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電子書籍端末って結局どれを買えばよいの? ふらりと調べてきた

 2010年は電子書籍元年だといわれた。とはいうものの、街中や電車内で見る限りあまり電子書籍を閲覧している人は少なそうである。電車内でiPhoneを使って新聞を丸ごと読んでいた女性を見かけた程度だ。 
 
 先日、年配の女性と電子書籍について話をした。
 
「ねえねえ、電子書籍って流行ると思う?」
「まだ未知数な部分がありますね」
 
「だって長い時間読んでいたら目が疲れるっていうじゃない」
「そうですね。ただ、今後電子書籍が読める端末の中には昔からある白黒液晶のものもあるそうです」
 
「でもなんだか寂しい気がするわねぇ」
「1つ持っているだけで何十冊も持ち歩けるのは魅力的だと思います。今後は『紙の本も買う』機能も付くみたいですから」
 
 紙には紙の良さがある。中学の時の国語の先生は、新書を手にしたときの印刷の匂いがとても好きだといっていた。確かに新しい本を買うと手にした重量感や最初の1ページをめくるときの高揚感というのは格別なものだ。
 
 とはいうものの、気になる電子書籍端末を調べるために量販店に行ってみた。
 ★ SONYの電子書籍リーダー「Reader」
 
 大きさは画面が6型と5型がある。どちらも白黒液晶だが、単なる液晶とは違い「電子ペーパー」と呼んでいる。紙の印刷に近いように文字が表示されているということだ。バックライトくらいが付いているかと思ったら無かった。ただし、オプションのブックライト付きカバーを購入することで、Readerを照らして読むことができる。徹底的に紙の本に近い仕様だ。
 
 ページをめくる感覚もあるし、約1400冊の本を持ち歩ける。Readerで本を購入するためにはWindowsが必要となる。Macなどは不可。Windowsの「Readerストア」で専用ソフトを無償ダウンロードし、それを利用してストアから購入する。購入した本はPCとReaderを専用ケーブルでつなぐことで初めてReaderを使って電子書籍を読める。通信などを行わないだけあって使用時間は約2週間というバッテリの長さである。
 ★ auの「biblio Leaf」
 
 こちらは画面が6インチの白色ボディ。こちらは本体が通信端末となっており、CDMA通信や無線LANでいつでもダウンロード購入して約3000冊持ち歩ける。こちらもSONYと同様に「電子ペーパー」で目に優しいとうたっている。バックライトはない。
 
 こちらはダウンロードするために通信をすることになるが、「誰でも割シングル」という24カ月間契約で通信料は毎月上限525円の負担となる。当然のことながらこれ以外に書籍購入代金がかかる。なお、この機種はLISMO Book Storeにのみアクセスができるのであって、インターネットのように他のサイト閲覧はできない。通話も不可。ページをめくる操作はできず、矢印ボタンを押してページ送りをすることになる。
 
 ★ メディアタブレット「GALAPAGOS」
 
 カラータッチパネルで10.8インチと5.5インチがある。ページめくりもなかなか快適だったが販売員の男性が「iPadに比べると遅いでしょう」と言った。そうだと思ったけどあんた売る気ないのかと思ったので「あい」と適当な返事をしておいた。
 
 ウエブサイトの閲覧やゲームなどもできる。専用アプリケーションである「GALAPAGOS Station」をダウンロードし、そこから購入することになる。電子書籍をダウンロードしたあとは通信する必要はない。やっかいなことは無線LAN環境がないとこの端末は使えないということだ。あとメールアドレスにクレジットカード。これら3点がそろっていないとこの端末は使えない。
 
 さらにこの端末を購入する方法は郵送かインターネットでの申し込みだ。「なぜ店頭販売しないんですか?」と聞いたら男性従業員は「お客様と直接のサービスを通じて・・」とかなんとか分かりにくい説明をされたので、「あい」と適当に答えておいた。端末自体は魅力的だが、単体ですぐに使えないっていうか今どき通信販売ってのも少々・・。
 
 ★ NTTドコモのブックリーダー「SH-07C」
 
 こちらもガラパゴスStationを利用する端末であるが、TSUTAYAガラパゴスと、2Dfactoというドコモと大日本印刷が共同経営する会社のサービス2つを利用できる。すなわち扱う書籍が多くなる可能性を秘めている。5.5インチの液晶パネルはiPadのように縦横どちらの向きでも見ることができる。トラックボールが付いていることで片手での操作を助ける。
 
 こちらは3GとWIFIに対応しているので、いつでもどこでも電子書籍をダウンロード可能。またブラウザを備えているので通常のネット閲覧も可能である。メールアプリなどはないが、ブラウザでメールのチェックは可能。通話は不可能である。3GとWIFIをOFFにした状態で5時間以上使用できる。通信が多くなる可能性があるので定額プランに加入することになる。
 
 以上が画面の大きいケータイ電話ではない電子書籍リーダーだ。通常のケータイ電話でもブックリーダーアプリが備わっているものもあるが、カタログや月刊誌などを見るのであれば大きな画面の方が有利だ。そういう意味では一番大きいのがiPadである。ただiPadで扱っている日本語書籍があまり多くないことが気になる。ページめくりはとても早いが、電子書籍としてiPadが君臨できるかどうかは未知数である。
 
 本を読むという部分で考えれば、SONYとauの端末は書籍代以外の費用がほとんどかからない。通販専用のGALAPAGOSは無線LAN環境があれば書籍代以外のコストはほとんどかからない。ドコモのブックリーダーは定額プラン月額5985円とモペラU(315〜525円)(今はキャンペーン中で上限定額月額4420円とモペラU)とやや高額。
 
 ところで電子書籍で欲しい本がある。それは辞書。紙の辞書のように検索した語の上下の単語も読めたらとても嬉しい。辞書は紙だからこそなしえる一覧性を秘めている。電子書籍でもそんなことをかなえてくれたら楽しくなる。
  
 
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