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生命と女性の手帳 啓発活動に賛否

命の誕生を待ち望む命。

 タイトルに「賛否」と書いたが批判しか聞こえてこない。強いて支持するのであれば、「少子化担当相」がようやくその姿を現したということだろうか。今までの担当大臣は何をしていたのか分からない。
 
 政府の作業部会「少子化危機突破タスクフォース」(主催・少子化担当相)は会合を開き、若い女性向けに妊娠・出産に関する知識などを盛り込んだ「生命(いのち)と女性の手帳」を作り、10代から配布する方針を決めた。
 
 これに対して、女性市民グループ「全日本おばちゃん党」は「何でもかんでも女性に押しつけすぎ」などとする声明を発表した。
 
 そもそも若い女性に啓発を促すのであれば、学校で行っている保健体育の授業で賄えばよい話だ。妊娠・出産は女性だけの問題ではない。パートナーがいて成立するのであるから、男性への啓発運動も展開した方がよい。
 
 恋愛が結婚に発展するわけだが、そこまでたどり着かない男女もいる。経済的な問題や異性との交際を苦手とする人たちがいることも考えなくてはいけない。結婚したのはいいが、不妊を抱えて苦しむ人たちがいることも考えなくてはいけない。 
 
 女性に押しつけすぎというよりも、この「手帳」に押しつけすぎではないだろうか。待機児童や妊娠後の職場での地位保全問題も解決していない状況で、「産め」とだけ声を大にして主張するのは非常に違和感を覚える。
 
 8日のNHK「クローズアップ現代」では不妊治療に悩む女性たちを紹介していた。多額のお金をかけても授からない命。治療をどこまで続けてよいか悩む女性の声があった。
 
 その中で、10年ほど前に治療をやめた夫婦の話が出ていた。体調を悪くした妻と夫は治療を中断し、仕事を辞めて保育園を開業した。
 
 さまざまな生き方が尊重されるべきである。置かれている状況は誰しも違う。1足す1が3にならないこともあるが、1足す1は2でよいじゃないかという考えも周囲は理解する必要がある。
 
 免許試験場で配布される交通規則のしおりのような、判で押したような内容の手帳なら無くてもいい。そのかわり、恋愛を促すような、結婚を促すような、妊娠出産を促すような、そんな雰囲気作りを政府には期待したい。明示するのではなく暗示することで人は触発されること。その実現を願ってやまない。
 
 
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