こんなことがあり得るのかと思う事件が起きた。厚生労働省の元局長、村木厚子さんが郵便不正割引事件を巡り無罪になった事件を巡り、証拠品だったフロッピーディスクのデータを改ざんした疑いが強まったとして、最高検察庁は21日、大阪地検特捜部主任検事の男の容疑者(43)を証拠隠滅の疑いで逮捕した。フロッピーの改ざんは、村木元局長の弁護側が独自に解析をした過程で判明した。
最高検察庁の伊藤鉄男次長検事は「重大かつ深刻に受け止めている。早急かつ厳正に対処する所存であります」と記者会見で発表。終始神妙な面持ちであった。先日無罪判決の出た、村木元局長対する控訴を断念。これにより村木元局長の無罪が確定することとなった。
村木元局長は「こんなことがあり得るのか。こういうことが起こるのなら何を頼りにしたらよいのか分からない。本当に怖かったです。今回の事件全体について、(逮捕された検事)一個人の問題とせずに真相を解明して欲しい」と記者会見で語っている。
フロッピーディスクは、村木元局長の元部下で係長だった、男性被告(41)=虚偽有印公文書作成・同行使罪で公判中=の自宅から押収された。この中には被告が作成したとされる偽の証明書データが保存され、データの最終更新日時が昨年5月の押収時には2004年6月1日だった。しかしその後の7月になって6月8日に書き換えられていた。このデータの改ざんで検察の描いた構図に合致することとなった。
また朝日新聞社によると、被告があの承諾を得てFDの内容を確認したところ「04年6月8日午後9時10分56秒」という最終更新日となっており、大阪地検特捜部が捜査報告書に記した最終更新日時と食い違いが発覚。同新聞社が大手情報セキュリティ会社にFDの解析を依頼したところ、本来「6月1日」であるべき最終更新日時が「6月8日」と書き換えられていた。その書き換え日時は昨年の7月13日午後であったことが判明した。
最高検は証拠品改ざん疑惑の出た21日に緊急の記者会見を開き「報道を素直に見れば、何らかの犯罪になる疑いが濃い。もはや捜査せざるを得ない」と述べ、最高検検事を主任とする特捜チームを立ち上げたうえで、東京高検、東京地検の検事らを大阪に派遣。大阪府枚方市内の容疑者の自宅や地検執務室などの家宅捜索令状を取っていた。
容疑者は一度捜査となれば、地検部長、副部長の次に捜査の指揮を執る司令官となる。これまでに、音楽プロデューサー小室哲哉氏による詐欺事件、民主党・小沢元幹事長公設第一秘書の取り調べなどの大きな事件の捜査を担当した。検察官が証拠を改ざんして捜査をゆがめたという事態に検察幹部は大きな衝撃を受けている。
警察による不手際はこれまでにあったが、それを精査するはずの検察が証拠品に手を加えたということで検察の信頼は大きく揺らぐことになる。人の人生を左右しかねないことをいとも簡単に”操作”しようとした容疑者は「誤ってデータを書き換えてしまった」などと供述しているが、フロッピーディスクの書き換えなど誤ってできることではない。
今後は特捜部の上司ら組織的関与についても捜査のメスが入ることになり、鉄壁の捜査組織である地検特別捜査部に身内である最高検察庁が捜査する前代未聞の事態となった。地検は無実の人を犯人に仕立て上げるべく証拠をねつ造したということになる。村木元局長の弁護側も証拠隠滅容疑で告訴することを検討している。
証拠隠滅罪は、2年以下の懲役または20万円以下の罰金と刑法で定められている。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 大阪地検特捜検事を逮捕 証拠隠滅容疑で最高検捜査(共同通信・10/9/21)
★ 村木厚子氏「最高検の動きの速さに正直、驚いている」(朝日新聞・10/9/21)
★ 検察、客観的な証拠を軽視 郵便府政、元局長の判決(朝日新聞・10/9/21)
★ 「最悪の事態」危機感にじませる検察幹部ら(読売新聞・10/9/21)
