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航空機炎上その時、逃げられるか

 昭和58年にヒットしたドラマ「スチュワーデス物語」の中では、実際に日本航空の客室乗務員訓練センターを使い、ドラマは撮影された。
 
 劇中、さまざまな訓練の中で「緊急脱出訓練」というものがあった。90秒以内にすべての乗客を避難させるというものだ。乗務員がコックピットに連絡する。「L2のドアから火がみえます。L2のドアは使用できません」
 
 乗客も誘導する。
 「乗客の皆さん、こちらのドアは使用できません、あちらのドアから脱出してください、あちらのドアです、あちらのドアです」「荷物は持たないでください。靴は脱いでください。メガネも外して」
 
 手荷物を持って逃げようとする乗客に主人公の松本千秋(堀ちえみ)が言う。
 
 「バッグは置いていってください」
 「これは大事なものがはいってんのや」
 
 そこで松本は乗客にビンタをする。
 
 「あんた何すんねんな。乗客を殴るなんて、あんたそれでもスチュワーデスか」
 「バッグと命とどっちが大切なんですか。さあ、早くここから脱出してください、さあ、早く」
 
 訓練終了後、松本は教官に言われる。「乗客を殴るのはよくないが、緊急時はやむを得ないだろう」
 
 那覇空港で中華航空機が着陸後に炎上した。映像を見ていてそら恐ろしくなった。乗客が脱出用のビニール製の滑り台から全員脱出した、ほんの10秒後に機体は爆発した。
 
 乗客によると、乗務員からのアナウンスはなく、乗客が騒ぎ出してからようやく脱出が始まったという。幸いけが人もなかったが、管制塔から機長に緊急脱出する旨の指示がなかったらどうなっていたかと思うと恐ろしい。
 
 航空会社側に緊急時の対策をとってもらいたいのは当然だが、乗客側もいざという時の冷静な心構えが必要であろう。中華航空機はトラブルが多い。原因究明が急務である。取り返しの付かないことが起きてからでは遅い。
 
 
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★ 那覇空港で中華航空機炎上、乗客・乗員165人避難し無事(読売新聞・07/8/20)
★ 「間一髪」「パニックに」恐怖の数分間、乗客ら生々しく(読売新聞・07/8/20)
 
 

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特攻時の日米元軍人が対面へ

 
 日系アメリカ人、リサ・モリモト監督がメガホンをとった「特攻」という映画が21日から上映される。この映画を撮るに当たって、元特攻隊員4人と米国元軍人5人が監督からインタビューを受けている。
 
 元米兵は駆逐艦に特攻隊が衝突する瞬間、「日の丸の鉢巻きが見えて、死ぬほど怖かった」という。そんな元米兵が完成した映画を見て「同じ人間として(特攻隊員に)あってみたい」と思うようになった。
 
 話を聞いたモリモト監督が、元特攻隊員に話を持ちかけたところ、同じ心境であったと快諾。元特攻隊員は鹿児島市の浜園重義さん、川崎市在住の江名武彦さん(ともに83)。「80歳まで生きられたことに感謝し、平和の実現に少しでも役立ちたい」という浜園さん。
 
 平和のため、という大義名分のために行われる戦争は、悲惨な結果を常に残すことになるが、世界ではそうした戦闘や紛争が後を絶つことはない。
 
 元米兵のユージーン・プリックさんとフレッド・ミッチェルさん。ユージーンさんは「友人」とも読め、フレッドさんは「フレンド」みたいだ。命をかけて敵対していた日米の元軍人は、平和を願い友達として再会する。
 
 「二度と戦争を起こしてはならない」という言葉は、命をかけて闘ってきた人たちから頂いた金言であり、歴史の教科書そのものである。
 
 
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★ 特攻62年後、元隊員・米艦乗組員が対面へ(読売新聞・07/7/10)以下一部引用

 太平洋戦争末期の1945年5月、沖縄戦で特攻機の攻撃を受けて沈没した米駆逐艦の乗組員だった元米兵2人が、今月末に来日し、鹿児島市在住の浜園重義さん(83)ら元特攻隊員と対面する。同じ時代に、家族を愛する気持ちと、死の恐怖をともに感じながら戦った日米の元軍人。戦後62年を経て初めて対面することになったきっかけは、「特攻」をテーマに日系2世の女性監督がメガホンを握った映画にお互いが出演したことだった。
(中略)
 映画では、2人を含む元米兵5人と浜園さんら元特攻隊員4人に、監督のリサ・モリモトさん(39)(ニューヨーク在住)がインタビュー。特攻機激突の瞬間を記録した貴重な映像にアニメーションを加え、「特攻」とは何だったかを考えさせる作品に仕上げている。

 
 
 

