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「相棒」Season8 始動、どうなる杉下・神戸のコンビ

 警察庁で警視だった神戸尊(かんべ・たける=及川光博)の特命係への左遷が決定した。「ちょっと待って下さい。何で私がその(特命係に行く)役目なのですか?」という問いに対し、小野田公顕(岸部一徳)は「あなたが優秀だからですよ。これが理由じゃご不満?」という。とまどいながらも特命係に”左遷”となった神戸の階級は警部補である。車の運転は荒く、Macを利用している。キャリアとして中央(警察庁)にいたためか、死体を見るとおびえる。
 
 及川光博が演ずる神戸尊を相棒に迎えた「相棒Season8」が始まった。初回は2時間スペシャルである。
 
 成田空港に到着した杉下右京(水谷豊)は神戸の迎えを受けて帰路につく。東京に向かう途中の千葉県内の高速道路で「警視庁」の白バイが乗用車を止めているところを見つける。不審に思った杉下と神戸は白バイを追尾するが見失ってしまう。
 
 警視庁に戻った2人は、杉下が覚えていた白バイと乗用車のナンバーを照会するが、白バイの該当車両はなかった。そして乗用車の該当車宅に向かう。そこで死体を発見し、殺人事件として捜査が始まる。
 「もしもし神戸です」
 
 「分かっています」
 「いま、どちらに?」
 「言いたくありません。君に注意されたくないですから」
 
 杉下と神戸、どちらもエリートである。法律に対して杓子定規で官僚主義的判断をする神戸と、法律に対して対峙する杉下の違い。法律に対峙するというのは、法律を守らないものに対して向き合う姿勢を崩さないということである。杉下は法を犯したものには絶対に背を向けないのである。そのために、暴走することもある。
 
 法律書というのは難解な言葉が並んでおり、それを熟知したものが法を運用しなければならない。しかし「行間を読む」ということは、法律書にも存在するはずである。それは法律書の中にではなく、法律を守る側には必ずあるのだ。その守る側に行間が読めなくなっては、平和は守れない。
 
 この世に”相棒”が成立するとしたら、善と善、悪と悪であり、”善悪”は相容れない。ただしその”悪”が”善”になったとき、法律を運用するものはそれを見極めるための「行間を読む」力が必要になるのである。これは法曹関係者や警察官などの司法職員だけの話ではない。法治国家に生きる者全てに当てはまることを忘れてはならない。
 
 最も身近である法の番人が警察官である。杉下右京と神戸尊のコンビが、事件の加害者と被害者にどう接していくのか、そして単なるコンビで終わるか、”相棒”になりうるのか楽しみだ。
 
 
☆ 僕は争い事が嫌いなほうです。しかし売られたケンカは買いますよ。そして必ず、勝ちます。(杉下右京「相棒」)
 
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★ 特命係に神戸尊(及川光博)がやってきた「相棒Season7」最終回(本ブログ・09/3/8)
★ 新「相棒」に及川光博が決定(本ブログ・09/3/7)
★ 相棒Season8 (テレビ朝日)
 
 

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「処分かわいそう」拾得ネコ逃がした警察職員訓戒処分 兵庫・尼崎(2009.10.7)

 兵庫県尼崎市内の警察署会計課に勤務する30代の男性職員が、拾得物として預かった迷いネコを故意に逃がしたとして、県警から所属長訓戒の処分を受けた。放されたネコは見つかっていない。
 
 職員は「飼い主が見つからないと処分されてしまいかわいそう。ネコの命を助けたかった」と話している。
 
 県警によると、4月8日に男児(9)が首輪のついたネコを交番に届けた。連絡を受けた職員は「飼い主が数日間見つからなければ、動物愛護センターで処分される。ネコを逃がせば家に帰るはず」と考え、交番の警察官に対して猫を拾われた場所に戻すように指示。拾得の経緯を記した書類も破棄した。
 
 ところがその翌日、飼い主が「ネコを探している」と交番を訪れたことでネコが逃がされていたことが判明。所轄署でネコのポスターを作って近所に配るなどして捜したが、現在も行方不明のまま。
 