★ 改ざん、ソフトで可能 プロにすぐに見破られる(読売新聞・10/9/21)
=証拠隠滅罪の成立要件とは=
★自分の犯罪に関する証拠を隠すと証拠隠滅罪?(法、納得、どっとこむ)
タグ: 事件
警視庁捜査1課は、強姦と住居侵入容疑で慶応大学法学部3年の男(21)=東京都目黒区東が丘=を逮捕した。男は「酔って間違えて部屋に入った」などと容疑を認めている。男は16日午前、東京・港区内のマンションで酔って他人の部屋に侵入。この部屋にいた30代の女性を抱えて室外の非常階段に連れ出して乱暴した疑い。男はこのマンションの友人宅で飲酒をしていたが、室外に出て戻ろうとしたところ、間違えて女性のいる部屋に侵入した。
一方、沖縄では被害者が自殺する事件が起きていた。
沖縄県警豊見城署は集団準強姦容疑で無職の少年2人(19)=那覇市、豊見城市=を逮捕した。1人は容疑を認めているが、もう1人は「合意の上だった」と容疑を否認している。
2人は7月11日午前7時半から10時ごろ、豊見城市内の公衆トイレで泥酔状態の女子生徒(14)に乱暴した。同署によると、近隣住民から「若者が集団飲酒をしている」と通報があり、同署員が駆けつけて女子生徒と男1人を保護したが、外傷などがなかったために事件に気がつかなかったという。
現場には別に未成年の男女7人がいたため、同署では現場にいた男5人が暴行に関与していなかったか調べを進める。女子生徒は事件後、姉などに相談していたがその後自殺した。女子生徒の自殺後、姉から事件を聞いた母親が警察に通報して事件が発覚した。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
こうした事件に早期から対応すべく、福岡県警では街頭犯罪特別遊撃隊が「40日作戦」なるものを展開している。犯罪の起きやすい夜間に捜査員を投入し、不審人物に対して職務質問を繰り返す。同隊の警部補(39)は「強姦事件の1割ほどは、車に引きずり込む手口。自分が狙われているという警戒心を持って欲しい」と話す。
女性の取る危険な行動は「ながら歩行」である。携帯電話で通話したりメールをしながら歩いていて、”獲物”を物色する不審者にとっては絶好の標的となってしまう。わいせつ事件のみならず、ひったくりの被害者になりやすいのも「ながら歩行」である。
福岡県内の1月から7月の強姦と強制わいせつ事件の通報は241件。過去最悪のペースで推移していて600件を超す恐れがあるという。しかしこれらも「氷山の一角」である可能性もあるという。
女性に対する性的暴行事件は止む気配にない。過去には近畿4府県で、10~34歳の女性28人に乱暴するなどした無職の男の被告(当時44)に対して大阪地裁は無期懲役を言い渡している。法務省によると、2005年に発生した強姦事件は2076件で、95年と比べて1.4倍増えた。強制わいせつ事件は8751件で、95年比で2.4倍増えている。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
前に書いたが、心ない男たちによって被害者となった女性が後遺症に苦しむこともある。男は身勝手な快楽のために女性に乱暴をするが、それは忘れることのできない深い傷となって被害者の心に残る。
心を殺す犯罪である婦女暴行事件はこれまでにも繰り返されてきた。不幸にも屋外で突然被害者になってしまうこともあるが、自宅で襲われるときは窓や玄関の施錠をしていないケースが圧倒的に多い。女性のかたは高層階に住んでいても、オートロックのマンションでも、必ず施錠を忘れずに。ならずに済んだはずの被害者にならないようにお気をつけて。
