言葉のリサイクル

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技術力を作る機会

 

 孫の男の子と祖父が話をしていた。男の子が「ガラケーってなくなっていくのかな」というと、おじいちゃんが「ああ全部スマホになる。年寄りでも使いやすいものが増えているし、今は7割がスマホだ」と言っていた。7割は嘘だと思ったし、ガラケー(フィーチャーフォン)の回帰現象も起きている。直ちにスマホが増えるとは限らない。
  
 しかしタブレットやスマホというのは本来、慣れるまでは難しいのである。昔のタイプライターや足こぎミシンも複雑な様相を呈しているが、慣れると早いのはこうした昔のものである。
 
 パソコンを例に取ると、全てマウスだけで片付けようとするとかなり面倒である。しかし、ショートカットやファンクションキーを駆使してパソコンを使うととても速く処理が進んで便利である。
 
 シンセサイザーもそうだった。たくさんのボタンがあるものを目の当たりにすると、一体何をどうしてよいのか分からなくなるが、ボタンの機能を知ってしまえば、やりたい作業を呼び出すのが本当に早いのである。見た目がシンプルなものというのは、使いたい機能を呼び出すのに時間がかかるのだ。
 
 ただ、足こぎミシン、マニュアル操作の自動車、タイプライタ、そろばんといったものは、人の技術力が追いつかないと使いこなせない。そういう意味で、物理的に単純な表面でできているもの、それはスマホでありタブレットのようなものであるが、それらは使う人の技術力を平均化している。使用者の技術は問われることはないが、有効利用することを考えなければ、持っていないのと同じくらい無価値である。
 
 
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