 県警監察官室は「ネコの命を救いたいとはいえ、不適切。公文書の破棄も問題。飼い主のことを考えて慎重に扱うべきだった」としている。
 
 拾得物を管理すべき警察職員が、勝手にそれを”なかったことにした”行為は問題である。殺処分されるネコのことを考えたとはいえ、非難されることは免れない。現在も見つかっていないだけにネコの行方を案じてしまう。首輪のついたネコを見つけた尼崎市民のかた、最寄りの交番に届けてください。
 
 尼崎市によると、市動物愛護センターでは、年間約700匹の子猫が殺処分されている。「猫を飼うときには終生飼養が飼い主の義務であり、不幸を繰り返さないためにも不妊・去勢手術を受けさせてください。事故やケガ、伝染病防止の観点から室内での飼育をおすすめします」などと呼びかけている。
 
 ネコを逃がした職員は考えるべきだった。職員と同じように、心配して署を訪ねるかもしれない飼い主と、交番に届けた9歳の男の子の気持ちを。
 
  
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★ 猫の飼い主の皆様へ(尼崎市)
 
★ 犬猫殺処分ワースト1返上へ 福岡県が本腰(本ブログ・09/3/10)
 
 

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警視庁 ”有害情報提供サイト” 統括事務局設置

 インターネット上で違法な情報を取り扱っているサイト対策として、警視庁はこれまで各課で対応していた違法サイト情報を集約する統括事務局を設置した。事件として積極的に立件し、サイト管理者に速やかに削除を求めるなど指導を強める方針。
 
 違法サイトには、銀行口座の売買、違法薬物の売買、児童ポルノ、売買春関連など多くの違法サイトがあるが、実際に犯罪に手を染めるものを摘発することができても、サイト運営者を罰することのできる法令が存在せず、責任を問うことができなかった。同事務局は「管理者を摘発するために警察庁と法改正についても協議していきたい」としている。
 
 サイトの管理者が管理責任を負う事を定めた法律は、01年に可決・成立した「プロバイダ責任法」がある。これは、サイトに個人の権利を侵害するような書き込みがなされ、被害者がサイト管理者に削除の請求をし、サイト運営者が書き込み者に対して削除要請をするもので、書き込み者がこれに応じないまま7日間が経過した場合「迷惑防止措置」として該当する書き込み削除をすることができる。その場合にサイト運営者は「表現の自由」に対する賠償責任を負わないとしている。
 さらに、書き込み者の発信情報(IPアドレスなど)の開示を、被害者がサイト管理者に請求することができる。ただしこの開示請求が請求者(被害者)の権利を著しく侵害した場合に限られ、その判断はサイト管理者による。表現の自由を著しく侵害したり、誤って発信者情報を開示する可能性もある。そのため、サイト管理者が迷った場合は開示しなくてもよく、この場合も賠償責任を負わない。
 
 サイト管理者というのは、ホームページ、ブログ、掲示板、mixiのような日記やコミュニティなど、不特定多数が閲覧可能な状況にあるものを指す。「2ちゃんねる」などではこれまで個人の権利侵害が訴訟に発展した例もあり、削除要請に応じなかった管理者の損害賠償責任が問われた。
 
 本ブログでも個人の権利を侵害しないように表記には気をつけているが、コメント欄に心ない書き込みがあることがある。以前は削除対応していたが、今後は積極的に当局に通報しようと考えている。つい最近、同一人物と思われる書き込み者のIPアドレスから大阪のプロバイダを割り出し通報した。これが海外からだとお手上げだが、国内からの書き込みに対しては積極的に応戦しようと考える。
 
 話を元に戻すが、警視庁の言う「違法サイト」では隠語なども使われていることから、サイト運営者を直ちに摘発することができなかった。サイト運営者もチェック・承認後に情報を更新するなどの措置を施した方がいいかもしれないが、必ずしも善意ある運営者だけではないことが問題だ。犯罪情報の場を提供しているのであれば「教唆」「ほう助」などに相当するような法令整備が望ましい。
 
 違法サイトについては、「匿名通報ダイヤル」で情報提供を受け付けている。
 
 警察庁によると、今年上半期のネットワーク利用犯罪摘発数は以下のようになっている。(カッコ内は昨年同期比)
 