沖縄の事件は、現場にいた17歳の少年1人も後日逮捕された。自分の性欲を満たすためだけに行った行為が取り返しのつかないことになった、そんなことに少年らは気付いているのだろうか。人を死に追いやるという行為そのものは罪に問われにくい。だから許せないのである。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 教え子暴行46件、元小学校教諭・M被告に懲役30年の最高刑 広島地裁(本ブログ・09/9/14)
★ 都会の死角で起きた暴行事件(本ブログ・09/11/15)
★ 慶大生が間違えて別人宅に侵入→寝ていた女性連れだし暴行で逮捕(産経新聞・10/9/17)
★ 暴行受け、中3女子が自殺 19歳2人を準強姦容疑で逮捕 沖縄県警(時事通信・10/9/17)
★ 「性犯罪許すな」夜間職質大作戦 福岡県警 覆面パトカー隊に同行(西日本新聞・10/9/18)
障害者団体向けの料金割引制度を悪用した郵便不正事件で、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われていた厚生労働省の元局長、村木厚子被告に対して、大阪地裁は無罪を言い渡した。横田伸之裁判長は検察の主張をことごとく否定し、「村木元局長が証明書の発行を部下に指示したとは認められない」と述べた。大阪地検は上級庁と協議の上、控訴するかどうかを決める。
元局長は04年6月に、当時の自称障害者団体「凛の会」が郵便割引制度の適用を受けるために偽の証明書を発行するよう、担当係長だった男性被告(41)=同罪で起訴・公判中=に指示したとして起訴された。
被告は今年2月の元局長の公判で、「調書はでっち上げ」「証明書の発行は単独でやった」と述べて局長の関与を否定し、検察の強引な取り調べの模様を涙ながらに語った。裁判長は5月の公判で上村被告らの供述調書43通のうち34通について「検事の誘導で作られた」として証拠採用しないと決定していた。
無罪判決を受けて、村木元局長は逮捕時のことを聞かれ、「両親に心配をかけたことが一番辛くて・・」と涙声で語った。被告に対しては「本当のことを分かってもらおうという彼の気持ちが通じ、胸が苦しくなった」。街中では徐々に「信じている」「がんばって」と声をかけられるようになったといい、「家族や友人。みんなの応援がないとここまでこれなかった」と振り返った。
有罪ありきの取り調べで冤罪を作り上げた大阪地検特捜部は反省をしなくてはならない。当然のことながら、何もないところから人を有罪にしようというのであるから、相当の証拠や供述を客観的に判断しなくてはならないのに、密室の取り調べが被疑者に不利なよう誘導した点は特捜部の完全敗北である。一般に特捜部が動くのであればクロ前提の捜査だと思いがちであるが、旧態依然の捜査手法を改めなければならない。
産経新聞に「犯罪の社会的負担いくら?」という記事があった。犯罪捜査に関わる費用は平成20年度で26億円超などとなっている。その後、起訴して収監するなどした場合、刑務所などの予算は500億円を超える。
もちろん社会の治安維持のための必要経費ではあるが、問題になるのが今回の元局長起訴のように無罪になったときだ。地検の捜査や裁判費用を問題にしているのではない。拘留され、職を失った元局長は時間という取り戻すことのできないコストを他人によって無駄に使われてしまったことになる。元局長が復職できるように検察は控訴をしないことだ。
取調室の可視化が問題になっている。千葉法相はコストの問題を挙げて消極的な姿勢を見せるが、一番の無駄なコストはこうした冤罪によるものが大きいことを考えるべきである。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 村木元局長に無罪判決 大阪地裁 郵便不正事件(朝日新聞・10/9/10)
★ 高知の父「徹底的に闘え」 村木元局長無罪判決(高知新聞・10/9/11)
★ 取り調べ全面可視化を=村木元局長無罪でシンポ 大阪(時事通信・10/9/11)
