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【中国・九州北部豪雨】山口で15人死亡・2人不明(2009.7.21)

中国地方は局地的な豪雨に見舞われ、各地で土砂崩れや土石流が発生した。山口県防府市真尾の老人ホーム「ライフケア高砂」の裏山が崩れ、土砂が地上2階・地下1階の建物の1階部分を飲み込んだ。山口県警防府署などによると、入所者7人のお年寄りが生き埋めになり3人が死亡、4人が行方不明になった。また、同ホーム近くの民家に住む男女2人が行方不明になった。山口県は災害対策本部を設置、自衛隊に災害派遣の出動を要請した。内閣府や国交省も22日に職員らを現地に派遣する。
 
 同市奈美地区では男性(66)が濁流に流され死亡。下右田地区では国道262号を土石流が襲い、車両数十台を直撃を受け、同じ車両に乗っていた女性(85)が死亡、1人が行方不明になった。美祢市では女性(72)、下関市内では農業の男性(74)が共に田んぼの見回りに行って行方不明となった。鳥取県では川の中州に取り残された男性(49)が川に流され死亡した。
 
 土砂に巻き込まれた同老人ホームでは、入所者が99人おり、無事が確認された92人は屋上に避難し、防府市消防本部のヘリなどに救出された。同市下右田地区では救助に向かっていた消防隊員約10人も「信号の高さくらいの」鉄砲水に巻き込まれ、消防車4台が流されたり土砂に埋もれたりした。隊員は全員救助された。
 21日夜になっても、土砂崩れの現場に取り残された人などがおり、警察と消防、自衛隊の救出作業が続いている。総務省消防庁によると、山口県内では床上浸水9棟、床下浸水103棟の被害が確認された。また防府市によると、土砂崩れは市内68カ所に及び、83カ所で河川があふれた。中国電力によると、最大で山口県内の10260世帯が停電した。
 
 山陽新幹線は、山口県内の雨量が規制値を超えたため、21日午前11時から広島~小倉間で運転を見合わせた。22日の朝は雨量などを確認して運転を再開するかどうか決める。JR西日本によると、午後4時現在で上下合わせて60本が運休、3万3700人に影響が出た。
 
 中国自動車道徳地インターチェンジ~山口ジャンクション、山陽自動車道徳山東インター~山口南インター、宇部ジャンクション~植尾インター間が、土砂崩れのために上下線とも通行止めとなっている。
 
 福岡管区気象台によると、山口県内では記録的な大雨が降っており、防府市内では19日昼の降り始めから21日夕方までに298.5ミリの降雨が確認され、7月の平均月間雨量に匹敵するという。22日の九州、中国、四国地方は昼過ぎから晴れ、30度以上の真夏日になる見込み。
 
 行方不明だった下関市内の男性(74)は22日午前9時35分ごろ、自宅の貯水池で死亡しているのが発見された。「ライフケア高砂」の被災現場からは、女性1人と男性1人が遺体で見つかり、死者は山口・鳥取両県で9人となった。また、山口県岩国市で70代男性が21日午後に自宅を出たまま帰らず、行方不明になっていることが分かった。
 
 中国地方の豪雨災害で23日、新たに3人の遺体が見つかり、死者は山口県11人、鳥取県1人の計12人になった。行方不明者は山口県の6人。(7/23追記)
 
 死者・行方不明者17人が出た山口県の豪雨災害現場では、山口県警などが27日、行方不明者の捜索を再開。土石流の被害を受けた防府市真尾の特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」の敷地内で午前9時15分ごろ、女性の遺体が見つかった。県警によると、行方不明となっていた入所者の女性(76)と確認された。山口県の死者は15人、行方不明者は2人となった。
 
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