詐欺706件(+123)
児童買春・児童ポルノ法違反(児童ポルノ)194件(+83)
児童買春・児童ポルノ法違反(児童買春)174件(-110)
出会い系サイト規制法違反184件(+25)
青少年保護育成条例違反154件(-57)
わいせつ物頒布等53件(-42)
 
※「プロバイダ責任法」=正式名称は「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に対する法律案」
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 ーーー 今年4月には「インターネット利用環境整備法」も施行 ーーー
 
 今年の4月1日、有害情報から子供たちを守るための「インターネット利用環境整備法」が施行された。
 
・保護者は有害情報を排除すべくフィルタリングソフトなどの利用により、18歳未満の子どものインターネット利用を適切に利用する能力習得促進に努める。携帯電話やPHSを購入して使用させる場合には、その旨を事業者に申し出る。
 
・事業者はフィルタリングを利用しやすいように販売する。
 
・サイト管理者は、有害な情報発信があった場合、子どもが閲覧できないような措置をとり、保護者からなどの問い合わせを受け付ける窓口の整備などの努力義務がある。
 
 などとなっている。パソコンや携帯電話などからのネット利用に対して、その利便性の陰に有害情報を提供する存在がつきまとう。捜査当局も摘発に力を入れているが、まずは身近な存在である親御さんの意識を啓発する法律の施行と言えるだろう。
 
 かつては有害番組などを見ていると怒られた。親がフィルタリングになっていたが、携帯電話の出現により、さまざまな情報を手のひらに入れることが可能となった。子どもは”必ず間違える”という意識のもとにフィルタリングサービスの利用、そして家族で話し合うことが重要だ。
 
  
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★ プロバイダ責任法とは(IT用語辞典・01/11/22)
★ 青少年インターネット環境整備法等について(内閣府)
★ 8サイトに「有害情報」閲覧者の年齢確認求める 警視庁(朝日新聞・09/5/1)
★ 「違法サイト」指導へ 警視庁が統括事務局(産経新聞・09/9/28)
 
 
 

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昨今の事故にみる「山岳救助警備隊」の存在

 今年は山の事故のニュースを多く見聞きしている感じがある。北海道では登山ガイドの適切な判断が行われなかったために死者を出した。岐阜県高山市の奥穂高岳では、救出に向かった県防災ヘリが墜落する事故があり、群馬県内では「クレヨンしんちゃん」の作者である臼井儀人さんが滑落死した。あまり報道されていないものも含めれば、毎年多くの人が遭難、行方不明になっているのだろう。
 
 山で遭難すると、一般にはその山を管轄する都道府県警の山岳警備(救助)隊などが出動、自前のヘリで救出に向かうことになるが、警察人員だけでは足りない場合、特に徒歩での捜索となると民間の救助隊員や民間ヘリなども使うことがある。警察や消防ではないので、こうした捜索には費用がかかる。
 
 日本は国土のほとんどを山岳地帯が占める。それだけにこうした救助活動に従事する人たちの存在は心強い。日本は魅力的な山が多いことに加え、近年の登山ブームで気軽に山の頂を目指す人が増えた。しかし、一見すると穏やかな山も時に自然の力を人間に見せつけることがある。朝まで穏やかだった山が突然牙をむくことで、滑落や遭難などの危険に巻き込まれる。
 
 こうした状況に対応できるように、各都道府県警には山岳救助専門部隊が存在する。例えば東京の場合、西多摩郡奥多摩町を管轄する青梅署には山岳救助隊があり、檜原村などを管轄する五日市署にも存在する。通常はそれぞれ配属署での勤務をしているが、ひとたび山岳事故が起きれば山岳救助隊員となって現場に向かう。同様のことが他道府県警の所轄署にも言える。
 
 さらに機動的に組織されているのが、長野県警山岳遭難救助隊、富山県警、岐阜県警の山岳警備隊だ。こちらは山荘などにある派出所に隊員が常駐しており、事件事故に対応する体制を整えている。隊員と言っても無作為に選抜されたわけではなく、山岳経験があり、山岳警備を希望する警察官がその任務を担う。当然のことながら、日々厳しいトレーニングを積んでおり、一般登山者の登山技術よりも高くなければいけない。救護者を背負ったフリークライミングや、絶壁での救助活動などは訓練なしにはできないことである。
 
