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対岸のいじめ

 沖縄県内の公立小学校に勤務する40代男性教諭が、児童の顔に落書きをするなどのいじめをしていたことが発覚した。児童は嫌がっているにもかかわらず、「宇宙人」というあだ名で呼ぶなどされていた。
 
 児童はストレスが原因で情緒不安定になっていると診断され、自傷行為や嘔吐などの症状が出ているという。男性教諭もこの問題の発覚後に体調を崩して休職しているとのことだ。
 
 いじめの問題は昔からあるのだが、この男性教諭はいじめ問題に対する意識はなかったのだろうか。セクハラ、パワハラ、モラハラなどの嫌がらせもそうであるが、常に当事者意識を持っていればこういう問題は起こりえない。なぜ自分が加害側になるかもしれないという意識を持って人に接しないのか。
 
 ささいな一言が人を傷つけることがある。言葉というものが相手の心を傷つけ、それに気がつかない加害者は有形力の行使によってさらに人を傷つけるのである。
 
 冒頭の問題はそうしたことを教えるべき場所である学校で起きている。全国でたびたび露呈するいじめの問題の根本解決は、他人を尊重することから始まる。しかし権利意識の高まりで、自分を尊重することを優先する者があまりに多い。
 
 こうした記事を読んで「対岸の火事」だと思っていたら危険である。対岸の手前に流れているはずの川は常にきれいとも限らず、それどころかきれいでない世の中では川すら流れていないことの方が多いからだ。つまり、飛び火は簡単に起こるということである。 
 
 

 
★ うるま市の小学校教師が児童の顔に落書きや宇宙人とあだ名呼ぶ(ニュース速報Japan・15/1/22)
 
 

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