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優しい姪っ子

 AちゃんとBちゃんという姪っ子。
 母親から「折り紙を片付けなさい!」と叱られる。「Aちゃんちゃんと片付けたよ」と自慢げに報告するAちゃん。Bちゃんは、「片付けようと思ったけど・・」と言い訳をする。そのうち2人は些細なことでケンカを始める。
 
 傍から見ればくだらないが当人たちにとってみれば大きな憂うべき問題だ。社会を知らない子供からすれば、たった2人の人間関係。そこから世界は始まる。
 
 この子たちがケンカの中から、些細な優しさを見つけるのはいつのことだろう。ケンカは些細なことで終わらせて、大きな優しさを育めるのはいつだろう。無償提供できる偉大な優しさ、それを相手を選ぶことなくできる心。争いを憎み、平和を愛する。
 
 その気持ちを成就させるために、今日も2人は小さな戦争を始める。
 
 武器を手にする事なかれ。
 
 相手に拳をふりあげる事なかれ。
 
 相手を笑顔にできる才能を育め。
 
 武装解除をすすめるような子であって欲しい。いかなる生命体に対しても、優しい人であって欲しい。
 
 
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★ 英語のYOUは文字変数?(本ブログ・12/11/3)
 
 
 

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ゴミで埋まった首都圏の名所

 
 昭和の世界にタイプスリップした。波打ち際の砂浜が1万4千個の空き缶で埋まった。首都圏の観光地八カ所で小学生らが調査を行った結果である。
 
 子供たちは言う。「大人はなぜ僕らの町を汚すの?」
 
 調査は神奈川・湘南海岸、千葉・御宿海岸等で行った。空き缶のみならず、「プルリング」も多数落ちているし、ガラス片や木材などを集めると一万個以上のゴミの数になってしまう。
 
 子供たちが近くの観光客に「空き缶はどこに捨てるのですか?」と尋ねると、「ゴミ箱です」と答えるのだが、実際に追跡してみると半分近くの人がポイ捨てしていた。たばこの吸い殻もひどいものである。 
 
 6時間かけて回収して愕然である。回収していたらそのすぐ後に新たにゴミが捨てられていくのである。
 
 しかし、そんな汗だくになっていた子供たちに言いたかった。
 
 平成の今は、外国人から「きれいな国、ニッポン」と言われていること。
 
 たばこも分煙、禁煙が進んでいること。
 
 飲料缶の「プルリング」は「プルトップ」に変わったこと。
 
 リサイクルという考え方が活発になっていること。
 
 そして、君たちが大人になってくれたおかげで、今のきれいな日本があること。
 
 
 でも、彼らに直接言うのはやめた。余計なことを言えば未来が変わってしまう。「大人はだらしない!」とふて腐れて怒っている子供たちを見て、静かに微笑むだけであった。
 
 
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※創作参考「ゴミで埋まった観光地」(朝日新聞東京版・昭和51年1月24日朝刊21面) 
 
 

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相模原の女児連れ去り容疑で30歳の男逮捕 極秘に捜査していた神奈川県警

 犬を飼っている人であれば疑問に思ったはずである。近所に犬を連れて散歩に行き、その犬を放ってどこかに行ってしまう人はいない。そんなことをすれば犬の行方が心配になって仕方がない。しかし、犬は無事に戻るものであった。
 
 神奈川県相模原市内で先月、小学校5年の女児が行方不明になり4日後に県内茅ヶ崎市で見つかった事件で、神奈川県警相模原署は、東京都町田市内の会社員の男(30)を逮捕監禁などの容疑で逮捕した。男は容疑を認め、「すぐに解放するつもりだった。申し訳ないことをした」と供述している。犬だけがリードをつけた状態で帰宅していた。
 
 この事件で逮捕の決め手になったのは、監禁中に女児が聞いた防災無線だ。男の住む町田市では、この時期は16時30分に「愛の鐘」という音楽が防災無線を通じて流れる。女児はそれを聴いて覚えていた。監禁中に宅配ピザを食べさせられていたことも決め手となった。女児がこのピザ店名を覚えていたため、県警が注文者リストから男を捜し出し、また、女児を連れ込んだレンタカーの貸し出し記録からも男を特定した。
 
