時効まで2ヶ月半、傷害致死容疑で元同僚逮捕 検視に問題なかったか 京都府警(2009.7.19)

 京都市西京区の路上で7年前、酔って転倒して頭部を強打し死亡したとされる男性は、元同僚に殴られて転倒したことが分かり、京都府警捜査一課と西京署は、西京区松尾鈴川町の大工の男(31)を傷害致死容疑で逮捕した。時効成立まで2ヶ月半だった。目撃者の虚偽証言に基づいて処理していたが、昨年9月に「殴られて転倒した事件では」との情報が寄せられたため改めて捜査していた。
 
 02年9月30日午後10時半ごろ、同区内の路上で同僚の大工の男性(当時55)と口論になり、素手で顔を殴って転倒させ、頭蓋骨骨折などのけがを負わせた。男性は3日後に脳挫傷などで死亡した。逮捕された男は容疑を認めているという。
 
 京都府警によると、2人の元同僚で現場にいた男性(47)が警察官に被害者が「酔って飛び跳ねて転倒した」と話し、遺体に殴られた明確なあとがなく、検死結果などとも矛盾がなかったために当時は事故と判断した。この虚偽証言をした元同僚に対する犯人隠避罪の時効(当時3年)は成立しているという。府警は「結果的に傷害致死が確認できなかった。今後検証していく」としている。
 
 警察庁によると、全国の警察で扱う変死体の数は平成20年は16万1838体。犯罪に巻き込まれた可能性のある死体の状況を確認する検死官が臨場した数は22,780体となった。前年比で24.3%の増加だという。これは平成19年、時津風部屋の力士が暴行を受けて死亡した際、愛知県警の検死官が臨場せず、現場に駆けつけた警察官が事件性のない急性心不全と処理した事が問題になり、警察庁は全国の警察本部に積極的臨場を指示したことによる。
 
 事件性を疑われる死体については、監察医制度による司法解剖を監察医が行う。しかし、この制度があるのは、東京23区、横浜市、名古屋市、大阪市、神戸市に限られる。そのために、監察医制度のない地域で犯罪に巻き込まれたのにもかかわらず、現場警察官による目視などで「事件性がない」として処理されてしまう変死体も少なからずあると考えられる。
 
 残念ながら、監察医制度を維持するための予算が限られているのが現状だ。検視が充分なものでなければ、例えば保険金業務にも支障が出ることになり大きな懸案事項だといえる。国は監察医制度を拡充すべく、上記地域以外の場所でも監察医が行政解剖を行える環境を整える必要がある。
 
 
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★ 傷害致死:時効まで2ヶ月半 容疑の元同僚逮捕 京都(毎日新聞・09/7/19)
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