 富山県警によると、08年の遭難件数は133件、遭難者数は159人で過去最悪だった。こうした状況に対応すべく、今年の4月、山岳警備隊指導官として西本隆夫警部(60)を再任用した。天候不良でヘリが出動できない場合の救助活動について、若い隊員に指導するという。
 
 富山県警山岳警備隊は国内でも随一の救助力があるとされる。登山者の間では山の県境で落ちそうになったら「富山県側に遭難しろ」との合い言葉があるほどだとか。(参考・ウィキペディア)
 
 警察にしろ消防にしろ地元の山岳会員にしろ、こうした活動をしてくれるというのは本当に心強いことである。
 
 しかし同時に考えなくてはならないことがある。
 
 前のエントリにも書いたが、入念な登山計画もなく、登山に必要な装備も持たずにハイキング気分で登山に臨むことは大変危険なことである。そして遭難者を救助するにはどれだけのコストがかかるか考えた方がよい。
 
 ヘリを1回飛ばすのでも燃料費はただじゃない。警察や消防などの救助で全て終われば税金で賄われるために費用はかからないが、民間の山岳捜索団体やヘリに依頼することになると、捜索隊員1人あたりの日当が夏山で1〜2万、冬山で3万円、それに加え、岩山などの危険手当が1.5万円、日没夜間手当が1万円、捜索に伴う宿泊や交通費は実費が請求される。ヘリが1分1万円が目安で1往復で100万円以上かかることになる。金額はあくまで目安である。
 
 警察の救助がままならないときに、家族に承諾を得て民間の力を借りることになるが、山岳保険、登山保険などの商品があるようなので、登山が趣味の場合は加入をおすすめしたい。
 
 お金の話になってしまったが、救助する人たちは当然危険な場所にわざわざ出向くわけであり、相当のリスクを覚悟して任務に就く。厳しい訓練をしているとはいえ、富山県警では2人の殉職者を出している。楽しい登山も1つ間違えれば大事故に繋がり、多大な迷惑を他人にかけることになる。
 
 あのエベレストも登山者の1割は下山しないままになっているという。エベレストから遺体を搬送することが出来ないので、多くは凍結したままになっている。
 
 今は自然が優しく迎えてくれるシーズンかも知れないが、遠くから見る山と直接足を踏み入れる山では景色が違う。その頂きに登りつめたときの達成感を味わうためにも、ぜひ登山情報には気をつけて欲しいところだ。そうすれば自然の恵みが大きく登山者を包み込んでくれることだろう。
 
 
☆ 「僕はずっと山に登りたいと思っている。……でも明日にしよう」おそらくあなたは永遠に登らないでしょう(レオ・ブスカリア)
 
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★ ヘリ墜落現場付近で男性重体 岐阜・高山 奥穂高岳 高所での救助経験はあった?(本ブログ・09/9/13)
★ 登山中のもしものために、山岳保険(All About・05/4/7)
★ 富山県警察山岳情報
★ 長野県警察山岳 山岳情報
★ 北アルプス秋山情報(岐阜県警察本部)
 
 

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30年前の女児殺害、異例のDNA再鑑定へ 栃木県警(2009.9.22)

 1990年5月12日、栃木県足利市のパチンコ店の駐車場から女児が行方不明になり、後に犯人として菅谷利和さん(62)逮捕されて服役し、今年冤罪であることが分かった「足利事件」。この事件の11年前の1979年8月に、足利市内で福島万弥ちゃん(当時5)が絞殺体で見つかった事件について、栃木県警は遺留品の付着物についてDNA鑑定を実施することが分かった。時効となった事件について同鑑定などの再捜査をするのは異例。
 
 栃木県警によると、万弥ちゃんの父親の譲さん(55)が7月、万弥ちゃん事件の遺留品のDNA再鑑定実施を求める嘆願書を県警本部長に提出していた。足利事件の鑑定で判明した真犯人とみられるDNAとの照合も求めている。県警では「遺族の心情などを含め総合的に判断した」とコメントしている。
 
