
 
★ Commuters Tilt Train to Rescue Man Who Got Stuck in the Gap(TIME・14/8/6)
 
 

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贅沢な赤字サービスだった? 国鉄のエスカレーター設置工事

 昭和50年の朝日新聞の記事で見つけた「赤字国鉄ぜいたくサービス!?」が興味深かった。日本国有鉄道(国鉄、現:JR)中央線の高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪(いずれも東京・杉並区)の3駅にエスカレーター設置工事が始まった。しかし「台所事情の苦しさを訴えるキャンペーン」を展開しているのに「贅沢ではないか」という内容だ。
 
 記事には西荻窪駅を利用する漫画家のサトウサンペイ氏の言葉を引用し、

 「あの程度の階段なら歩いてもいいと思うけどねぇ。(中略)国鉄にとってはもっと大事なことがあるんじゃないかな」

としている。
 

 国鉄は設置理由を◇(高架駅である)ホームが他の駅より高い◇高架工事の際地元から要望されていた◇近くに身体障害者施設がある、とした。しかし国鉄内部からも、「冷房車を増やすなど、大衆に喜ばれるサービスを優先すべき」との声が上がる。
 
 国立視力障害センター(当時東京・杉並区梅里、現:国立障害者リハビリテーションセンター/埼玉県所沢市)の担当者は、「あれば便利だが、あの程度の階段なら、盲人なら歩いて上がれる。エスカレーターに行く前に階段があっては、松葉杖や車いすの人は結局利用できない」

と指摘する。
 
 興味深いのは障碍者施設担当者までもが、エスカレータに否定的であるということだ。今であれば「エレベータも整備せよ」という声が上がると思うが、何とも時代を感じるところである。
 
 バリアフリーという考え方が当たり前の今からすれば、何が問題なのか分かりにくいが、そんな議論が起こるほど当時の国鉄の赤字は問題になっていたのだ。
 
 昭和62年4月1日、国鉄は7つのJRに分割民営化された。直前までの赤字は約37兆円。民営化後の平成20年度末時点で国鉄清算事業団の債務残高は19兆円などとなっている。
 
 
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★ 国鉄清算事業団の長期債務残高はどのくらい残っていますか(財務省)
 
 

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自転車サドルに啓発アート 花が咲いたら

 横浜というのは坂の多い町である。行政区18区のどこを見ても坂が多く、住人の方は車や自転車が日常生活に欠かせないはずだ。横浜国立大学のある保土ヶ谷区も例外ではない。
 
 同大では学内に放置された自転車対策として、サドル部分に花を取り付けた。花が咲けば放置期間が長いという証拠になる。さらに自転車の共同利用(シェアリング)システムである「COGOO(コグー)」を試験的に実施して学生に利用を呼びかけている。
 
 近年、移動手段として自転車が注目を浴びる。健康のため、そして震災発生時の移動手段として手軽である。しかし駐輪場数が需要に追いつかず、多くの自治体で新たな駐輪場整備対策が行われている。
 
 加えて、民間にも駐輪場対策を促したい。新たに作られる店舗やビルなどは自転車を置くスペースを確保した方がよい。わずかなスペースの確保で歩道上の自転車が消えれば歩行者や車いすのかたが安全に移動できるようになるだろう。
 
 横浜国立大の話は一大学の小さな話である。それでも、同大生が花を見て自転車のことを思い出すことで放置自転車対策が進めばよい。何しろ、放置自転車に張られる警告表示よりもシンプルである。それに枯らすわけにはいかなそうである。
 
 
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★ 花が咲くまで放置された自転車?(時事通信・13/5/7)
★ 道路の不正使用 見えない障害物
★ 花を育てて防犯効果
 

 
 

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ライダーの事故急増 プロテクターの着用を警察が呼びかけ

 お恥ずかしい話だが、原付バイクで単独事故を起こした。幸い骨折はないが、打撲と中指とヒザに擦過傷(擦り傷)を作ってしまった。中指が不自由なため何をするにも不便、そしてヒザは歩くたびに曲がるので傷口がなかなかふさがらずうっすら出血している状態だ。
 
 事故の原因は片手をうっかり離してしまったこと。その一瞬でバランスを崩し、「まずい」と思ってから壁に衝突するまでわずか1秒だった。立て直す余裕は全くなかった。
 
 警察庁によると、中高年のライダー死者数が急増しているという。若い頃に乗っていた人が”回帰”して乗ったはいいが運転技術を過信するために事故となる。
 
 当然のことながら、バイクは四輪車と違ってシートベルトはない。そのため、肘や膝を守るプロテクターの着用が警察によって呼びかけられている。胴体には衝撃の際にエアバッグが膨らむようなプロテクターも販売されている。
 
 人が車両を運転しているとき、突発的な事象に遭遇し、安全に対応できるスピードはわずか20キロ程度という話を聞いたことがある。それ以上のスピードでは安全な対応ができずに事故につながる危険性がある。
 
 私の事故もその程度のスピードであった。他人を巻き込まなかったのが幸いだ。ゴールデンウィークも始まり、ドライブやツーリングが楽しい季節である。事故は時も場所も人も選ばない。自戒を込めて安全運転を呼びかけたい。
 
 
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★ 中高年ライダーの事故急増 プロテクター着用呼びかけ 警察当局(時事通信・13/4/28)
 
 

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