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竹下通りで若者が殺到、けが人も「芸能人が来る」でパニック 東京・原宿(2010.3.27)

 1938年、オーソン・ウェルズがプロデュースしたラジオ番組「宇宙戦争」は、ニュース形式など本物そっくりな構成で番組を作ったために、ラジオを聞いた一般市民が「火星人が来た!」とパニックになったことで有名である。ラジオがメディアとして力のあった時代である。これを聴いた市民は番組が作り物であるにもかかわらず、冷静さを失った。人から人への伝播もあったことだろう。
 
 東京・原宿の竹下通りで「芸能人が来る」という噂が突然広まり、春休みで混雑していた狭い通りは一斉にパニック状態となった。ラッシュ時のような寿司詰め状態となり、倒れた女の子の上に人が被さり、擦り傷や過呼吸になった若者数人が救急搬送された。東京消防庁によると、女性(13)が過呼吸と顔面打撲の軽傷、14歳の女性2人が左腹の打撲などで搬送されるなどした。
 
 警視庁原宿署によると、JR原宿駅前の竹下通り入り口付近で混雑が発生。「アイドルが来た」「路上ライブをやる」などの情報が口コミで広がり、若者がパニック状態になったという。同署によると芸能人が来ている情報は確認が取れなかったといい、”情報源”は不明のままだ。
 
 この騒ぎでは口づての他にもメールやツイッターなども騒ぎに拍車をかけたようだ。誰かがそんな情報を得てうっかり口にすれば誰かの耳に入る。方向も分からず人の多い方に流れてしまう。悲鳴なのか”黄色い歓声”なのかが分からなくなる。集団心理の怖さを垣間見たような気がする。
 
 原宿署では警官が竹下通りの真ん中に列を作り、交通整理をすることとなった。制服警察官が列を成す光景を原宿で見たことはない。
 
 若者が多く集まる春休みや夏休みは、悪徳勧誘業者が忍び寄ってくる。個人情報を簡単に教えないようにし、知らない場所に連れて行かれないように気をつけなければいけない。もし強引に連れて行かれそうになったら、その時こそ大きな悲鳴を上げましょう。
 
 
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★ 救急搬送:ライブ情報で殺到 女性3人病院へ 東京・原宿(毎日新聞・10/3/26)
★ 竹下通りに若者殺到 体調不良訴え、転倒も 「アイドル来た」?、東京・原宿(時事通信・10/3/26)
 
 

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