★ 【社会部オンデマンド】犯罪の社会的負担いくら?捜査、裁判、矯正 巨額の税金(産経新聞・10/9/11)
★ 【イチから分かる】東京地検特捜部 史上最強の捜査機関 人材集結、介入タブー(産経新聞・10/1/27)
昔からあった振り込め詐欺は”声色詐欺”
1979年に放送されていた「熱中時代刑事編」の再放送を見ていたら「声色詐欺」をテーマにした内容があった。警視庁大門署(架空の署)に勤める早野武(水谷豊)の声を真似た男が、早野の妻であるミッキー(ミッキー・マッケンジー)をだまして家まで金を取りに来るという話である。劇中、「最近流行りの声色詐欺ですね」などという会話が出てくる。
この「声色詐欺」と呼ばれる事件が実際にあるのか調べてみると、94年12月24日の読売新聞東京夕刊に「恋人装い電話詐欺や婦女暴行 34歳容疑者を逮捕」とあった。それによると、電話で恋人を装って、女性から金を騙し取るなどした工員の男が神奈川県警に逮捕された、とある。
「交通事故を起こして金を要求された」、「相手が金を取りに行くから渡して欲しい」という内容で、今でいう振り込め詐欺のパターンと同じだ。当時、川崎市川崎区内では「声色詐欺」が未遂も含めて約70件発生していたという。男が被害者宅の電話番号などをどのように知ったかは記されていないが、名簿屋などから個人情報を入手した可能性はあるだろう。
最近の振り込め詐欺では、銀行のATMを使わずに、被害者自宅まで金を取りに行くケースが多い。銀行側の警戒が強まることで、詐欺団が直接取りに行くという方向転換をしているようだ。
警視庁と山口県警は4日、中国から国際電話をかけ、都内の女性(80)からキャッシュカードを騙し取った詐欺容疑で無職の男4人を逮捕した。この場合は警察官や金融庁職員を装って電話しており、”オレオレ詐欺”とは異なる手法だ。どうしても”役人”からの電話だと緊張してしまうこともあってか、騙されてしまう人が多いようだ。
独り暮らしのお年寄りが増えていることで、こうした事件から被害者を守ることが難しくなっている。所在不明の高齢者問題では、家族が死亡した高齢者をそのままにして年金を不正受給する事件が相次いでいる。社会とのつながりが薄くなり規範意識がなくなった高齢者が万引きに手を染めたり、振り込め詐欺の被害者になったりしている。
高齢者を守るのは家族であり、地域社会である。いずれ誰にも老いが来ることを念頭に、人と人とのインフラ整備を急ぐ必要がある。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 振り込め団4人を逮捕 中国から電話、詐欺容疑 総額3億円以上か・警視庁(時事通信・10/9/4)
★ 中国拠点振り込め詐欺容疑 日本人4人逮捕 警視庁(10/9/4)
★ 振り込め詐欺「手渡し型」が急増 被害者心理の裏かく?(産経新聞・10/9/5)
いわき市平下荒川の住宅で102歳の女性の白骨遺体が見つかった。いわき市の職員が100歳以上の高齢者を対象に所在確認をしていたところ、自宅を訪ねたときに応答がなかったために警察に通報した。福島県警いわき中央署では遺体がこの女性だとみて調べるとともに、同居しているとみられる70歳の五女と連絡が取れないために行方を捜している。
いわき市によると、8月上旬から女性宅に電話をかけたり訪問したりしたが、五女は女性との面会を拒んだ。19日になり五女と連絡が取れなくなったことから市が警察に相談。同署員が女性宅を捜索したところ、布団のようなものの中から遺体を発見した。死後数年が経過しているとみられる。
一方、所在不明高齢者問題の発端となった、東京・足立区の「111歳」男性の遺体が見つかった事件に絡み、公立学校共済組合が男性の死亡を知りながら、男性の妻が遺族共済年金915万円を不正に受け取っていたとして、組合が男性の妻に対する詐欺容疑で警視庁に告訴状を提出した。同庁では本格捜査に着手する。
