街中でゴミが散乱していたら、自分ならどうするであろうか。
埼玉県鴻巣市で、女子高校生が路上で大量に散乱した新聞紙やチラシを見つけて回収し、警察から感謝状を贈られた。一度は現場を通り過ぎたのだが、見て見ぬ振りをする自分が許せなくなり現場に戻ったという。
感謝状を贈られたのは同県立鴻巣高校一年の湯本里咲さん(16)。昨年12月、現場の路上で新聞紙をかき集めるが量が多い。コンビニに行ってゴミ袋を買ってきてまた回収。現場は交通量も多く作業は中断を繰り返す。多くのゴミをどうやって持ち帰るか考えていた。
そのころ、「女子高生が落とした荷物を一人で拾っている。かわいそうだから助けて欲しい」との通報があり、鴻巣署員が駆けつけた。署員を見て安心した湯本さんからは涙がこぼれたという。
自分の家の前を掃除することができても、いざ公の道路を歩いている時にゴミの散乱に遭遇しても目を伏せがちである。自分の家ではないこと、誰かに頼まれていないこと、誰かがやるであろうこと、そうした”整合性のある理由”を自分の中に熟成させて現場を通り過ぎるのが関の山である。世の中で捨てられたゴミはいくらくらいになるであろう。その中で見捨てられたゴミはどれくらいになるであろう。
刑事ドラマなどを見ていると、犯人は犯行現場に戻ってくるという描写がある。これは自分から現場に戻って野次馬のふりをすることで自分を安心させる意味があるそうだ。
たとえが悪いが湯本さんも同じである。本来動ける自分が胸の中にいたのに放置した。だから安心したかったから現場に戻った。何よりも、不穏な状況を放置するのが許せなかった優しい心の持ち主だった。
☆ 一人一人が自分の家の前をきれいに掃除すれば、町全体がきれいになる。(ゲーテ)
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「女子高生、見て見ぬ振りせず感謝状」への1件の返信
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