 万弥ちゃんは79年8月3日、神社に遊びに行っていた後に行方不明になり、6日後に渡良瀬川河川敷でリュックサックに詰め込まれた絞殺体で見つかった。栃木県警は足利事件で逮捕した菅谷さんを万弥ちゃん事件などでも再逮捕したが、宇都宮地検が「犯行を立証する決め手がない」として不起訴処分とした。
 
 当時足利市周辺では、女児が相次いで殺害される事件が相次いだが、いずれも未解決のまま公訴時効を迎えている。
・ 1984年11月17日、足利市内で長谷部有美ちゃん(5)がパチンコ店にて行方不明。1年4ヶ月後に自宅から1.7キロ離れた畑で白骨体で見つかる。死因は窒息死。
 
・ 1987年9月15日、足利市中心から約15キロの群馬県尾島町の大沢朋子ちゃん(8)が自宅を出たまま行方不明。翌年11月27日、自宅から約2キロ離れた町内の利根川河川敷で白骨体で見つかる。
 
・ 1990年5月13日、足利市内で松田真実ちゃん(4)が父親に連れられてパチンコ店で遊んでいるうちに行方不明。翌日、渡良瀬川河川敷で絞殺体で見つかる。
 
 真犯人は今どこで何をしているのか。幼い命の無念さが聞こえてくるようである。当時は変質者の犯行とみられていたが、有力な手がかりは得られなかった。時効を迎えた事件については捜査の進展は望めない。それでも何らかの真実に近づけたら、そんな思いが遺族にはあったのであろう。改めて、被害者である幼い命の冥福を祈るばかりである。
 
 
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★ 【足利事件】30年前の女児殺害事件、異例のDNA鑑定へ 栃木県警(産経新聞・09/9/22)
★ 時効の足利5歳児殺害、遺留品DNA鑑定へ(読売新聞・09/9/22)
★ 30年前の女児殺害、DNA鑑定へ=遺族の求めに応じる 足利事件・栃木県警(時事通信・09/9/22)
 
 

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痴漢一掃に集中作戦 JR線などで 警視庁など各府県警

 警視庁は14日から5日間を痴漢被害防止週間として、JR埼京線、山手線、中央線や私鉄など、痴漢被害が多発する路線で異例の集中取り締まりを行う。被害が減らず、痴漢仲間を募るサイトが同庁が確認しただけでも100以上存在、集団で加害行為に及ぶなど犯行が悪質化していることを受けてのことだ。警察庁も全国の捜査幹部を集め、取り締まりの徹底を求める方針。
 
 警視庁は、スリ担当の捜査員を加えた数人編成の特別チーム約10班を電車内に潜入させる。スリ捜査員は犯人の目つきを見ただけで、スリか痴漢か区別がつくという。不審な行為に目をひからせて、現行犯逮捕を目指す。数人編成でいることで”誤認逮捕”も防ぐことができる。警視庁以外でも、首都圏の県警や大阪、兵庫、愛知などの府県警ではすでに同様の特別チームを編成している。これに加え、主要駅に機動隊員や制服警察官を巡回させて「見せる警戒」で犯罪抑止に努める。
 
 千葉県警などでは鉄道警察隊などに、犯人の手に着いた繊維片や、被害者の着衣に残された手がかりを採取する機材を備える。痴漢やスリは現行犯でないと逮捕が難しい。そのためこれまで逮捕した被疑者が裁判で無罪判決になったり、被害者も供述の変遷が見られるなど、物証の確保が重要になってきたが背景にある。
 
 埼京線や中央線は殺人的な混みかたをする。かつてこの路線を通勤に使っていたときは、職場に着いたときにはヘトヘトに疲れた。現在は都内でも珍しく混雑率が低いとされる井の頭線がのどかに感じる。警視庁によると、今年6月までの痴漢の検挙は708件で、埼京線内の被害が最も多く、全体の11%を占める。警視庁では「無罪判決で捜査が萎縮して被害者を泣き寝入りさせるようなことがあってはならない」と語気を強める。
 