家族とは一体何なのか考えさせられる事件である。死亡していたのを知りながら放置された遺体。人間が迎える最期は、その瞬間まで尊厳を維持されるべきである。”加害者”が他人ではなく身内であるということが衝撃的だ。身内の死を利用して年金などを不正に受け取っていた。年老いた”子供”が犯罪者になった事実が次々に明らかになる。
さらに行政の対応もあまりに機械的でお粗末といえる。大阪市では48人の所在不明を確認しているが、住民票を抹消する「職権消除」をしなかった。しなかった理由も、存在そのものを削除するには躊躇があるということだが、それも所在不明の追跡調査をしないまま放置したためである。
所在不明であれば、家族や警察に届けることはできなかったのだろうか。人の生死という個人情報を任せるにしてはあまりにもいい加減な対応である。見つかるのは所在不明者だけで、生きて見つかる100歳超の高齢者はいるのだろうか。人生の幕引きがこんな形で扱われるなんて。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 福島の「102歳」女性か、自宅に白骨遺体(読売新聞・10/8/24)
★ 市営住宅から白骨遺体 「102歳」女性か いわき(朝日新聞・10/8/24)
★ 東京・足立の「111歳」遺体:公立学校共済組合が家族を告訴 年金詐取容疑で(毎日新聞・10/8/24)
★ 【所在不明高齢者】大阪市64人…48人把握も放置 127歳は住民登録も44年前に死亡届(産経新聞・10/8/12)
防弾チョッキに身を固めた屈強な捜査員数人が、男1人を移送する光景は物々しいものだった。07年6月に東京・銀座の宝石店から2億8千万円相当のティアラが強奪された事件で、警視庁組織犯罪対策2課と築地署は、強盗致傷容疑で国際窃盗団「ピンクパンサー」のメンバー、モンテネグロ人の男(42)を逮捕した。
警視庁は男が拘束されているスペインの空港の航空機内で男の逮捕状を執行した。公海上か日本到着後の航空機内での逮捕が通例であり、異例の逮捕となった。スペインと日本とは犯罪人引き渡し条約が締結されていない。スペイン当局が日本側の要請に応じる形となったのも異例だ。背景には国際犯罪組織に対する警察当局の強い姿勢がある。
ピンクパンサーはヨーロッパの各国内でも強盗を重ねており、各国警察がメンバーを国際手配しており、今回の容疑者もキプロスで逮捕されていたが、後に別の事件の容疑でスペインに移送され、今回の日本への移送となった。メンバー奪還のために移送中の襲撃をすることも珍しくなかったため、警視庁は築地署までの移送に防弾チョッキを着用した捜査員、そして防弾加工を施した車両を機動隊車両で囲む形での移送となった。
「犯罪人引き渡し条約」締結は2カ国のみ
犯罪人引き渡し条約は2国間双方で、死刑か1年以上の懲役・禁固刑に相当する犯罪を犯した者の身柄を引き渡す条約。日本の場合、アメリカと韓国の2カ国しか締結されていない。日本との締結が拒まれるのは日本に死刑制度があるためだ。自国民保護の観点から犯罪者であっても日本との条約締結に距離を置く国がほとんどだ。
しかし数年前から状況は変化しつつある。90年代に入って中国人による犯罪が増え、日本当局は中国当局に犯罪者を引き渡すように求めることが多くなった。また、中国に帰国した犯罪者を代理処罰するよう要請することも多くなった。中国側も協力姿勢を見せ始め、積極的に捜査協力するようになった。これにより代理処罰を恐れた中国人が本国への帰国を断念したケースもあるという。
代理処罰が必ずしも被害者側の望みを叶えているとは限らない。静岡県内で死亡ひき逃げ事件を起こし、ペルーに帰国した男は現地で代理処罰された。こうした事案について被害者側は報道によってのみ内容を知ることができ、外務省や警察当局からは何の連絡もない。また日本と海外の刑罰では差があることも問題だ。