 本件では、女児が茅ヶ崎市内の駐在所から自分で通報して無事保護された。しかし、警察に対しては「分からない」「よく覚えていない」と話していた。
 
 身代金目的誘拐事件が発生すると、警察と報道各社の間に「報道協定」が結ばれる。昭和38年(1963年)に東京都台東区で発生した「吉展ちゃん誘拐殺人事件」をきっかけに結ばれた協定である。警察は捜査の進捗状況を各社に伝えるが、発表は控えるようにお願いをする”紳士協定”である。
 
 本件ではそうした協定が報道機関との間で結ばれたかは分からないが、警察は捜査をしていたことを公表していなかった。子供の連れ去り事件は何としても早期解決させなくてはならない事件であるし、容疑者の逃亡を防ぐための手段だったかもしれない。
 
 札幌でも女児連れ去り事件があったが、犯人の男を乗せたタクシー運転手の機転で容疑者逮捕に繋がった。科学捜査は日進月歩であるが、防災無線といい、タクシー運転手の通報といい、まだまだアナログ的な捜査手法も威力を発揮するところである。
 
 気になる事案がもう一つある。昨年千葉県内で女子生徒が忽然と行方不明となり、およそ1ヶ月半後に神社の境内で見つかり保護される出来事があった。所持金も無いはずであり、どうやって一月半過ごしていたのか謎であるが、こちらも続報がまったくない。単なる家出であれば騒ぎ立てるのは気の毒であるが、少々気になる出来事だ。
 
 防災無線から流れるチャイムや音楽というのは自治体によって異なる。町田市のホームページによると、放送目的は「装置の作動点検と青少年の健全育成を図る一環として、帰宅時間の確認や地域での青少年の事故防止を願うものです」となっている。女児が無事保護され、犯人が逮捕されて本当によかった。
 
 
 
★ 防災行政無線放送時間のお知らせ(町田市)
★ 泣いている小さな子供がいたら声をかけるべきか無視するべきか(本ブログ・14/1/11)
 
 

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神奈川県でイヌの散歩中に行方不明になった女の子

 悩スキャンでイヌが何を考えているのか解読する研究が進んでいる。ただfMRI(機能的磁気共鳴画像装置)にイヌを入れることは容易ではないとのことだ。これに慣れさせるために8ヶ月を要したという。
 
 家族となっている動物の気持ちが分かれば楽しい。「お腹が空いた」「散歩に連れて行って」「遊んで」「体をマッサージして」「放っておいて」と意思の疎通が図れる将来があるかもしれない。
 
 では動物ではなく、人の気持ちが分かる装置が登場したらどうであろうか。恐らく我々は人の気持ちを知ることができたら、その装置の存在を後悔することになるだろう。人の気持ちに浮かんでは消える感情というのは刹那的なもの。言動になることこそがその人の本心を体現しているからだ。
 
 相手がイヌであっても、人であっても、気を配ろうとする心があるからこそ人は優しくなれる。相手の気持ちを理解しようと、我々は日々努力しているのである。
 
 神奈川県内で小学生の女の子がイヌの散歩中に行方不明になる出来事があった。イヌだけが自宅に戻っていたが、その4日後に20キロ以上離れた場所で無事に保護された。しかし何故遠くまで来たのかということについて警察に対して女の子は「分からない、覚えていない」と話している。
 
 もし女の子の連れていたイヌの気持ちが理解できたら、イヌは何を教えてくれるだろう。女の子がリードを放した瞬間に何があったのか知っているのはもはやワンちゃんだけである。
 
 所持金も携帯電話もない女児が寒空の下で4日間もどのように過ごしていたのかは謎であるが、続報がないところから察するに、そっとしておいてあげた方がよいことなのかもしれない。この女の子の気持ちを考えてそれを尊重したい。
 
 
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★ 「イヌの思考」を悩スキャンで調査(WIRED.jp・12/5/7)
 
 

