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試金石

 傷害の疑いで都内に住む会社員の少年(18)が逮捕された。職場の先輩男性に日常生活のことを注意され立腹、男性のウイスキーのボトルに排水パイプ洗浄剤を混入し、それを知らずに飲んだ男性に全治1週間のケガをさせた疑い。「薬品を飲ませて懲らしめようと思った」などといっている。
 
 秋葉原通り魔事件で逮捕された加藤容疑者も家庭や職場の不満を挙げており、それが凶行に繋がった。誰でも雇用形態や職場に不満を持つことは珍しくないうえ、家族に不満のある場合もある。しかし不満の矛先が他人への襲撃につながらないことは当たり前のことである。
 
 我々は自分の幸福を追求する権利を持っている。幸福追求権は公共の福祉に反しない限り尊重される。誰にも阻まれることはない。平和があるのは、自分を含めた周囲が法令によって動いていないこと、それを意識していないときである。静かな紳士協定がそこにはある。しかし平和は、人がその紳士協定を破った場合に効力が無くなる。
 
 犯罪は、人の精神を殺し、時間を殺し、平和を殺す。犯罪者が更生できるとすれば、自分の精神を殺していない場合である。自分の精神をも殺してしまった場合の矯正はもはや不可能である。
 
 冒頭の事件は被害者が幸い軽傷であるが、小さな事件がエスカレートすることは指摘されていることである。そういう人間を作らない環境作りが必要だが、問題なのは、そういう犯罪を起こす人間が誰か分からないことにある。問題を起こしそうな人間に出会ったとき、逃げずに対処できるかも人間であるための試金石だ。
 
 
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★ 先輩のウイスキーに洗浄剤混入、少年を逮捕 生活態度注意され逆恨み(産経新聞・08/6/18)
 
 

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大阪・西成警察署前で労働者200人が騒動(2008.6.14)

 
 平成2年10月、大阪市西成区萩ノ茶屋の通称あいりん地区で、労働者数百人が西成警察署前に集結、暴動に発展する事件があった。暴動のきっかけとなったのは、同署刑事課に所属していた40代の巡査長が暴力団員から賄賂を受け取っていたことが発覚し逮捕された事による。それ自体は直接労働者に関係はなかったが、日頃から日雇い労働者の日当を暴力団員にピンハネされていたことに対する不満、それが巡査長に渡ったという思いから労働者の怒りが爆発したもの。
 
 抗議の群衆に対して大阪府警は機動隊を西成署周辺に配置、石や火炎瓶を投げる群衆に対して盾で防戦していた。しかし群衆に警察署が囲まれたことにより、交通事故処理にも出動できない事態になった。身内の不祥事が発端となっているだけに気勢の上がらない大阪府警だったが、暴動は近隣の商店への略奪や駅に放火などエスカレート。さらには、無関係な若者たちがこれに加わっていることで防戦から検挙へと強い姿勢で臨んだ。この暴動で数十人が逮捕されて5日間続いた暴動は収まった。
 
 いわゆるドヤ街である同地区周辺は治安があまりよくなく、白昼堂々と違法なビデオソフトが売られていたり、覚せい剤の密売が行われていたりする。先日も焼きいも屋に扮した暴力団員が覚せい剤密売をしていたことが分かり逮捕されている。
 
 そして昨日の午後5時半ごろ、日雇い労働者ら200人が西成署前に集結する騒ぎがあった。西成署員が近くの飲食店で無職の男性に暴力を振るった、という抗議であった。大阪府警は機動隊員数百人を動員し、投石などをした7人を公務執行妨害などの現行犯で逮捕した。同署は「男性に対する暴行の事実はない」としている。
 
 西成署は全国の警察署でも稀有な存在であるといえる。あいりん地区にあり、労働者が気軽に立ち寄る場所として存在。かつて「防犯コーナー」という部屋が1階にあり、そこに労働者が立ち寄っては話をしていくという光景があった。あえてこの警察署を赴任希望する警察官もいた。近くの公園では労働者のためにイベントが開催され、洋服などを無償で提供、こうした催しにも同署は協力している。
 
 それゆえに、平成2年の暴動のきっかけとなった警官の汚職は労働者にとって許せないことだったのだろう。その暴動のとき、盾を持って静かに並んでいる機動隊まで2メートルくらいの所へ来て、投石をした車いすの女性の姿は印象的であった。
 
