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告発の犬たち

 
 2003年に大阪府警が、大阪市鶴見区内の主婦を動物愛護法違反(愛護動物遺棄)容疑で書類送検した。同法ではペットを遺棄した場合、30万円以下の罰金刑を定めている。
 
 主婦は同区内の集合住宅で、コリー種の親子3匹を飼っていたが、移転先の規則で飼えないため、同区内の公園に置き去りにした。
 
 3日後、同地から500メートル離れた元の家の玄関に子犬2匹(ともに3歳)がお座りしているのを近所の人が見つけて府警に届け出た。2匹は府内で引き取られたが、親犬は行方が分からないままであるという。主婦は「犬には申し訳ないことをした」と語っている。
 
 神奈川県平塚市にある、「神奈川県動物保護センター」で昨年度殺処分された犬がゼロであることが分かった。同センターでは横浜、川崎、横須賀の3市以外で捨てられるなどした動物を預かっているが、72年の開設以来初めてのゼロとなった。
 
 環境省によると、40年前の殺処分数は115万匹。2012年度は3万8千匹。神奈川県内も1992年に6300匹だったのが、2012年には217匹まで減った。
 
 ペットブームで多くの犬が飼われる一方、それと比例するように殺処分された犬も多かった。減った背景には動物虐待への意識が高まったことに加え、動物愛護法などで警察が積極的に取り締まりをした成果もあるだろう。しかし依然として多くの動物たちが、拉致され、軟禁され、”死刑”となっている不条理があり、殺処分ゼロを目指しての高い意識付けが我々に必要となっている。
 
 
 冒頭の大阪の記事では、「捨て犬の告発」と題されていた。しかし、ワンちゃんたちは人を告発なんてしません。ただ、飼い主さんに会いたかっただけなんです。
 
 
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★ 【動画】殺処分寸前だった犬が心を開く瞬間(本ブログ・11/8/25)
★ 犬の殺処分、ゼロを達成 神奈川の保護センタ(朝日新聞・14/4/19)
※ 本文参考 読売新聞2003/9/20朝刊社会面「捨て犬の告発」
 
 

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「治安崩壊」レビュー 元警視庁刑事は何を語るのか

 
 「日本は凶悪な犯罪が多発する本当に恐ろしい国になってしまった」。元警視庁刑事が書いた「治安崩壊」(河出書房新社)を読んだ。著者は交番勤務を経て、刑事事件、風俗、銃器、公安などを経験。あらゆる犯罪を見てきた。
 
 現在も未解決である「世田谷一家殺人事件」にも触れている。「ある筋から入手した情報」として、被害者は某団体から多額の寄付を要求されたが、それができなかったため「みせしめ」として殺害された、というものである。幼い子供も被害者になっていることから、「みせしめ」が意味をなすという。
 
 著者はかつて神奈川県内で起きた暴走族による殺人事件についても触れている。元新聞記者の男性が鉄の建築資材を片手に暴走族集団に立ち向かった。しかし反撃に遭い死亡した。この裁判では男性が鉄の棒を持っていたことにことさら注目が集まり、判決は懲役4年。人を殺しておいて4年。その頃の著者の刑事仲間では「日本の司法は病に冒されているのではないか」と一時騒然となったという。
 
 著者は正義感をもって職務を遂行していたようだ。繁華街で総勢120人の暴走族が乱闘していたときも、付近の警察官数人と一緒に警棒片手に戦った。しかし相手が多くて歯が立たない。ぼこぼこにされながらも戦った。その間にも無線で「近くにいる者は現場に急行せよ!」と指令が出るが応援部隊が到着したのはかなり時間が経ってからで、立つのもやっとの状態でへろへろになっていた。
 
 「後で分かったこと」とし、当時、無線を聞いていたにも関わらず、出動せずにお茶を飲んで身を隠していた同僚が数人いた。頭にきた著者はその数人を独身寮に呼び、正座させた上で、「お前ら何考えている。警察官をやめろ」と言って、一人ずつ殴ったそうだ。「先輩」もいたが、著者の怒りに目を合わせることもできなかったという。
 
