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都知事「自殺予告は愉快犯」

 石原都知事は「自殺予告」が文科省に届いた問題に触れ、「大人の文章だね。愉快犯っていうか。今の中学生にあんな文章力はない」という見方を示した。「自殺なんか、予告して死ぬなって。甘ったれているというか」「ファイティングスピリットがなければ、一生どこへ行ってもいじめられるんじゃないの」などとした。
 
 こらえ性がないとされるのは、昨今の若者気質かもしれない。ただ、学校というハコの中の出来事というのは、閉鎖的で陰湿だ。暴力は「いじめ」という言葉で隠蔽され、恐喝は「たかり」という言葉に置き換えられている。
 
 子供同士のケンカの類は昔は簡単に片付けられていた。「いじめ」という言葉になっており、その悲惨さが分かりにくいのも子供のケンカ、そういう解釈がまかり通っているからかもしれない。
 
 学校というハコを社会というハコに置き換えれば、暴力も恐喝も犯罪だ。大人なら逃げる術をいくらでも知っているが、学校と家の往復しかない子供たちに「逃げろ」といっても、どうすればよいか分からないだろう。
 
 いじめる側の気質も変わってきている。昔であれば、いじめる限度というのを知っていた。一本筋の通っていたこともあった。しかし、今の若者は限度を知らない。1体1ではなく、集団で暴力を浴びせる。「いじめた」とは言わずに「知らない」と平気でウソをつく。被害者がこれに堪えろ、ということは時代錯誤だ。ただ、都知事はこの問題の最後で「陰湿なのは、教師がいじめること」と批判している。
 
 「いじめる側が悪い」が半数以下、というアンケート調査も公表されている。暴力を肯定することになったら、この国で何を否定していいのか分からなくなるではないか。
 
 
★ 石原都知事記者会見(東京都公式ホームページ・知事の部屋(上部11/10よりご覧下さい))
 
★ 慎太郎知事「愉快犯」…文科省に届けられた「自殺証明書」11日期日(スポーツ報知・06/11/11)
★ いじめ調査:やる方が「悪い」は半数以下 希薄な罪の意識(毎日新聞・06/11/7)
 
 

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