 
 
★ あいりん労働者ら200人が警察署前で騒動、6人逮捕(読売新聞・08/6/13)
 
 

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規制だけで無差別殺人防げるか

 98年1月、栃木県黒磯市(現:那須塩原市)の中学校で女性教諭(26)が中学1年生の男子生徒(13)に刺殺される事件があった。この時に凶器として使われたのはバタフライナイフであった。この翌月には都内で短銃ほしさに警察官を襲った少年が現行犯逮捕され、襲撃に使われたのはバタフライナイフだった。当時、テレビドラマで主人公がバタフライナイフを格好良く持つところに魅せられ、多くの若者がバタフライナイフを購入、ナイフを持つことがファッションのようになっていた。
 
 昔の子供は鉛筆を削るためにナイフの扱い方法を教わった。それ以降は、電動鉛筆削り器やシャープペンシルの普及でナイフを使って鉛筆を削る子どもは減った。「鉛筆が削れない子ども」や「リンゴの皮むきが出来ない子ども」は親に「危ないから」といってナイフを取り上げられていた。
 
 物を切るときに使われるという認識でナイフを持ち、実際にリンゴの皮をむいてうっかり手を切ってしまう。ナイフは便利だが時には危険であることを実感するのだ。そうして人を傷つけてしまう痛みを覚える。今の若者がナイフと最初に出会うのはどんな瞬間だろう。そのとき近くに誰がいるのだろうか。
 
 凶器に限らず、人を傷つけようと思えば可能なことはある。言葉だけで人を傷つけてしまうこともあれば、力で相手を痛めつけることも出来る。そう考えると、自分の責任でどれだけ人を傷つけてしまうことが出来るか、そうしたことを子供に教える必要があるだろう。そして傷ついている子供を見たら、そのサインを見逃すことなく手当をする必要があるだろう。
 
 ナイフを規制すればナイフの事件は減るだろう。模倣犯の出現する可能性もあり、そうした喫緊の対策も必要だ。同時に、秋葉原で起きたような事件について親子で、友人同士で、話し合う必要があるだろう。何がいけないのか。そして誰がいけないのか。こうした事件が風化していくときが一番危険なのだ。
 
 
☆ 臆病者ほど持っているナイフが大きい。(映画「島の女」)
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★ 秋葉原の「ホコ天」当面中止へ…千代田区が要望書提出(読売新聞・08/6/12)
★ 【秋葉原通り魔事件】ダガーナイフ、生産・輸入中止に 岐阜の団体(産経新聞・08/6/12)
 
 

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東京・秋葉原で無差別殺傷、25歳男を逮捕(2008.6.8)

 国内有数の電気街である秋葉原での休日を楽しく過ごそうとしていた人たちが、一転して狂気の犠牲になってしまった。
 
 歩行者天国が始まって30分ほどの午後0時35分ごろ、東京都千代田区外神田1丁目(秋葉原)の交差点付近で、トラックが次々と通行人をはね、さらにトラックから降りた男がサバイバルナイフで通行人を切りつけた。この事件で男女18人が病院に搬送されたが7人が死亡した。
 
 男はトラックで人をはねた後、はねた男性に馬乗りになり体を何度も刺した。歩行者天国実施中は交通課の警察官がその入り口付近を警備しているが、進入したトラックにはねられた人を救護していた警視庁万世橋署の警察官(53)も男に脇腹を刺されて崩れ落ちた。
 
 事件当時、秋葉原地区は歩行者天国となっており多くの人で賑わっていたが、奇声を上げてナイフを振り回し走り出す男に騒然となり、数百人が一斉に逃げるという異常な事態になった。返り血を浴びながら、男は次々と通行人を刺した。
 
 通報で駆けつけた秋葉原交番の万世橋署員と男は対峙し、警察官も警棒で応戦するなどした。男が路地に逃げ込んだところで警察官が「ナイフを捨てないと撃つ」と拳銃を構えると、男はナイフを捨てて逮捕された。銃刀法違反の現行犯で逮捕されたのは、静岡県裾野市の派遣社員の男(25)で「人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった」「生活に疲れてやった。世の中が嫌になった」などと供述しているという。
 
