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ショートメールがキャリアを超えて使えるように 携帯4社合意

 ケータイでメールをするのは当たり前であるが、これが当たり前になる前は「ショートメールサービス(SMS)」が主流であった。相手の携帯の電話番号さえ分かっていれば送れるもので、中国では通常のメールよりも主流となっている。日本のケータイでも今すぐSMSを使えるが、通常のメールのようにキャリアを超えてショートメールを送ることはできない。そこでNTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの4社はキャリアの垣根を越えてSMSを利用できるように基本合意した。2010年度後半開始を目指し、料金についても協議する。
 
 普段利用しているEメール、つまり絵文字など入れたメールと違って、文字しか送れないSMSにどんな利点があるのか。1つには前述したとおり、電話番号さえ分かっていればショートメールは送信できる。これならば直接メールアドレスを聞いていない人でも番号なら知っていることもあるので便利だ。また受信者には課金がされない。
 
 現在送信する際にかかる費用は、ドコモの場合1回5.25円(全角最大70文字/半角最大160文字まで)、イーモバイルは同じ条件で2.1円となり、auは全角50文字/半角100文字で3.15円となっている。パケット代とは別に課金されることになる。ファイルも送れないし、デコメなどもできないSMSがここに来て利用促進に乗り出しているのは、携帯各社の売り上げが頭打ちになっていることが推測できる。
 
 携帯端末代金を高くする代わりに各社とも通話料を引き下げた。そしてiPhoneやGoogleケータイといったスマートフォンなどの登場で、各社はパケット代金に注視している。ドコモの場合、ビズホーダイダブル(月額5,985円)で終わらせず、パソコンでの通信やiモード通信にも使えるようにして13,650円を上限にするように設定した。
 
 そして今まで放置されてきた感のあるSMSに注目したのだろう。SMSは前述の通り、パケット代としては扱われず通話代金扱いになる。わずかではあるが、キャリアにとって通話料金の底上げに貢献するかも知れない。
 
 かつて電電公社がNTTに変わったころに「帰るコール」というCMが流れた。「これから帰るよ」という電話を一本かけようというキャンペーンのようなものであったが、実際にこのキャンペーンは成功したと言える。「ちょっとまって。家に”帰るコール”かけるから」なんていう会話をよく耳にしたものである。
 
 ささいなことではあるが、電話をかけるシーンというのは、固定電話と公衆電話だけであった時代と、携帯端末が流行っている今とは違う。携帯電話各社も基本である「通話シーン」に着目して新たなビジネス展開を考えても良さそうだ。
 
 
☆ 一時間の会話は五十通の手紙より値打ちがある(セヴィエニ夫人)
 
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★ 別会社でもショートメールOKに 携帯4社が基本合意(Business i・09/9/1)
★ ひらがなID入力で安心決済 ビットキャッシュ 中国のケータイともメールでやりとり(本ブログ・09/8/27)
 
 

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