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泣いている小さな子供がいたら声をかけるべきか無視するべきか

 泣いている子供を見たら声をかけるべきか、そんな話が議論になっている。
 
 男性がツイッターで「110番を利用した」とするのだが、夜泣いている女の子を見かけて迷子ではないかと声をかけようかと思った。しかし「声かけ事案扱い」されることを恐れ、不審者になるのは嫌だという思いから110番した。
 
 通信司令室から「近くの交番まで連れてきて欲しい」と言われると上記理由で通報しているのでできないと断る。「せめて警察官が到着するまで待っていて欲しい」と言われると、「子供の近くにいたら不審者扱いされる」と断り、結局通報してその場を立ち去った、とのことだ。
 
 私自身、自治体からの不審者情報メールを受信しているが、不審者による「声かけ事案」というのは結構多い。「○○まで連れて行って欲しい」や「声をかけられた」などの事案もあるが、単なる挨拶程度の文言などもあり本当に不審者かどうかは判断が難しい。
 
 そうはいっても、「声かけ事案」の延長で体を触られた、などの事件も発生しており、子供たちや地域が犯罪の前兆に敏感になるのも理解できる。では、本当に困っている子供がいたらどうしたらいいのだろう。
 
 昨年、目に涙を浮かべて口をへの字にしている小さな男の子が声をかけてきた。「あのね、ばあばがいないの。いつもいるはずなのに、インターホンならしても出ない」と私に訴えかけてきた。
 
 これは一大事、中でばあばが倒れていたりしたらどうしよう、そう思って男の子に家のカギを開けてもらい、家の中の様子を見てもらうことにした。私が入ったのは玄関の入り口まで。
 
 「ばあばいないよ」「トイレの中も見て」「どこにもいないよ」「じゃあ、近くに買い物にでも行ったのかもしれないね」。
 
 すると、男の子は「もう一人のおばあちゃんちに行ってくる」と言い出した。「そのおばあちゃんちは近いの?」と聞くと、「うん!」と笑顔で答えた。ああよかった、とりあえず一安心だ。「あ、ぼくぼくぼくぼく!おうちのカギをかけないとダメだよ!」
 
 今思えば、私の行為も他人から見れば子供の家に入ろうとした不審者にしか見えなかったかもしれない。しかし、私も母親の帰りが遅くて近所の家に泣きながら助けを求めたことがある。それを思い出したので、泣きべそをかいた男の子を無視することはできなかった。
 
 あの時の男の子、少しばかり他人に愛想がよすぎるかもしれない。でも本当は、そんな純粋な子供たちが安心して外出できる地域社会でなければならない。冒頭の男性も迷いはしたが、110番通報したのは素晴らしい行動だ。あとは警察官に任せればよい。
 
 なお、ツイッターの男性が通報した女の子は無事保護された。家からだいぶ離れたところであり、親御さんが感謝の連絡を入れたいので電話番号を教えていいか警察から打診されたが、それも断ったとのことである。
 
 困っている子供がいても無視してしまう社会になったら恐ろしい。子供を守り安全な地域を作ること。それは大人の責務です。
 
 
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★ 迷子に「どうしたの」と声をかけるべきか「不審者」扱い怖く「110番」した実例巡り議論(J-CASTニュース・14/1/10)
 


 

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子供たちの夏休み

  
 NHKのニュースで子供たちが泥だらけになって楽しく遊んでいる様子が映し出されていた。その公園は親が嫌う「AKU」をあえて子供たちに与えている場所なのだという。「A」は「あぶない」、「K」は「汚い」、そして「U」は「うるさい」だ。
 
 「A」。はしごを登っていくと滑り台がある。とても高いのだが、このはしご、登る段差間隔を広くとってあり、体力のある子しか登れない工夫がされている。
 
 「K」。泥だらけになる小さな池の前で男の子たちが戸惑っていると、係員の男性が「はいってごらん。気持ちいいよ」と勧める。しかし男の子たちは「小石とか入っていて痛そう」とためらう。しかし男性の勧めで入るとそこからは子供たちの時間が始まった。
 