 著者の名前は北芝健。早稲田大学卒業後、民間企業勤務を経て警視庁に入庁。現在は日本社会病理研究所主任研究員、助教授。伝統空手6段。
 
 他にも、犯罪に巻き込まれないためにはどうするか、巻き込まれたらどうするかということを、プロの視点でアドバイスしている。そして大切なことは危機意識を持って生活することであり、もう日本は安全ではない、という考え方を持つことが重要だと気づかされる一冊である。
 
 
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「警察24時」を見て恐ろしくなった

 
 いわゆる、「警察24時」を観た。久しぶりにこの手の映像を見て怖くなった。
 
 道路の真ん中に停車している不審な乗用車に声をかけるのは、愛知県警自動車警ら隊の隊員。運転席のドアを開けると、シンナーの臭いが漂った。50代の男は若いころシンナーを経験し、その後はやめていたが、仕事でシンナーを扱うようになり、「懐かしくなって」やってしまった。妻子のいる男は隊員に「もうこれでやめてください」と諭され、劇薬物取締法違反で検挙された。
 
 千葉県警自動車警ら隊員がパトロールしていると、応援要請の無線が入る。現場であるコンビニの駐車場に駆けつけると、そこには暴力団員風の男数人と先着していた警察官がにらみ合っていた。職務質問で自動車内の検索をしたい警察官だったが、組員風の男はそれに応じないのである。
 
 職務質問というのは任意であるので、応じたくなければ拒否できる。しかし一般には、警察官が職質をして協力しなければ不審に思われる。普通の人なら免許証くらい出すであろうし、照会作業もすぐ終わることであり、協力すべきである。
 
 相手が応じないと、警察官と対象者との持久戦となる。見られては困る物があるから拒否するのであって、彼らはとても怪しい。警察官がそこから退避することはない。
 
 こういう場面を見ていると、職質を任意じゃなくて強制にすればよいと考えたくもなるが、それは間違いである。強制的になれば、やたらと市民が調べられることになり、権力が暴走する可能性もある。だから任意の職質には協力したいものだ。
 
 コンビニの駐車場では、男が仲間を呼んだらしく、男たちが次々と現れた。警察官も応援要員が駆けつけて、コンビニの駐車場はパトカーと男たちの車で埋め尽くされてしまった。 
 
 男らは「令状を持ってこい。それが順番だろ」「さっき、免許証みせただろう」と怒鳴り散らす。深夜のコンビニ駐車場は不穏な空気が漂っていた。このやりとりの最中、男の1人が警察官を殴り、公務執行妨害の現行犯で逮捕された。怒り心頭の警察官の怒号が深夜の街に響き渡る。「手出してんじゃねえよ」「強制(逮捕)なんだよ、おとなしくしろ」。結局、捜索差し押さえ令状を持ってきた警察が男らを車から降ろして捜索、覚醒剤を発見することとなったのだ。
 
 冒頭で「恐ろしくなった」と書いたのは、脱法ハーブ乱用者の映像のことだ。
 
 道路の追い越し車線に停車している車の前後を、愛知県警自ら隊のパトカーが挟む形で停車していた。警察官は車の運転席ドアを開け、優しい口調で運転席に座る40代男性に話しかける。
 
 男性は車の天井を「うつろな目で」見上げたまま、体を動かすことなく口をパクパクさせている。何を言っているのか分からない。要請で救急隊員が駆けつけて話しかけるが、男性と意思疎通ができない。
 
 車内からは脱法ハーブが発見され、男性の服にも一部こぼれていた。大人がこんな一見廃人になるようなものが違法にならないとは何とも恐ろしかった。
 
 福岡で脱法ハーブ乱用者が事故を起こしたときの映像があった。追い越し車線に無理矢理割り込み、センターラインを超えて対向車と接触、歩道に乗り上げて大破した。我々の身近にもこんな恐ろしい運転手がいる可能性があるのである。
 
