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「102歳」女性が白骨遺体で発見 福島・いわき(2010/8/24)

 いわき市平下荒川の住宅で102歳の女性の白骨遺体が見つかった。いわき市の職員が100歳以上の高齢者を対象に所在確認をしていたところ、自宅を訪ねたときに応答がなかったために警察に通報した。福島県警いわき中央署では遺体がこの女性だとみて調べるとともに、同居しているとみられる70歳の五女と連絡が取れないために行方を捜している。
 
 いわき市によると、8月上旬から女性宅に電話をかけたり訪問したりしたが、五女は女性との面会を拒んだ。19日になり五女と連絡が取れなくなったことから市が警察に相談。同署員が女性宅を捜索したところ、布団のようなものの中から遺体を発見した。死後数年が経過しているとみられる。
 
 一方、所在不明高齢者問題の発端となった、東京・足立区の「111歳」男性の遺体が見つかった事件に絡み、公立学校共済組合が男性の死亡を知りながら、男性の妻が遺族共済年金915万円を不正に受け取っていたとして、組合が男性の妻に対する詐欺容疑で警視庁に告訴状を提出した。同庁では本格捜査に着手する。
 
 家族とは一体何なのか考えさせられる事件である。死亡していたのを知りながら放置された遺体。人間が迎える最期は、その瞬間まで尊厳を維持されるべきである。”加害者”が他人ではなく身内であるということが衝撃的だ。身内の死を利用して年金などを不正に受け取っていた。年老いた”子供”が犯罪者になった事実が次々に明らかになる。
 
 さらに行政の対応もあまりに機械的でお粗末といえる。大阪市では48人の所在不明を確認しているが、住民票を抹消する「職権消除」をしなかった。しなかった理由も、存在そのものを削除するには躊躇があるということだが、それも所在不明の追跡調査をしないまま放置したためである。
  
 所在不明であれば、家族や警察に届けることはできなかったのだろうか。人の生死という個人情報を任せるにしてはあまりにもいい加減な対応である。見つかるのは所在不明者だけで、生きて見つかる100歳超の高齢者はいるのだろうか。人生の幕引きがこんな形で扱われるなんて。
 
  
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★ 福島の「102歳」女性か、自宅に白骨遺体(読売新聞・10/8/24)
★ 市営住宅から白骨遺体 「102歳」女性か いわき(朝日新聞・10/8/24)
★ 東京・足立の「111歳」遺体:公立学校共済組合が家族を告訴 年金詐取容疑で(毎日新聞・10/8/24)
★ 【所在不明高齢者】大阪市64人…48人把握も放置 127歳は住民登録も44年前に死亡届(産経新聞・10/8/12)
 
 

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