警察庁と全国の警察本部は今年になって、「グローバル犯罪対策室」を立ち上げた。国内の外国人犯罪捜査状況を一元管理し、国際刑事警察機構(ICPO)との連携も強化する。犯罪の国際化は各国警察の脅威である。海外との捜査の連携を強化すべく、捜査共助のシステム構築を早急に成すべきである。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ ピンクパンサー、成田着 スペインから移送、厳重警備(共同通信・10/8/14)
★ 「ピンクパンサー」逮捕・移送 国境なき犯罪撲滅へ”共闘”外交ルート、異例の引き渡し(産経新聞・10/8/15)
★ 「FBI型」でグローバル犯罪を捜査 警察庁(産経新聞・10/2/23)
↓ お急ぎの方は日本年金機構にアクセスしてください ↓
★ 日本年金機構 よくある質問
100歳以上の高齢者の所在が確認されない事案が発覚している問題で、死亡届や失踪宣告で本人の”死亡”が確認されなければ、年金などは永遠に支給される。東京・足立区の事件では、遺族年金などを死亡した男性(戸籍上111歳)の家族が受け取っていたことが判明している。
08年10月、行方不明の父親に支給された年金を引き出した長男(当時61)とその妻(同67)が詐欺容疑で埼玉県警に逮捕された。調べによると、父親は75年ごろに家を出たまま行方不明となった。父親の失踪後も当時受給していた老齢年金を長男夫婦が銀行から引き出していた。
県警は当時の社会保険庁(現:日本年金機構)をだまして年金を振り込ませた詐欺容疑での立件を検討していた。しかし年金支給制度に問題はなかったため、銀行員をだまして金をおろした詐欺容疑とした。
受給者が行方不明者だった場合、家族などが家庭裁判所に失踪宣告を請求することで、行方不明から7年の原則で法的に死亡したと見なされる。これにより年金支給が停止する。
足立区のケースなどのように、家族が行方不明であることを隠したりすれば、年金はいつまでも支給されることとなる。埼玉のケースでは「警察からの連絡で、不正に引き出された事件の疑いが強い」として、社保庁は支給を一時差し止めとした。しかしこれは例外的な扱いであるという。(*)
死亡届などが出されていない以上、日本年金機構が人海戦術で確認をするというのは物理的に不可能であり、行方不明者に対する年金や住民登録などに関する行政の考え方を変える時が来ている。
★ 日本年金機構 よくある質問
失踪宣告をされていたが”生きていた”男
一方、失踪宣告を受けて、法律上”死亡”していた男(63)が窃盗容疑で警視庁立川署に逮捕された。男の家族が鹿児島家裁に失踪宣告を請求しており、95年10月17日に死亡したとされていた。男は「家族には迷惑をかけた」と話している。
同様の事件が昨年も都内で起きている。60代の男が警視庁板橋署に窃盗容疑で逮捕された。逮捕容疑は自転車を盗んだ窃盗の疑い。男は取り調べた警部補に「おまえさん、死んだことになってるぞ」と言われて驚いた。その後、自身のことを語り始めた。
山口県出身の男は、自分より弟が先に結婚したことから「甲斐性なし」と親戚から言われていると思い込んで家を出た。その後は身の上が分からないように、履歴書の要らない仕事で生活をつないだ。
警部補は「きっと心配しているはず。家族に連絡させてもらうぞ」というと、男は静かにうなずいた。弟が大阪に住んでいるとわかり、再会の場所を区内の交番をセッティング。そわそわしていた男も弟が現れた時には泣いて喜んだという。口べたな男は家族に会わせてくれた警部補にお礼を言うことができず、交番の別の署員にお礼を伝えたという。
人の生死が書類という紙だけで決まってしまうのは、ある意味において仕方のないことである。たとえばそれが身寄りのない”無縁仏”となる場合もある。自分の家族の安否を気にせずに生活していたらさみしい。家族の心配を知らずに自分の生き方を優先させるのもさみしい。