 厚生労働省も脱法ハーブを取り締まるべく、違法薬物に指定する作業をしているが、闇の世界では巧みに成分を変えて法に対抗するいたちごっこが続いているのだ。
 
 体を壊すことが明白な危険な薬物。何としても取り締まりをして欲しいところだが、我々もこうした事案を許さないという意識を持ち続けることが大切である。
 
 
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贅沢な赤字サービスだった? 国鉄のエスカレーター設置工事

 昭和50年の朝日新聞の記事で見つけた「赤字国鉄ぜいたくサービス!?」が興味深かった。日本国有鉄道(国鉄、現:JR)中央線の高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪(いずれも東京・杉並区)の3駅にエスカレーター設置工事が始まった。しかし「台所事情の苦しさを訴えるキャンペーン」を展開しているのに「贅沢ではないか」という内容だ。
 
 記事には西荻窪駅を利用する漫画家のサトウサンペイ氏の言葉を引用し、

 「あの程度の階段なら歩いてもいいと思うけどねぇ。(中略)国鉄にとってはもっと大事なことがあるんじゃないかな」

としている。
 

 国鉄は設置理由を◇(高架駅である)ホームが他の駅より高い◇高架工事の際地元から要望されていた◇近くに身体障害者施設がある、とした。しかし国鉄内部からも、「冷房車を増やすなど、大衆に喜ばれるサービスを優先すべき」との声が上がる。
 
 国立視力障害センター(当時東京・杉並区梅里、現:国立障害者リハビリテーションセンター/埼玉県所沢市)の担当者は、「あれば便利だが、あの程度の階段なら、盲人なら歩いて上がれる。エスカレーターに行く前に階段があっては、松葉杖や車いすの人は結局利用できない」

と指摘する。
 
 興味深いのは障碍者施設担当者までもが、エスカレータに否定的であるということだ。今であれば「エレベータも整備せよ」という声が上がると思うが、何とも時代を感じるところである。
 
 バリアフリーという考え方が当たり前の今からすれば、何が問題なのか分かりにくいが、そんな議論が起こるほど当時の国鉄の赤字は問題になっていたのだ。
 
 昭和62年4月1日、国鉄は7つのJRに分割民営化された。直前までの赤字は約37兆円。民営化後の平成20年度末時点で国鉄清算事業団の債務残高は19兆円などとなっている。
 
 
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★ 国鉄清算事業団の長期債務残高はどのくらい残っていますか(財務省)
 
 

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ゴミで埋まった首都圏の名所

 
 昭和の世界にタイプスリップした。波打ち際の砂浜が1万4千個の空き缶で埋まった。首都圏の観光地八カ所で小学生らが調査を行った結果である。
 
 子供たちは言う。「大人はなぜ僕らの町を汚すの?」
 
 調査は神奈川・湘南海岸、千葉・御宿海岸等で行った。空き缶のみならず、「プルリング」も多数落ちているし、ガラス片や木材などを集めると一万個以上のゴミの数になってしまう。
 
 子供たちが近くの観光客に「空き缶はどこに捨てるのですか?」と尋ねると、「ゴミ箱です」と答えるのだが、実際に追跡してみると半分近くの人がポイ捨てしていた。たばこの吸い殻もひどいものである。 
 
 6時間かけて回収して愕然である。回収していたらそのすぐ後に新たにゴミが捨てられていくのである。
 
 しかし、そんな汗だくになっていた子供たちに言いたかった。
 
 平成の今は、外国人から「きれいな国、ニッポン」と言われていること。
 
 たばこも分煙、禁煙が進んでいること。
 
 飲料缶の「プルリング」は「プルトップ」に変わったこと。
 
 リサイクルという考え方が活発になっていること。
 
 そして、君たちが大人になってくれたおかげで、今のきれいな日本があること。
 
 
 でも、彼らに直接言うのはやめた。余計なことを言えば未来が変わってしまう。「大人はだらしない!」とふて腐れて怒っている子供たちを見て、静かに微笑むだけであった。
 
 
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※創作参考「ゴミで埋まった観光地」(朝日新聞東京版・昭和51年1月24日朝刊21面) 
 
 