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「湾岸署」誕生へ

 東京・臨海副都心地区に「東京湾岸警察署」が来年2月に誕生することとなった。同地区は埋立地であるが、いろいろな区が入り組んでおり、東京水上署、深川署、城東署などが管轄してきた。いずれも臨海地区から本署が離れており、人口急増に伴う措置として「湾岸署」の誕生となった。これら埋め立て地区を一気に管轄するもので、23区内では最も広い面積を担当することとなる。ちなみにお台場地区にある東京水上署の「お台場海浜公園駅前交番」は日本一長い交番名となっている。
 
 当初、仮称として「臨港警察署」としていたが、地域住民の要望に応える形で「湾岸」の文字を取り入れた。ただ「湾岸署」の場合、フジテレビ系のドラマ「踊る大捜査線」に登場する「湾岸署」と同じになり、同名を登録商標としているフジテレビとの兼ね合いもあったため回避策として「東京」の文字を入れた。
 
 警察署の名前は地域に根ざしたものを取り入れられるものとなっている。警視庁の場合、かつて葛飾区に本田署があったが、本田という町名がすでに消滅していることなどから、葛飾署と名称変更された。かつて大田区田園調布地区を管轄していた東調布署も、調布市を管轄する調布署と紛らわしいことから、田園調布署に名称変更された経緯がある。
 
 交番が地域に根付いているように、警察署もそうであった。大阪・あいりん地区を管轄する西成署は同地区のど真ん中にあり、労働者が気軽に訪れる場所でもあった。頼れる場所の象徴でもあったに違いない。新宿の繁華街を担当する新宿署もかつては旧地区名「ヨドバシ」と言われて親しまれた。
 
 地域住民との距離が近いことで、防犯や捜査の障壁が少なくなるだろう。それは町が一体となって犯罪を追い出すことができるからである。
 
 
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★ 東京湾岸署:来春、臨海副都心に誕生 お台場など管轄(毎日新聞・07/6/28)
 
 

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テレビ番組二次利用の権利情報公開へ

 動画サイトで有名なYou Tubeの楽しみのひとつが、昔のテレビ映像を見られることである。もう二度と見ることが出来ないだろうと思っていた瞬間映像に出会うと感動する。投稿者には感謝したいところだ。
 
 しかし、この手の投稿は著作権の侵害である。多くの人はこうした投稿が違法であることを認識している。それでも人気があるのであるから、それを逆手に取ったビジネスが期待できるというものだ。
 
 すなわち、視聴者が求めている「かゆいところに手が届くような」番組内容を積極的に放映・配信すれば商業的に成り立つ。ところが、昔の映像を二次利用することは、出演者や制作者などの権利関係が複雑なところから困難であった。
 
 こうした事態に対して、総務省は過去の放送番組の二次利用を促進するための「コンテンツ取引市場」を新設する方針を固めた。放送局に情報提供を求める権限を持たせ、買い手と売り手の仲介役をすることになる。
 
 日本のアニメなどは海外でも人気が高い。こうした制度がクリエーターの士気をも高めることになり、埋もれている需要の高い番組を配信しやすくなるだろう。
 
 
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★ TV番組の二次利用仲介、権利情報公開へ…総務省が新市場(読売新聞・07/6/24)
 
 

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いのちの電話、相談員減少

 子供のころ、TBS系列ラジオの「全国子供電話相談室」に電話したことがある。
 
 質問は、「どうしてチーターは足が速いんですか?」というもので、放送はされなかったが、数十分後に調査担当者から丁寧な電話を頂いた。答えは「厳しいアフリカの地で動物を捕まえて食べるのに、速い足が必要だったから」である。これだけのことだったが、聞いてもらえたこと、答えてもらえたことが嬉しかった。
 
 聞いてもらえるだけで、そのほとんどが解決に導かれる方がむしろ多い。自殺予防ホットラインとして1971年から存在している「いのちの電話」。この相談員が減少傾向にあるという。プロの相談員の高齢化により、家庭の事情でやめる人が多くなったことがある。寄付金なども少なくなり、運営が困難な場所も多い。
 
 相談員になるための研修にかかる約10万円は自己負担だ。そして相談員はボランティアである。政府は自殺対策基本法を施行したが、こうしたボランティア活動を円滑にする支援策も検討すべきだろう。
 
 こうした話を聞いてあげる人たちの存在はこの相談員だけに任せるだけではいけない。悩みを持っている人の多くは誰にも話せずに独り苦しんでいるのである。本来は近くにいる、上司、同僚、友人、知人、そして家族が苦しみに寄り添ってあげる必要があるのだ。
 
 だれでも悩んで落ち込むことがある。自力で立ち直ることの方が多いと思われるが、もしそれができない人に声をかけられるのは、無名のボランティアだけでは決してない。肩を落としている友人を見かけたら、声をかけてみてはいかがだろう。人を救うことのできるボランティアは周りにいっぱいいるはずである。
 