 「●●線で痴漢をする会」といった内容のサイトがネット上に存在する。特定の駅、路線、車両を指定して見知らぬ者同士が集まり、電車内で女性を囲んで犯行に及ぶ。被害者の恐怖と怒りは止まないであろう。こうしたネット上のサイトに刺激されてわざわざ静岡から上京して犯行に及んだ男もいた。警視庁ではこうしたサイト運営者に削除要請している。
 
 痴漢行為は都道府県の迷惑防止条例で規制されている。東京都の場合、第5条第1項「卑わい行為」の規定を取り締まることになる。
「何人も、人に対し、公共の場所または公共の乗り物において、人を著しくしゅう恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をしてはならない」とある。
罰則は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金。
常習の場合は 2年以下の懲役又は100万円以下の罰金
となっている。
 
 なお、犯行がエスカレートし、暴行・脅迫を用いた場合は刑法の「強制わいせつ罪」が成立する。罰則は6月以上10年以下の懲役である。冤罪も確かにあるが、被害者数が数字となって公になるのは氷山の一角である。
 
 女性の皆さん、被害にあったら相手の手を思いっきり引っかいてあげましょう。あなたのツメに残った男のDNAを警察はのどから手が出るほど欲しがっています。その時に捕まらなくても、別の機会に捕まる可能性もあります。規範意識のない者というのは何らかの犯罪に手を染めますから。
 
 不審者には目を光らせたい。女性だけではなく、善意の殿方も。
 
 
☆ 愚者が賢者から学ぶより多くのことを、賢者は愚者から学ぶ。(Marcus Porcius Cato)
 
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★ 痴漢バスター集中警戒 埼京線や山手線で警視庁(朝日新聞・09/9/12)★ 「痴漢サイトに刺激され…」実行相次ぐ、掲示板100超(読売新聞・09/9/8)
★ 許すな痴漢!せいはんざいから身を守る(警視庁)
 
 

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福岡県警巡査部長を飲酒ひき逃げで逮捕 容疑否認(2009.8.26)

 福岡県飯塚市の国道200号線で24日午後、対向車線をはみ出してきた乗用車が対向車と衝突する事故があった。衝突した車はそのまま逃走、衝突された50代の女性は顔面打撲などのけがを負った。福岡県警飯塚署は間もなく、事故を起こした県警の巡査部長の男の容疑者(49)を道路交通法違反(ひき逃げ)と自動車運転過失傷害容疑で緊急逮捕した。身柄確保時に酒の匂いがしていたが、任意による飲酒検査を拒否、逮捕容疑についても「全く関係ない。車は盗まれた」などと、運転と飲酒の両方を否認している。
 
 このため県警では、身体検査令状をとって血液を採取したところ、血液1ミリリットルから基準値0.3ミリグラムの4倍以上に相当する1.27ミリグラムのアルコール分が検出された。このため県警では、道交法違反(酒酔い運転)と危険運転致傷容疑でも立件する方針。
 
 8月25日は3年前に、福岡市職員による飲酒運転追突3児死亡事故が起きた日。県警では「飲酒運転撲滅運動」などを行っていた。県警の真田稔警務部長は「痛恨の極みであり、県民の皆様に心からお詫びする。事案の重大性にかんがみ厳正に対処する」と頭を下げた。
 3年前の事件を契機にして、ドライバーのみならず、酒を提供した飲食店や同乗者が飲酒運転のほう助で次々と摘発されている。
 
 警察官は一般の人が想像する以上に多くの無惨な遺体を目の当たりにしている。報道で車にひかれた被害者が「体を強く打って死亡」と書かれていれば、それは肢体が無惨にも揃っていない状態を意味する。その警察官のモラル以前のものが欠落していることが腹ただしい。
 
 九州地方のあるベテラン白バイ隊員は、新人女性白バイ隊員をある場所に連れて行った。そこには交通事故防止の石碑があった。かつてこの場所で16歳の少年が事故で死亡したのだという。
 
 ベテラン隊員は「キップを切るために取り締まるのではない。未来ある子供たちが事故に遭わないよう、その一心でで取り締まりに当たらなければならない」と新人隊員に言った。その亡くなった少年とは、ベテラン隊員の甥っ子だった。それを聞いた新人隊員はうつむいて目を赤くした。
 