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幕引き率 

 
 1986年(昭和61年)のこの時期、東京・台東区内で1人の女子生徒が建物の屋上から身を投げた。女子生徒は3年前からモデルとしてプロダクションに所属していた。そして5月に歌手デビューも決まっていた。当時、交際していた男性がいたが、プロダクションのマネージャーと母親に「デビューするなら男性と別れなさい。身辺を整理しておいた方がよい」と説得された直後に屋上に向かったのだ。
 
 28年前、もしかしたら、17歳の女の子の初々しい歌声を聴けたのかもしれない。
 
 この年4月の朝日新聞によると、4月中に自ら人生の幕引きを選んだ人は37人。うち30人ほどが10代で占められていた。なお、この年は「後追い」が多かったと論評されることが多いが、それを裏付ける決定的な根拠に欠けている。
 
 10代の幕引き率でいうと、86年はその前後に比べて突出しているが、90年代後半以降の数値は86年を超えてしまっている現実がある。
 
 警察庁によると、2013年に警察が把握した全世代によるその数は27,195人で2年連続で3万人を下回った。
 
 しかし3万人を基準にしてはいけない。人は3万分の1ではなく、常に1分の1である。
 
 
 
★ データえっせい:10代の自殺率の長期推移(2012/7/2)
★ 2年連続3万人下回る 昨年の自殺、減少幅縮小(時事通信・14/1/16)
 
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How many times have you told lies?

 
 もしもウソ発見器が人に付いていたらどう思うだろうか。ウソをついた人の器械のハリは左右にぶれて、本当かウソなのかが一目瞭然なのである。
 
 この世は、うそも方便という。
 
 
「今日は楽しかった」が、ほんと。
 
「とても美味しかった」が、ほんと。
 
「その服に合うね」が、ほんと。
 
「その荷物持ちましょうか」が、ほんと。
 
「あなたに賛成」が、ほんと。
 
「またお会いしましょう」が、ほんと。
 
「きれいな桜ですね」が、ほんと。
 
「あなたのこと、好きです」が、ほんと。
 
 
 方便ではないうそもある。
 
 
「元気だよ」が、うそ。
 
「どうぞ、もう降りますから」が、うそ。
 
「その荷物持ちます」が、うそ。
 
「その服は似合わない」が、うそ。
 
「あなたに反対」が、うそ。
 
「あなたなんて大嫌い」が、うそ。
 
「今日はいい天気だね」が、うそ。
 
「きれいな桜ですね」が、うそ。
 
 
 これまでに、どれほどの本当とうそが花開き、散り、舞い上がったことか。
 
 
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技術力を作る機会

 

 孫の男の子と祖父が話をしていた。男の子が「ガラケーってなくなっていくのかな」というと、おじいちゃんが「ああ全部スマホになる。年寄りでも使いやすいものが増えているし、今は7割がスマホだ」と言っていた。7割は嘘だと思ったし、ガラケー(フィーチャーフォン)の回帰現象も起きている。直ちにスマホが増えるとは限らない。
  
 しかしタブレットやスマホというのは本来、慣れるまでは難しいのである。昔のタイプライターや足こぎミシンも複雑な様相を呈しているが、慣れると早いのはこうした昔のものである。
 
 パソコンを例に取ると、全てマウスだけで片付けようとするとかなり面倒である。しかし、ショートカットやファンクションキーを駆使してパソコンを使うととても速く処理が進んで便利である。
 
 シンセサイザーもそうだった。たくさんのボタンがあるものを目の当たりにすると、一体何をどうしてよいのか分からなくなるが、ボタンの機能を知ってしまえば、やりたい作業を呼び出すのが本当に早いのである。見た目がシンプルなものというのは、使いたい機能を呼び出すのに時間がかかるのだ。
 
 ただ、足こぎミシン、マニュアル操作の自動車、タイプライタ、そろばんといったものは、人の技術力が追いつかないと使いこなせない。そういう意味で、物理的に単純な表面でできているもの、それはスマホでありタブレットのようなものであるが、それらは使う人の技術力を平均化している。使用者の技術は問われることはないが、有効利用することを考えなければ、持っていないのと同じくらい無価値である。
 
 
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