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ドライブレコーダー、”別件”で公開したタクシー会社

 
 覚せい剤取締法容疑で逮捕された歌手の容疑者が、自宅にタクシーで向かっている車中の様子を記録したドライブレコーダーがマスコミに公開された。本件では「プライバシーの侵害である」との声をネット上で拾うことが出来る。
 
 防犯カメラやドライブレコーダーの設置については法的制限がなく、各業界がプライバシーの侵害にならないようにその映像管理には十分に注意する、というようなことになっており、存在自体がグレーであると言える。
 
 しかし存在が曖昧ではあるといっても、犯罪抑止や事件事故の事後捜査には役立っており、概ねその存在が認知されていると言ってもいいだろう。防犯カメラの存在が明示されていたり、店内であれば放送で告知されている所もある。
 つまり、防犯目的であるからなんとなく誰もがカメラの存在を認識していると言える。反対に言えば、防犯目的でも何でも無いことに映像等が使用されるのは目的外使用であるといえる。
 
 冒頭の容疑者の映像を見たが、単に行き先を告知し、「家の前ぎりぎりでとめてください」などと、通常の車内会話の範囲であり、犯罪の発生等、参考にも何もならないことが明確に判断でき、つまるところ、興味本位で報道機関に提供したという避難を逃れることはできない。
 
 タクシー会社は謝罪に転じたが、犯罪抑止などに役立つから撮影を許可しているのに、プライバシーを安易に公開されては平穏な生活を送ることが出来なくなる。該事業所は容疑者に何らかの賠償をすべきである。
 
 それにしても、問題にならなければこうした行動に出る者が多くなった気がする。発覚したら謝れ、表に出なければ幸運だったくらいの気持ちではあるまいか。公になった画像や映像は消えることはない。あとは、市井の人々の記憶から消えるのを待つしか無いという無責任な感覚を該事業所は持っているのだろうか。
 
 
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精神的打撃を推奨する士業の男性

  
 長く一つの職場に勤めている人は尊敬する。しかしその一方で、長期にわたって同じ職責を全うしていると、傍から見ておかしなことでも平気な感覚になってしまう恐ろしさがあり注意が必要だ。
 
 社会保険労務士、税理士として活動している男性が「すご腕社労士の首切りブログ」と題してブログを開設し、その中に目を疑うような記述があり話題となっている。
 
 「上司に逆らう、遅刻するなどのモンスター社員にどう対処すればいいでしょうか」という質問に対して、「うつ病に追い込む」、「適切合法なパワハラを行ってください」などと助言しているのである。
 
 他にも「反省文を書かせて自分に非があるように関連づけて考えて書いていくことを繰り返しましょう。うつ状態というのは自分を責める病気なので、後悔の量が多ければ多いほど(過去に否定的な執着する程)発症し易いです」とも書かれている。
 
 さらには「降格減給与えて経済的にダメージを与えます適切な理由をでっち上げましょう」、「万が一本人が自殺したとしても、うつの原因と死亡の結果は相当因果関係を否定する証拠を作っておくことです。立証責任は本人にあります」、「本当にうつ直前になったら、休職命令を与えてもいいでしょう。休職満了による退職でも可能でしょう」、最後には「モンスター社員に精神的打撃を与えることが楽しくなりますよ」と締めくくっている。
 
 ブログのタイトルからして異質であるが、合法的なパワハラなど存在せず、こうした嫌がらせを推奨すること自体が異常である。内容は間違いなく自殺をほう助するような行為である。ご本人は「自分の考えを書いただけで法的に間違ったことはない。釈明するつもりはない」とのコメントをしているという。
 
 最近、公務員による差別ツイートが問題になっているが、こうした部分も問題の本質に向き合わず、無知識の状態で感情任せの発言していることが問題である。ネットの公の部分で発言をしておきながら、その影響を考慮する感覚がなくなっているのである。
 
 扱いにくい社員というのは存在するだろう。それは適正な指導や教育が必要なのであって、面倒な状態まで放置しておいている、育児で言うところの「ネグレクト」が問題の一部である。
 
