革命を起こす傘 香港
一国の社会が変化するときは独裁主義と民主主義がぶつかったときである。香港で、民主化を求める学生らが香港中心部に集まり香港政府に抗議している。「傘の革命」といわれている。
かつてのフィリピンやイラク、リビアなどでも独裁政治に嫌気がさした国民が立ち上がった。エジプトを発端にした”アラブの春”ではフェイスブックなどのSNSが重要な役割を果たした。
海外での出来事について、我々は報道の伝える部分しか分からなかったが、今では素人がそれを発信する。インターネットを自由に使い、表現・言論の自由という、日本ではほとんど当然の権利が他国でも担保されているかどうかが、その国の自由度を測る一つの指針となりうる。
映像投稿サイトYouTubeに投稿された映像では、女子学生が世界に向けて「香港を助けてください」と題し、「この映像を見ている人には投票する自由があるでしょうが、私たちにはない」などと訴えかけている。
民主国家といわれる国でも必ずしも100%の民主主義が保たれているわけではない。投票による結果が、その後の国民生活に難題を強いるときもあるからだ。
だから、時として国民は声を上げなくてはならない。その声が、届くはずである。その声に共感してくれる世界の誰かに。
そして、社会の変化に政府と国民がぶつかるなどではなく、自国の文化と他国の文化が出会い、社会が変わるような穏やかな”衝突”を願う。そのためには、その先見性を確保するための教育、そしてやはり声を上げ続けなくてはいけない。
革命は「傘」が起こすのではなく、傘を持った人の言葉が起こすのである。香港の”雨”が早くやみますように。
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★ 香港民主化デモ(ハフィントンポスト・14/10/1)