 「U」。ここでは大人目線ではなく、子供の目線になって係員が誘導する。何でもダメだというのではなく、優しく見守るのである。子供たちの歓声がそこら中で響いているのが映像から見て取れた。
 
 子供たちは大人のルールで遊ぶのが苦手だ。拙いながらも子供のルールで遊ぶのが好きなのである。意味の有無は関係ない。危ない経験をし、汚い思いをし、そしてうるさくすることは子供の頃でないと経験できない。こうした経験が危ないことを避ける思考につながり、汚いことを他人にさせない心を形成し、静かに人を見守る優しさを培うに違いない。
 
 「AKU」は大人が嫌う言葉であるが、これからも親御さんは言い続けてよいのだ。大人が「あぶないから、汚いから、うるさいからやめなさい」というから、掟破りの子供の世界に意味が生じるのである。
 
 いっぱい遊んで、いっぱい食べて、いっぱい声を上げると心身豊かな子供に育つ。相手を思いやる心に育てばそれはきっと、「戦後○○年」という数字を足し算できる、平和を愛する子供に育つに違いない。
 
 
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★ NHK 首都圏ネットワーク
 
★ 戦没者追悼式:「見守って」 遺族最年長の99歳(毎日新聞・13/8/15)
 
 

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山口豪雨、孤立状態の人たちが救われる(2013.7.29)

 
 山口県内に住む友人がかつて「山口は地震も台風も水害もない」と言っていたことがあったが、それは過去のものになってしまったようだ。山口・島根県を襲った記録的な豪雨で、山口県内では山口市と萩市で合わせておよそ280人が孤立したが、29日夕方までに全員が自衛隊に救助された。
 
 山口市阿東嘉年下にあるキャンプ場などで、夏休みのキャンプに来ていた小学生など200人が取り残された。豪雨で周囲の道路が寸断したためである。施設の職員はテントを張っていた場所が危険だと判断、屋内の施設に避難、職員らは子供たちが不安になることを防ぐために孤立したことを伝えなかった。屋内で子供たちは食事をしたり遊ぶなどして過ごしたという。食事は1日分が備蓄されていた。
 
 萩市上小川の特養老人ホームでは、入居者ら80人が同様の理由で取り残された。女性職員によると、「一階部分に水が流れ込んだが、入居者を不安にさせないように避難させた」とした。そのあと、女性職員は涙声で「もうダメかと思いましたが、何とか皆さんを避難させたかった」と語った。その表情に心を打たれた。
 
 阪神大震災や東日本大震災では略奪などはなく、静かに物資配給の列に並ぶ日本人の姿が海外メディアに賞賛された。こうした姿は災害の多い日本であるからこそ培われた精神にちがいない。「仕方がない」というのはあきらめではない。耐えて静かに待つことが半ば常識として体に染みついているのだ。
 
 災害の多い日本では行政だけではなく、キャンプ場や特養ホームの職員のみなさんのように、いざというときに動くことの出来る人たちのおかげで救われる。自分たちのことだけではなく、目の前にいる人たちを安全に避難させなくてはならない。よぎる不安もきっと大きかったに違いない。
 
 自衛隊に救助された特養ホームのお年寄りは2人が入院、他の人は萩市内の特養ホームなどに移ったという。キャンプ場の子供たちは若干疲れた様子も見られたそうだが、笑顔で自衛隊のヘリから降りてきた。キャンプは中断したが、自衛隊のヘリにはなかなか乗れるものではない。思い出になったかもしれないが、最後まで安全でいられた環境に誰が関わっていたかを忘れないで。
 
 
★ NHKニュース
★ 災害用伝言板と災害用音声お届けサービス提供について(NTTドコモ)
★ 災害用伝言板/災害用音声お届けサービス(ソフトバンクモバイル)
★ 災害用伝言板(au)
★ 災害用伝言板(イーモバイル)
★ 現在、中国地方での豪雨に伴う災害用伝言板を開設中です。(ウィルコム) 
 
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のどかな街を切り裂く 東京・練馬で児童を切りつけた男を逮捕(2013.6.28)