 嫌がらせや差別というのは日常に潜んでいる。こうした偏った思考のテロ行為が存在しているのかと思うと辟易する。健全な思想が滞留することで、文化も経済もそこから波及する何もかもが崩壊していくのだ。
 
 人と会話していると分かるが、いくら言葉で飾っても、さらに話を進めると答えてくれないことがある。知識が無いから。さらに話を進めると感情的になる。未熟だから。人の嫌がることを平気で言う。経験が無いから。
 
 「合法的なパワハラ」というのは、恐らく書類上、証拠精査の段階で違法ではないというこだけである。しかし、法律上の罪と道徳上の罪は必ずしも一致しないということを知っておくべきだ。
 
 「精神的打撃を与えることが楽しくなる」とあるが、この男性は一体これまでに、どれくらいの精神的打撃を直接的、間接的に与えてきたのであろう。あと、同病罹患経験者としていうが、この病気がどんなに辛いものかこの男性は考えたことがあるのだろうか。
 
 
  
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★ 【炎上】「モンスター社員はうつ病に追い込んで退社させましょう」 自称すご腕社労士が問題記事を公開(net geek・2015/12/3)
★ 「モンスター社員をうつ病にさせる方法」で物議の社労士 「ダメージ与えて真人間に立ち直らせるのが真意」と釈明(BLOGOS・2015/12/3)
 
 

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障碍者福祉施設で男性を暴行、元職員の男を逮捕 山口県警

 
 障碍者福祉施設で利用者の男性(20代)に暴行したとして、山口県警長府署は、元職員の男(35・同県防府市)を暴行容疑で逮捕し、施設を家宅捜索した。
 
 報道によれば、男は日常的に暴行行為をおこなっていた可能性があるとみて、県警は捜査している。男は内部告発映像が放映されてから懲戒解雇されていた。調べに対し、「被害者が作業をしようとしなかったのでやった」などと供述しており容疑を認めている。
 
 また、朝日新聞の報道によると、青森県八戸市内の施設で、男性職員が少女に性的虐待をしていたことが分かり、職員は懲戒解雇された。
 
 この手の映像を見ると胸が痛む。
 
 お互い同じ立場で戦うスポーツ、例えばボクシングのように同等の立場で相手に挑む。ルールに従って相手を打つ様はとても勇敢であり迫力がある。日常の揺るぎない努力が垣間見える。
 
 ところが、こうした福祉施設や学校では、暴行事案が絶えることはない。立場の弱い者を制圧するために暴力をふるう。この福祉施設というのはもはや、看板だけになっていたのかもしれない。
 
 そして、こうした暴力がおこなわれている現場には、スポーツのような第三者が納得できるルールが無く、力が全体を支配する。
 
 映像を撮影し、内部告発をおこなった人は勇気のある行為だった。この世では見て見ぬ振りをする方が生きやすい。力なき者はせいぜい「運が悪い」と考えられがちである。こうした勇気ある行為、正義のかけらを探して生きていきたいものである。
 
 声の大きな者が、力の大きな者が、地位の高い者が、この世を制圧するのならば、彼らの存在意義は何であろう。なぜ疑問に思うかと言えば、声が出なくなり、力がなくなり、地位が無くなったとき、彼らの存在するルールが存在しないからである。
 
 
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 ★ 障害児の施設で性的虐待 男性職員を懲戒解雇 青森(朝日新聞・15/6/10)
 
 
★ 山口・障碍者施設虐待 内部告発の男性、市の対応の遅さ指摘 (FNNニュース・2015/6/10)
 

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日本年金機構で情報流出 不審なメールには注意を

 過去に書いた経験だがもう一度。友人からメールが届いた。内容はくだらないもので笑ってやり過ごした。するともう一通その友人からメールが来ていた。立て続けに来ていたメールであり、添付ファイルを何の疑問もなく開いた。ところがそれがきっかけでパソコンはウイルス感染してしまった。ウイルス対策ソフトで復旧したが、全て修復するのに半日の時間を要した。その後、友人に何か心当たりのことは無いかと尋ねたが、「そういったことは他からきいていない」と答えられた。友人の名前をかたるとはあまりに巧妙なウイルスメール。
 