 
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★ 「いのちの電話」相談員6年で11%減、自殺予防に影響も(読売新聞・07/6/13)
 
 

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「おい、チー坊」「うすぎたねぇシンデレラ」 石立鉄男さん死去

 俳優の石立鉄男さんは「俳優は夢を売る仕事だから、素顔は見せない」とコメントしていた。だから取材の類も一切受けなかった。記者が撮影所に押しかけて質問をしようとしたところ、「取材は受けないといっているだろう」とすごみをきかせた。
 
 飲みに行ったとき、北の富士が女性と酒を飲んでいた。それを見た石立さんは、「そんなちゃらちゃらしているから勝てないんだ」などとかなりぼろぼろに北の富士を批判した。しかし北の富士は反論することなく涙堪えてじっと耐えていた。石立さんはその姿に感心して友人になった。
 
 親友の北の富士の引退をかけた相撲をドラマの撮影を中断して観る。負けたことが分かると、スタジオから消えた。鈴木ヒロミツが探しにいくと、階段の陰で男泣きをしていた。
 
 アドリブが得意であった石立氏の台本には「あとは、てっちゃんよろしく」と書かれていた。そうした伝説が数多く残されている。
 
 「奥様は18歳」「パパと呼ばないで」「天まであがれ」「赤い激流」「噂の刑事・トミーとマツ」「スチュワーデス物語」「少女に何が起こったか」など、枚挙にいとまがないほどの作品に登場、そのアフロヘアや独特の口調を視聴者に印象づけた。
 
 石立さんは1日朝、熱海市の自宅で倒れているところを発見され、病院に搬送されたが死亡が確認された。享年64歳である。現役引退するにはまだまだ早い年齢である。
 
 俳優の「俳」は、人にあらずと書く。だから「素顔は見せない」を貫き通したのかも知れない。そして俳優の「優」は、義理人情に厚い石立さんの人柄を象徴していた。
 
 
☆ 「世の中のやつがあいつを信じなくても、俺はあいつを信じる。友達だからな」(相模管理官=石立鉄男「噂の刑事・トミーとマツ」)
 
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★ 訃報:俳優の石立鉄男さん、64歳(毎日新聞・07/6/1)
★ 鉄王☆石立鉄男 オフィシャルウエブサイト(本エントリの一部はこちらから引用しました)
 
 
 
 

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ねつ造テレビ局に放送免許は必要か

 放送法第3条の中に、「報道は事実を曲げないですること」とある。
 
 「あるある大事典」のデータねつ造問題は、納豆からレタス、あずきなどさまざまなでたらめが明らかになっている。
 
 こういう放送局に免許を与えておいても良いものだろうか。自動車運転免許証を持っている者が重大な違反を犯せば免許を剥奪される。同様に放送局も一定期間免許を取り上げられるくらいの罰則がなければ、緊張感を持った取材や放送が期待できなくなる。
 
 納豆業界に良くも悪くも影響を与え、視聴者を欺いた無責任な電波局に犯罪報道やら、政界の闇など伝える資格があるのかは疑問だ。下請けが作った番組であっても、入念なチェックをするのが上層部の役割。自浄作用が働かないくらいなら、局としての営業を自粛したほうがいい。
 
 放送局も視聴率のためにスピード違反を犯した。伝えている側にその意識が欠落していた。視聴者の前を暴走して自損事故を起こしてしまったのである。運転手が下請け、車の所有者は放送局だった。
 
 
☆ 知識の裏付けのない熱意は、光のない火のようなものだ。(Thomas Fuller)
 
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納豆ダイエットは「ねつ造」

 
 ダイエットに関心のない女性がいないくらい、線の細さを求めてさまざまな情報が飛び交うのは古今東西変わらない。あれも試す、これも試す、出来るものは何でも試すのが女性の心理。
 
 そんな中、フジテレビ系列の「あるある大事典」で紹介した納豆ダイエットのデータがねつ造されたものであるものが発覚した。納豆が各地で品切れになる事態まで引き起こしたのはウソの情報だった。
 
 以前、ホリエモンに買収されそうになったフジテレビは、テレビ局の公共性を盾に共同経営に難色を示した。しかしこんなことをやっていて、どこに放送局の公共性を感じているのだろうか。たちの悪いバラエティ番組やウソの情報番組などは、放送局の免許を総務省からもらってまで、電波を使ってまで流さなくてはならないものか。
 
 嘘つきは泥棒の始まりである。この番組は視聴者から信頼を盗んだ。
 
 
☆ 人間の邪悪な心を変えるより、プルトニウムの性質を変えるほうがやさしい(アインシュタイン)
 
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★ 「あるある大事典」の納豆ダイエットで捏造 関西テレビ(朝日新聞・07/1/21)
 
 

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