 亡くなったのは男性6人と女性1人。警視庁によると、通り魔事件としては過去30年で最悪の被害と見られており、捜査一課は万世橋署に特捜本部を設置して事件の全容解明に当たる。
 
 
 
 

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振り込め詐欺 早大生逮捕(2008.4.3)

 大学という空間は面白いところで、無駄な時間をいかに有意義に使うかでその大学生活がかかっているといっても良い。
 
 大学の研究に没頭する者、サークル、アルバイト、各種試験に時間を費やす者などさまざまな選択肢があり自由がある。多くの学生が集えばそれだけ多くの情報を得ることもでき、生涯の友人を捕まえることもできる。
 
 しかし無駄な時間を犯罪にさいているとしたら言語道断である。大きな組織には必ずアウトローがいるとはいえ、こうした報道は虚しい限りである。
 
 振り込め詐欺で10億円を荒稼ぎしていた早稲田大学社会科学部4年生の男子学生(22)ら2人が、詐欺の疑いなどで警視庁・埼玉県警などに逮捕された。他人名義の口座や携帯電話を駆使し、無職の女性に「事故を起こした。公にできないので金が必要」などと言って500万円をだまし取った。
 
 早大に限ったことではないが、大学生の犯罪が増えている。最高学府であるはずの大学に通う者が、その誇りを感じることなく犯罪に手を染める。平成バブルのころ、「大学はアミューズメントパーク化している」との批判があった。遊んでいても卒業できるところに価値はあるのか、という具合である。
 
 ただ、大人から見れば遊びでも、無駄な時間が有意義な事柄に繋がることも少なくない。想像力と行動力を伴う事で、高校や中学ではできないことができるのが大学という場所である。それには条件が1つある。大人であると自覚することである。
 
 
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★ 振り込め詐欺10億円超詐欺か 早大生ら3人を逮捕(時事通信・08/4/3)
 
 

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札幌の時効成立殺人 民事で元容疑者に賠償命令

 90年に札幌市内で信用金庫に勤めていた女性職員(当時24)が殺害された事件は、05年の12月に時効が成立した。容疑者の男は行方不明のままである。その男に対する損害賠償を求めた訴訟判決が札幌地裁であり、男による殺人を認定、約7,500万円を遺族に支払うよう命じる判決があった。
 
 男は現在も逃走中であり、被告不在のまま裁判は進み結審した。これにより、男が公の場に出てくるようなことがあれば、損害賠償責任を負う。被害者の母は「せめて公的に男の犯罪を認めてもらいたい」と民事訴訟に踏み切った。この判決により、何の落ち度もない被害者の無念、そして遺族の悲しみが少しでも和らげばいい。
 
 重大事件が時効を迎える事が多くなり、時効の存在意義について議論がなされることが多くなった。時効の存在根拠としては、長期捜査が納税者の負担になる、長期逃亡が社会制裁の1つである、昔の事件を長期捜査することによる証拠の散逸、などとなっている。
 
 しかし捜査機関が容疑者特定に至らずに時効を迎えた事件ではなく、容疑者が確定している事案に対しての公訴時効成立というのは無くしてもよいのではないだろうか。そもそも手配された者が無実を訴えて公の場に出てくることがこれまでにはないと思われる。クロだから逃げている。そんな人間を時効成立のために社会に野放しにしておくのは恐ろしいことである。
 
 逃げている男も、生きている心地のしない毎日を送っているはずである。時効の壁を取り払って、刑務所の壁の内側に収めなければ、良心を持って生きている人たちの正義が揺らいでしまうことになるだろう。
 
 
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★ 15年、時効成立(本ブログ・05/12/19)
 
 

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土浦の8人殺傷事件、なぜ県警は防げなかった

 男の容疑者(24)は警戒していた茨城県警土浦署員の前を素通りしていた。土浦市のJR荒川沖駅周辺で起きた8人殺傷事件で、警察は殺人容疑で指名手配をしていた男の犯行を許す形となった。
 
 「早く捕まえてごらん」という本人からの110番通報を受けた県警は、携帯からの発信記録から、つくばエクスプレスの各駅に捜査員を配置し警戒していた。事件が起きた荒川沖駅周辺にも8人の私服警官を配置したが、変装した男は堂々と警官の目前を素通りした。
 