 日本年金機構(本部:東京・杉並区高井戸西)で、メールの添付ファイルを開いたことがきっかけでパソコンがウイルス感染し、個人の年金情報が125万件流出する事件が起きた。「不審なメールの添付ファイルは開かないように」と指導がされていたようだが、残念ながら流出という結果となった。
 
 個人情報をネット上に置くことは利便性もあるが同時に流出の危険性もある。個人情報にアクセスするためには、職員が特定の方法で閲覧が可能になるそうだが、悪意ある流出ではないために用心が必要である。個人名、生年月日、基礎年金番号や納付状況などが記録されており、本人になりすますような事案が懸念される。
  
 一方、東京都大田区の男性職員が個人情報を不法に閲覧していたことが分かり、警視庁に個人情報保護法違反で摘発された。好意を持っていた女性の個人情報を閲覧していたという。
 
 今年の10月から「マイナンバー制度」が導入される。年金の受給情報や税金の納付状況などを一元管理できる利便性がある反面、違法なアクセスや個人情報流出の懸念がある。
 
 膨大な情報をパソコンで管理することが当たり前となった時代。そこに接することを業とするする人たちは特にセキュリティに対する意識を高める必要がある。通常業務の中に取り込まれるパソコン操作業務であるが、どんな仕事でもなれてくるときが緩むことがある。思考停止になる前に、「一時停止」をして左右の安全を確認する心構えが必要なのは、この時代に生きるもの全ての責務である。
 
 
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★ ウイルス作成で大学院生ら逮捕 国内初(本ブログ・08/1/24)
 
 

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教団幹部に逮捕状 全国の寺社などに油を散布(2015.6.1)

 キリスト系の宗教団体を標榜するの男性幹部(50代)が、奈良や千葉などの寺などに油のような液体を撒いていたことが分かり、千葉県警は建造物損壊容疑で逮捕状を取った。幹部は米国に在住しているという。警察によると、防犯カメラに液体を散布している男性の姿が映っていたという。
 
 幹部は2013年に教団を設立し、「お清め」と称して油を撒いたことを信者向けの集会で証言し、「日本の寺者を油で清め、日本人の心を古い慣習から解放する」などと語った。全国に100人以上の信者がいるとされる。
 
 宗教とは本来、人を幸せに導く心の拠り所である。他者を不幸にするような考えは信仰とはほど遠く、テロ行為に他ならない。何を善として何を悪とするかというのは、多くの人が共存する公共の福祉を優先させるべきで、特定の思想が社会に亀裂を入れてはならないのだ。 
 
 誰でも、良かれと思っておこなったことが他人を不快にさせることがある。善行とは、自分の思想に基づく行為が、他人に対して全く迷惑のかからない行為であるということを最低限担保する行為であることを忘れてはならない。
  
 
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対岸のいじめ

 沖縄県内の公立小学校に勤務する40代男性教諭が、児童の顔に落書きをするなどのいじめをしていたことが発覚した。児童は嫌がっているにもかかわらず、「宇宙人」というあだ名で呼ぶなどされていた。
 
 児童はストレスが原因で情緒不安定になっていると診断され、自傷行為や嘔吐などの症状が出ているという。男性教諭もこの問題の発覚後に体調を崩して休職しているとのことだ。
 
 いじめの問題は昔からあるのだが、この男性教諭はいじめ問題に対する意識はなかったのだろうか。セクハラ、パワハラ、モラハラなどの嫌がらせもそうであるが、常に当事者意識を持っていればこういう問題は起こりえない。なぜ自分が加害側になるかもしれないという意識を持って人に接しないのか。
 
 ささいな一言が人を傷つけることがある。言葉というものが相手の心を傷つけ、それに気がつかない加害者は有形力の行使によってさらに人を傷つけるのである。
 
 冒頭の問題はそうしたことを教えるべき場所である学校で起きている。全国でたびたび露呈するいじめの問題の根本解決は、他人を尊重することから始まる。しかし権利意識の高まりで、自分を尊重することを優先する者があまりに多い。
 
 こうした記事を読んで「対岸の火事」だと思っていたら危険である。対岸の手前に流れているはずの川は常にきれいとも限らず、それどころかきれいでない世の中では川すら流れていないことの方が多いからだ。つまり、飛び火は簡単に起こるということである。 
 
