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南アフリカのキャスター・セメンヤ選手、両性具有と判明→女性として陸上界へ復帰

個人のジェンダー意識を尊重するべきである。

 
 8月にベルリンで行われた陸上の世界選手権女子800メートルで優勝した、南アフリカのキャスター・セメンヤ選手(18)が男女両方の生殖器を持つ両性具有だと分かった。国際陸上連盟が性別疑惑に対して調査しており、血液や染色体、婦人科の検査を行った結果判明した。オーストラリア紙が11日に一斉に伝えた。
 
 同選手は外見や声が低いなど、男性的な部分を指摘されていたが、優勝後もインタビューに答えることなくコースを後にしたことから「性別疑惑」が浮上していた。
 
 セメンヤ選手には卵巣が無く、男性ホルモンのテストステロンを大量に分泌する精巣が体内にあるという。セメンヤ選手は出生証明書では女性でありながら、幼少期から男性的な身体能力があると指摘された。
 
 国際陸連は最終的な結果を基に対応を検討するが、セメンヤ選手の金メダル剥奪はせずに、2位だったケニアのジェネス・ジェプコスゲイ選手にも金メダルを与える可能性があるという。
 
 何かの映画を思い出させるが、これは半陰陽(はんいんよう=インターセックス)といわれ、外性器が未成熟な状態で男性か女性かはっきりしない場合をいう。男性器のほうが目立っている場合もあれば、女性器がはっきりしている場合もある。どちらか曖昧な場合もある。母体内での成長過程で、染色体構成のXXが女性、XYが男性となる時と異なる場合や、ホルモンの作用が通常と違う場合にみられる。
 
 ある程度身体が発達してから本人の「性自認」を尊重し、カウンセリングや手術を行うなどの方法が採られる。性別不明でも出生届が受理されることから、男女2つの性だけではなく「性教育に多様性を持たせるべき」と作家の蔦森樹(つたもりたつる)さんは語る。蔦森さんは男性から女性に転換した経験を持つ。
 
 幼少時に一方的に性を決めて手術をし、その後に本人の性自認が一致しない場合「性同一性障害」と診断されることもある。日本半陰陽協会は相談を受け付けている。
 
以上のことから、セメンヤさん本人が女性であると主張していることもあり、大きな問題にする必要はないであろう。本人の性自認が女性であるならば、それを否定する行為は人種や性の差別よりも、人格や存在を否定する行為になりかねない。
 
 

※キャスター・セメンヤ選手、女性として陸上界へ復帰決定(10/7/7)

 
   性別疑惑が出ていた、陸上南アフリカのキャスター・セメンヤ選手(19)について、国際陸上競技連盟(IAAF)は、に女性として競技に復帰することを認める発表をした。セメンヤ選手側の弁護士は、連盟との「画期的な和解」があったことを述べたが、詳細についてはコメントを控えている。
 
(「陸上性別疑惑のセメンヤ、女性として競技復帰へ」ロイター・10/7/7)
 
 
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★ 陸上=南アのスポーツ担当相、「セメンヤ報道」に激怒(ロイター・09/9/12)
★ 女子800優勝の南ア選手は両性具有 豪紙(読売新聞・09/9/11)
 

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