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懐かしい再放送「スチュワーデス物語」

 
 83年に放送された「スチュワーデス物語」の再放送が懐かしい。主人公の松本千秋(堀ちえみ)がスチュワーデスを目指して努力奮闘していく。村沢教官(風間杜夫)との恋愛も絡めて、他の訓練生と共に成長していく姿を描いている。他の出演者は片平なぎさ、山吹千里、白石まるみ、春やすこ、高樹澪、長門裕之など多数。 
 
 当初、村沢は客室乗務員として勤務していたが、訓練課長の柿野(石立鉄男)に教官として辞令が下りたことを告げられ戸惑う。初めての訓練生に対しても横柄な態度で接し、全くやる気を見せなかったが、その態度を改めさせたのは体当たりでぶつかっていった松本千秋だった。
 
 本編では日本航空が全面的に撮影に協力し、実際の航空機客室モックアップを使った訓練の様子も描かれている。フライトシミュレーターや緊急脱出の訓練も本物を使って撮影が行われた。英語の教官なども実際の講師本人が登場して演技をしている。屋外ロケは東京国際空港(羽田空港)周辺で行われており、のちに新しくなった現在の空港周辺と風景が異なることもあり、懐かしい画が楽しめる。
 
 恋愛ものと学園ものをミックスしたものとしては異質な存在だ。前述の施設や実在する訓練センターを使ったこともあり、そうした建物がベタな恋愛話のリアリティを出す重要な存在となっている。本編では、松本が訓練中におぼれて意識を失い、村沢が人工呼吸をする場面がある。当時のスポーツ新聞では「堀ちえみのファーストキス」と題された。
 
 今年の日本航空は経営再建を強いられており、また、85年に発生した日本航空123便墜落事故から四半世紀となる。主演の堀ちえみは2度目の離婚が明らかになっており、何かと縁の深い再放送である。
 
 大きな航空機が飛ぶ大きな空は今も昔も変わらない。時代は変わっても自然の織りなす空気の色というのはそう簡単に変わらない。ベタな恋愛ものと書いたが、ドラマだけではなく、実際の恋愛もベタなものが多い。そこにあるのはいつの時代も見上げれば大きな空、そして人間の織りなす恋愛の色さまざまであり、ドジでのろまでじれったい話が流れているのである。
  

 

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