 

 
★ うるま市の小学校教師が児童の顔に落書きや宇宙人とあだ名呼ぶ(ニュース速報Japan・15/1/22)
 
 

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事件事故被害者の傷が癒える日は来ないのだろうか

 交通事故の被害者の女性(30)はねたきりであり、両親がその介護をする。しかし両親が先立ったら誰が娘の面倒を見るのか不安であるという。女性は反応を示さないが、親御さん曰く、「分かってくれている気がする」という。
 
 昭和55年に東京・西新宿のバスターミナルで発生した「新宿バス放火事件」の被害者である女性が先日亡くなった。被害後は兄との断絶、好奇な目などに苦しむも、その体験を執筆しノンフィクションライターとして活躍した。犯人の男は無期懲役となったが刑務所で自殺した。
 
 こうしたこと以外にも、地下鉄サリン事件、松本サリン事件、通り魔事件、そして小さなニュースとしてしか扱われない交通事故やストーカー被害者がいる。何の落ち度もない人たちが、犯罪被害者として生きていかなくてはならないのはあまりに酷である。
 
 日本国憲法25条では「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と記されているしかし、日本社会では果たしてこの明文化された法を前に立ちすくんでいるだけではないだろうか。
 
 法律は社会の味方である。それが社会を円滑にする一つの指針となっている。そして正義の味方は法令や条約ではない。人と人との繋がりを守る、約束を履行できる、一個人だけがそれをなし得るのである。
 
 些細なことでも、一人のために正義の味方でいられた一日であったか、毎日検証すべきである。
 
 
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「騒然」の定義って何だろう

 
 よく聞く「現場は騒然とした」という言い方。「騒然」とする基準というのは何であるのか考えた。
 
 広辞苑によると騒然とは「がやがやとさがわしいさま。乱れて不穏なさま」とある。では、騒がしい音というのはどの程度のものをいうのか。日本騒音調査の「ソーチョー」(千葉県野田市)のホームページによると、木の葉のふれあう音が20デシベルで「ほとんど聞こえず」「静か」という目安であり、トイレの洗浄音が60デシベルで「非常に大きく聞こえる」「普通」という目安となっている。続いて、電車内が80デシベルで「うるさくて我慢できない」「きわめてうるさい」であり、電車のガード下が100デシベルで「聴覚に異常をきたす」「きわめてうるさい」となっている。
 
 騒然とするためには、これに「乱れて不穏な状態」が加わる必要がある。トイレの洗浄音で心が乱れる人はいないので、走行中の電車内が落ち着かなくてよいのではないだろうか。安全と思って乗車しているから気にならないが、ブレーキ故障で止まらなくなったと考えれば「騒然」としないだろうか。これが電車のガード下であれば音だけで不穏な雰囲気になるだろう。騒然である。
 
 つまり、「火事の現場は騒然とした」といえば、普段なら火の気のないところで火災が起き、人が集まり群衆と化し、サイレンを鳴らした緊急車両が集結し、怒号が飛び交わなければ騒然とは言えない。少なくとも100デシベルが必要であるだろう。同じ緊急車両の集結でも、防災訓練の現場は全く騒然としない。
 
 なぜこんな風に「騒然」の定義を無理矢理しているかというと理由がある。「子どもの声は騒音か」という話題があるからだ。
 
 子どもの集まる学校や公園は、子どもの声の発生は必然であり、偶然でもなければ不穏なさまでもない。つまり、子どもの声というのは不穏なさまが付加されて「騒然」にならなければ受容の範囲内であり、夕方になればやむであろう子どもの声を規制するのは筋違いだということになる。
 
 それでも、病気などの理由で苦痛なかたは転居を可能な限りお勧めする。私自身、騒音がだめだったとき使用したのは耳栓であり、効果てきめんだったのでぜひお勧めしたい。
 
 
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★ 騒音値の基準と目安(ソーチョー)
★ 子どもの声は「騒音」なのか――東京都「環境条例」をめぐる議論をどう見る?(BLOGOS・14/11/1)
★ 子供の声、”騒音”と苦情増加(本ブログ・07/10/23)
 
 

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