 交通取り締まりは警察と一般人が接する1つの機会だ。違反者は「これくらいの違反で・・」「なぜ私だけが・・」と思うかもしれない。しかしそれは「これくらいの違反で済んだ」「私だけ助かった」と思うべきである。交通違反は犯罪ではない。だが、小さな違反も気がゆるむと大きな犯罪へと方向転換することを忘れてはならない。
 
 こうした警察官の不祥事で、ひき逃げ事件を捜査している一線の捜査員が気の毒でならない。「飲んだら乗るな」のスローガンは、それを言う必要のない人が声を上げ、聞かなければいけない者が聞こうとしていない現実がある。
 
 
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★ ひき逃げ:福岡県警の巡査部長を逮捕 飲酒の疑いも(毎日新聞・09/8/25)
★ 福岡幼児3人死亡事故 懲役20年 危険運転致死傷罪はこれでいいのか(本ブログ・09/5/15)
 
 

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暴力団、警官の個人情報入手 脅迫も 愛知県警(2009.7.24)

 かつて警視庁麻布署(港区六本木)が暴力団から脅迫を受けたことがある。「(組に対する)事件の捜査をやめろ」というもので、組員が警察署向かいにある建物から捜査員の動きを監視していた。しかし暴力団組長らは同署に脅迫容疑で逮捕された。警察署そのものを脅迫の対象にするというのは驚いたが、愛知県内でも似たような事案が発生した。こちらはもっと悪質である。
 
 「おまえの家わかってるぞ。絶対に許さん」。愛知県警が公務執行妨害容疑で、愛知県豊田市内の山口系暴力団事務所を家宅捜索した際に、豊田署員ら38人の私有車情報の記載された「登録事項等証明書」を見つけ押収した。山口組は警察情報の収集に力を入れており、県警は「自宅を割り出して署員に心理的圧力をかける目的で証明書を悪用した」とみている。
 
 県警捜査4課と豊田署によると、器物損壊容疑で組事務所を家宅捜索した際に、組幹部の男(41)が捜査員に対して「おまえの家はわかっているぞ。絶対やったる。絶対に許さん」などと脅し、脅迫の現行犯でこの男を逮捕、再度事務所を捜索したところ、署員38人分の同証明書が見つかった。
 
 県警で証明書を交付する運輸支局に問い合わせたところ、組員らは証明書を入手するために「借金の取り立て」などの虚偽の理由を挙げていた。同署員38人分以外にも、同署暴力団係の署員2人の証明書も入手していた。
 
 以前から、署員の自宅周辺で同組員が目撃されたり、組関係者とみられる人物から署員宅に「自宅はわかっている」などという電話がかかってきたりしていた。ある捜査員は、自宅近くで高級車に乗った組員を見つけて職務質問したところ、組員が「近所に借金を取り立てにきただけだ」などと言って立ち去ったという。
 
 山口組は05年の組長交代後、警察の動きをつかんで摘発を逃れたり、捜査を妨害するために「警察対策」に組織的に取り組んでいるとみられており、大阪府警でも06年、大阪市内の山口組系事務所から押収したパソコンから、機動捜査隊などの捜査車両ナンバーの記録が見つかった。
 
 全国にある警察本部では「捜査4課」や「組織犯罪対策課」などが置かれており、主に暴力団対策事件を扱う。同課に異動になる捜査員の家族に対して承諾を取るところもあるという。それだけ、対暴力団対策というのは危険がつきものである。しかし当然ではあるが、前述の愛知県の事件のように、ひるむことなく暴力団対策にはその手をゆるめないでいただきたい。地域を挙げて暴力団追放に取り組むところもあり、警察の後ろ盾が強固なものでなければ、こうした運動も萎縮してしまうであろう。
 
 
 ☆ 真の勇気というものは、極端な臆病と無鉄砲との中間にある。(セルバンテス)
 
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★ 暴力団が警官の私有車情報入手、自宅割り出しか(読売新聞・09/7/24)
★ 「おまえの家わかっているぞ」組員が警官の自宅割り出し圧力(朝日新聞・09/7/24)
 
 
 

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