 その直後、惨劇が始まった。改札付近にいた巡査が突然頭部を切られ、近くにいた別の巡査に事件の発生を伝えた。この瞬間に男は逃走、被害者を次々と出す結果となった。
 
 この茨城県警の警戒態勢がおかしい。防刃チョッキを着けて臨んだ体制であったが、全員が無線機を所持しておらず、携帯電話で個別に連絡することとなった。けが人の救助に追われた捜査員は男を駅周辺から逃がしてしまい、県警本部に入った第一報は一般人からの110番通報だった。
 
 この時に無線機を所持していれば、当然のことながら事件の発生は警戒中の捜査員全員に一斉に伝わることになる。殺人容疑で手配中の犯人を捕捉するのに、これでは8人の捜査員がいた意味がない。情報の伝達が一斉にできない携帯電話では、捜査員は8人ではなく1人で対処するのと同じ事である。
 
 制服の警察官を配置しないところにも疑問を感じる。制服というだけで抑止力となりうる場合がある。少なくとも銃や警棒を装備している制服警察官であれば、突然の惨劇に対する被害を最小限に抑えられた可能性もある。最後に刺されて亡くなった男性の命は救えたはずだ。
 
 男は犯行後、現場から300メートル離れた無人の交番にいるところを逮捕された。男を簡単に逃がしたことで、さらに被害者を増やした可能性も否定できない。県警は170人の体制で警戒していたというが、本当は荒川沖駅に配置されていた8人の捜査員だけで逮捕できた事案であった。警官の目の前で一般のかたが犠牲になったことを茨城県警は重く受け止めなければならない。
 
 
★ 容疑者、張り込み警官の目前を素通り(読売新聞・08/3/24)
★ 死亡の被害者は首をひと突き 明確な殺意「たまたま見かけたので刺した」、土浦市の8人殺傷事件(産経新聞・08/3/24)
 
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少年に銃向けた警察官停職(2008.3.14)

 
 2000年、長野県諏訪署の巡査部長が、ミニバイクで二人乗りをしていた少年を発見、追跡し捕まえたときに「死んでみるか」と拳銃を突きつけた。巡査部長はその後、特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕され、同日付で懲戒免職となった。このときの長野県警上層部の対応の早さには驚いた。この当時、神奈川県警から始まった“警察の不祥事”が報道されていた時期でもあり、不祥事に対して強い態度に出たものと思われた。
 
 ところが地域住民の反応は違うものだった。巡査部長は交番勤務で勤務熱心であり、地域住民のよき相談相手でもあり良き理解者だった。そのため「処分は重過ぎる」「悪いのは暴走少年のほう」と、5000人の嘆願署名が集まった。
 
 似たような事件が東京で起きた。警視庁滝野川署の巡査長が、「路上でたむろしている少年がうるさい」との通報を受けて現場に行ったが、なかなか立ち去らず反抗的な少年3人に「移動しないと殺すぞ」と銃口を向けた。警視庁はこの巡査長を特別公務員暴行陵虐容疑で書類送検、1ヶ月の停職処分にした。
 
 しかし長野の件と同様に地元住民から滝野川署に「警察官を馬鹿にしたような(少年の)行動は許せない」などといった巡査長擁護の電話やメールが200件近くあったという。
 
 この2つの事件には共通点がある。発覚したのは“被害者”の少年の訴えからだった。自分たちの行為を棚上げしてわざわざ電話で警察に抗議するところには疑問を抱くが、長野や東京の少年たちも警察官の言うことに従えば問題にならなかったことであり、2人の警察官も銃を抜かなかったら事件にはならなかったよくある事案であっただろう。
 
 善悪を注意できる大人が少なくなり、それをできる赤の他人は警察官だけになっているともいえる。それだけにこうした事件はなんとも歯がゆい。気が収まらない。
 
 巡査長は「もし、あの状況に戻れるなら、相手が折れるまでとことん説得します」と反省しているという。
 
 
☆ 世の中に悪が栄えるのは、我々がノーと言う勇気を持たないためである。 (S.スマイルズ)
 
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★ 少年に銃抜いた警官を停職 警視庁(読売新聞・08/3/14)
★ 拳銃抜いたおまわりさんに支援メール相次ぐ(読売新聞・08/3/14)
 
 
 

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