ビジネスパートナー方向転換になるか 尖閣事件でメイド・イン・チャイナ 

 目覚まし時計を買いに行った。1万円以内のものを探していたが、どれを見ても「中国製」と記してあった。工業製品だけではなく、食品や衣類に至るまで日常の生活に中国製は欠かせない存在となっているのは周知の事実である。
 
 ファストフードで使われている食材も、国産なのは生野菜くらいで、それ以外のものは中国や欧米、そしてトルコなど国の表記もあった。我々が日常で安い食事にありつけるのは、こうした国の存在があるからであり、そうした国々と取引を行っている企業の苦労も知っておかなくてはならない。
 
 資源のない日本という国は海外からの輸入で成り立っている。そして海外から入れたものを日本流に加工する技術こそが日本人の得意技なのである。世界各国からシェフの見習いが日本に来て技術を学ぶのはそうした日本人の感覚を習得するためであり、日本人としては誇らしい部分だ。
 
 しかしそうはいっても、肝心の原材料が無ければグルメ立国としても成り立たないし、世界に名を馳せている日本ブランドも動きが鈍くなる。
 
 尖閣諸島沖の衝突事件で、中国政府は通関手続きを意図的に遅らせているかのような措置をとっている。ただ、中国は連休を控えた時期でもあり、実際どこまでが「報復措置」なのかはっきりしない。
 
 こうしたなか、最近では中国製のみならず、ベトナムやタイ、バングラディシュに工場の拠点を構えて生産をしている企業も出てきた。特に韓国は10年ほど前から、中国に比べて3分の1の人件費で済むバングラディシュでの生産を活発化させているのだという。これに対して日本企業は遅れを取っており、立地の良い工業団地は他国企業によって押さえられてしまっているという。
 
 レアアース(希土類)の日本への禁輸措置を発表した中国であるが、日本の商社関係者によると、今回の件にかかわらず、レアアースは将来への課題であるとしている。住友商事はカザフスタンの国営原子力公社と共同で、同国でのウラン鉱残渣(こう・ざんさ=ろ過したあとに残ったかす)を活用したレアアース改修事業を検討することに合意して合弁会社を設立した。
 
 丸紅でも使用済みの自動車からレアアースを回収・リサイクルする事業に乗り出しているという。しかしコスト面の課題が残っているため、政府からの援助などの施策が打ち出さなければビジネスとして難しいという。
 
 ビジネスパートナーは多い方が良い。そして本当の信頼関係は、相手が窮地に立たされている時に手を差し伸べてくれるようなところである。レアアースビジネスは重要であるが、ビジネスする相手も選ぶ時に来ているのかもしれない。
 
 現況での中国との関係は現地の日本人社会を不安にさせていることであろう。日本企業約2万社が中国で拠点を構えており、在留邦人は約12万人である。「隣人を愛せ」というが、自分のためのフレーズで終わってしまうことの多い地球上の国々である。
 
 
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★ 建築用石材や半導体の通関手続き停滞 広がる混乱 尖閣衝突事件(産経新聞・10/9/26)
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★ 中国レアアース禁輸報道、代替ビジネス活発化の可能性も(ロイター・10/9/24)
 
 

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