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バックヤードの楽しみ

 
 「バックヤード」という言葉をご存じだろうか。デジタル大辞泉によると、(1)裏庭(2)背景、バックグラウンド(3)店舗内で、売り場ではない場所。倉庫や作業場、調理場など、とある。これまで経験した職場のバックヤードというのは今考えればなかなか面白い。
 
 飲食店の事務所。ここは休憩室も兼ねているが、他店に比べて更衣室などのスペースも含めて広い。そのため当日勤務していない人たちも気軽に立ち寄って帰って行く憩いの場となっており、他店の従業員も「うちにはない雰囲気」と感心していた。
 
 電気店の事務所。ここには「要注意人物」として、店舗内で万引きしたことのある男の画像が印刷して貼ってあった。所内は狭く、在庫を取りに行くのに四つん這いにならなくてはならない変わった所であった。窃盗犯のかたたち、バックヤードで見られていますよ。
 
 商業施設のバックヤード。ICカードが無いと建物に入れない。通常お客さんが目に触れないような場所ばかりを通って荷物などを運ぶ。この迷路のような所を通って該当店舗にいかに早く行けるかが勝負であった。休憩スペースに行くと、場所柄女性従業員が多かったため、「目の保養になるね」と言っている男性も多かった。
 
 運輸施設のバックヤード。迷路度としてはハイレベルで、古い建物ゆえに特に複雑な作りとなっていた。他社の人も気軽に「お疲れ様です」と声をかけてくれたこともあり、楽しい思い出となった。
 
 なお、流通用語辞典の解説によると、「原則的には、このバックヤードは収益を生まないスペースであり、できるだけ効率的に活用する必要がある」とある。
 
 直接的に利益を生まないといっても、憩いの場であり交流の場であるバックヤードは重要な空間である。情報を共有して円滑な業務遂行に寄与する場所であり、そこでの立ち振る舞いの緊張感は舞台の「ソデ」のようであり楽しいものである。バックヤードの居心地の良さで舞台も華やかになるに違いない。
  
 
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