  
 都市計画地域の中に風致地区と呼ばれる地域がある。風致地区というのは自然の美しさを保護するために規制されている地区であり、神奈川では藤沢市の湘南地区、大阪市では夕陽丘、神戸市は六甲山、奈良市春日山、福岡市松崎など、平成24年3月現在、全国で762地区が風致地区に指定されている。自然美ではなく、神奈川県鎌倉、岐阜県飛騨高山のような人工美を守る都市計画地域は景観地区という。
 
 東京・練馬区の北西部に位置する大泉地区は23区でも指折りの「風致地区」に設定されている場所である。都内では杉並区善福寺、千代田区お茶の水、大田区と世田谷区にまたがる多摩川など21地区が指定されている。
 
 そんなのどかな場所である、練馬区大泉町で子供が襲われる事件が起きた。28日午後1時40分ごろ、同区立大泉第一小学校から「ナイフを持った男に児童が切りつけられた」と110番通報があった。ケガをしたのは一年生男子児童3人でいずれも軽傷。
 
 3人の児童は校門付近で男にナイフで襲われた。近くにいた交通指導員の男性(71)が誘導に使う旗を持って立ち向かうと、男は車に乗って逃走した。男性は車のナンバーを控えていた。
 
 通報から50分後、現場から北部に10キロほどの埼玉県三芳町で埼玉県警東入間署の警察官が手配された車を発見、職務質問したところナイフを所持していたため、銃刀法違反の現行犯で身柄を拘束された。
 
 警視庁石神井署によると、逮捕されたのは事件現場近くに住む、男の容疑者(47)で、調べに対して「ナイフは持っていたが悪いことはしていません」と供述しているという。容疑が固まり次第、傷害か殺人未遂の容疑で逮捕する方針。
 
 大泉第一小学校の校長は「下校時というのはこれから遊びに行こうとか、楽しい時間なんです。こういうときを狙う犯人は許せない」と語気を強めた。
 
 評価しなくてはならないことがある。
 
 事件発生から1時間も経たないうちに、隣接する埼玉県警が容疑者を補足したということである。県境で事件が発生した場合、警察本部同士の連携は欠かせない。かつて、東京・町田市で銃を所持した男が警察官に発砲して逃走した事件では、警視庁と隣接する神奈川県警との連携がうまくいかず、緊急配備の情報も共有できなかったことから、犯人を逮捕するのに時間がかかった。
 
 今回、警視庁と埼玉県警の連携がうまくいったのは、かつて東京・埼玉で発生した連続幼女殺人事件がきっかけだったという。子供が被害に遭ったときにどう連携するのか、情報共有をどうするのか訓練を重ねた。
 
 地域に配置されていた交通誘導員の男性のとっさの判断がよかった。子供が襲われているのをみて、すぐに男に立ち向かった勇気は賞賛されなくてはならない。
 
 子供が受けた恐怖を払拭するために心のケアも課題だ。小さなころに受けた恐怖というのは記憶として残る。校門を出るたびに怯えなくてはならない、そんな怖い思いをさせては絶対にいけない。しかし、誘導員の男性がそこにいること、守ってくれるかもしれないという安心感を子供たちは感じたことだろう。
 
 とにかく大きな事態にならなくて良かった。小さな子供たちをみていると、この子たちに未来は託されていると感じる。自分は十分生きた、交代すべき命はあってもいいと思う。刃物を振り回した男に立ち向かっていった誘導員の男性は「自分はどうなっても良いから子供たちを守ろうと思った」と語った。その勇気に敬服である。
 
 そしてそういうかたにはもっと人生を歩んでいただき、生きることの大切さ、悪に立ち向かう勇気、守ってくれる人たちの存在、そんなことを子供たちに話していただいたいと思う。横断用の黄色い旗が、明日からも子供たちの安心のために振り下ろされること切望する。怖い思いをした男の子たち、男に立ち向かっていった男性をどう思っただろうか。早く元気になるといいね。
 
 
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★ 練馬児童切りつけ 容疑者の車にナイフ2本(日テレニュース24・13/6/28)
 
 

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