移動弁当販売 求められる公平さ

 福岡・博多の屋台は名物である。全国の4割ほどがこの地に軒を連ねる。あるラーメン屋に行ったことがあるが、駅の定期券が所狭しと並べられ、知らぬ土地に来て親近感を憶えた。勿論ラーメンもおいしかった。最近ではラーメンばかりではなく、フランス料理や中華などあらゆる食を楽しむことが出来る。 
 
 出店している屋台の8割は市道に出店しており、道路占有使用料は1軒あたり月5600円ほどになるという。こうした屋台出店に問題もある。汚水などの悪臭の問題、博多の一等地にありながら個人の商用利用のために公道を使用して良いのかという問題だ。使用許可を得ていない悪質な業者もある。
 
 しかし博多の屋台は観光の一部とされて認知されており、行政も完全になくそうとしているのではない。問題なのは、違法営業している業者を行政が積極的に取り締まらないからである。正規出店している業者との公平性の問題、衛生上の問題は当局の監視が求められる。
 
 近年、オフィス街で「キッチンカー」と呼ばれる移動販売車が増えている。短いお昼休みの時間に会社から飲食店まで移動するのも時間をかけたくない会社員に好評だ。すぐに買うことが出来るうえ値段も安く設定してある。利用者の多くはコストがかからずに「助かっている」との感想を述べる。
 
 こうした移動販売車も問題がゼロではない。公道に車を止めることは道路交通法上で取り締まりの対象となる。法律上、車内での調理が出来ないので衛生管理は現に対処しなくてはならない。また、車を止めた付近に飲食店がある場合にトラブルとなる場合がある。こうした業者は簡易に許可を取得できる、あくまでも「行商」という枠組みであり、常に移動できる「豆腐屋さん」のような扱いなのである。
 
 「駐車禁止」の場所であれば5分以内の「停車」は可能であろう。しかしグレーな部分があることは否めない。勿論、民有地を使用して正規の営業をしているところもある。調理は出来ないが、火を入れる、冷やすことは可能であるので、あらかじめ用意した食材の適正管理が求められる。
 
 移動販売自体はは被災地などの買い物難民の強い味方になり得る。道路は警察、食の安全は保健所という管轄である中で、利便性を担保するために新たな枠作りが必要だ。グレーゾーンを放置しておけば、正規に店舗を構えて営業している業者が経営的に打撃を受けることになる。
 
 日本の屋台やランチボックスは独特の文化。文化と経済の融合は時にぶつかるが、利用者の安全が担保され、もとから店舗を構えている業者との公平性を保ち、新たなビジネスにつなげることの出来る法令のあり方、ルール作りが必要である。
 
 
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★ 弁当の移動販売について(東京・港区ホームページ)
★ 移動販売ドットコム
 
 

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