人のつながりというものが紙一枚の薄さになっているのが寂しい。生死という最大のプライバシーがおざなりになっている現実である。警察庁によると、毎年「家出人捜索願」が出ているのはおよそ10万人にのぼるという。
厚労省は12日、各市区町村に対し、所在が確認できない高齢者の情報を各地の年金事務所に提供するよう通達した。年金の不正受給を防ぐための措置で、情報を基に日本年金機構の職員が本人の生存を直接確認できなければ、年金の支給を停止するとしている。(追記=日テレNEWS24・10/8/12)
★ 逮捕の男「15年前死亡」? 失踪宣告で、事務所荒らし容疑 警視庁(時事通信・10/8/5)
(*)=参考・2008/10/18・読売新聞東京朝刊)
日本でこんなことが起きるのかと呆然とする。東京・足立区内で約30年前に死亡したとみられる男性(戸籍上111歳)の問題で警視庁千住署は、家族が男性と妻の遺族年金などを不正受給していた可能性があるとみて詐欺容疑で調べている。男性は昭和53年ごろ自室に入ったとされ、その10日後に部屋から異臭がしたという。同署では保護責任者遺棄容疑も視野に入れている。
東京・杉並区では都内最高齢とされている女性(113)が所在不明になっていることが判明。住民票上で同居している長女(79)は「弟と住んでいる。母の所在は分からない」と話している。警視庁杉並署では都内で次男(71)の所在を確認し、女性の所在について事情を聞いたが「30年くらい前に母親は出て行った。その後は連絡を取っていない」などと話している。
全国の自治体では足立区の事案を受けて緊急に調査を始めたところ、都内では八王子市、静岡では熱海市、そして名古屋市内でも所在不明のお年寄りの存在が判明した。
安否の確認というのも失礼な話であるが、自治体の対応ばかりを批判していられない。そもそも自分の親の所在が分からない、30年以上に亡くなった遺体を放置するなどという状態そのものが自治体の予想を超えたものである。「住民票が出されていれば存命であり、きちんと生活しているはずである」という性善説に基づいている。
この問題で行政が強制力を持って調査可能な法令ができるならばそれは悪法である。我々の自浄能力がなくなればそれだけ法令が作られ、余計に暮らしを悪くする。法令が多いのはその国が複雑であるがゆえである。
大阪では幼い2児が育児放棄の末に亡くなったが、この件で大阪市子ども相談センターには「なぜ救わなかった」という抗議が殺到した。周辺住民から通報があったにもかかわらず、対応は必ずしも十分ではなかった。
アメリカでは風邪をひいた子どもを家に残すだけで「虐待」と見なされて逮捕されることもある。それは極端かもしれないが、対応の遅い行政にはフットワークの軽さを期待したい。「プライバシーだ」と言われたら、その言葉の根拠を尋ねるべきである。
厚生労働省は7月26日、09年の日本の平均寿命が女性が86.44歳で世界一、男性は79.59歳で世界5位であることを発表した。しかしこの数字も怪しくなってくる。書類上は長寿でも、実際のお年寄りはどうなのだろう。
お年寄りの所在が分からないというのも一種の虐待である。長寿大国日本は、本当に幸せなのだろうか。
☆ 人気ブログランキング(国内ニュース)に参加しています。クリックのご協力をお願いいたします。
★ 【111歳ミイラ男性】「閉じこもった10日後に異臭」娘婿が警視庁に説明(産経新聞・10/8/2)
★ 113歳女性の次男見つかる「母親出て行った」(読売新聞・10/8/3)
★ 「お年寄りの所在、確認せよ」東京各区、四苦八苦(朝日新聞・10/8/3)
★ 100歳確認苦慮、家族拒否・住民票移さず施設・・(読売新聞・10/8/3)
★ 最高齢「直接面会」は22道府県 自治体による確認(共同通信・10/8/3)
★ 大阪・西区の2幼児遺体遺棄:「30分鳴き声続く」と住民通報、児相訪問は10時間後(毎日新聞・10/8/3)