警察通訳官が取り調べ体験 滋賀県警 法曹界で重責を担う通訳者

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 外国人事件を捜査する警察通訳官の研修会が2日に滋賀県警本部であった。大津市内で外国人による強盗傷害事件を取り調べる想定。民間通訳者4人が容疑者役となり、警察通訳官が取調官と通訳官役に別れて行われた。
 
 通訳官は辞書を使い、容疑者の供述を忠実に通訳をし、民間通訳者の指導を受けながらこなした。滋賀県警の通訳官制度は95年に創設され、現在は8言語に対応できる警部補以下41人が登録している。
 
 警察官が自ら通訳も担当するのが警察通訳官である。呼称に差はあるかもしれないが、警視庁の場合かつては中国語や韓国語、タガログ語に堪能な人材を警部補採用で募集していたが、本稿執筆時には採用はなく、現在は科学捜査官、財務捜査官、サイバー捜査官を募集していた。前職で専門技術を身につけている人であれば、積極的に採用したいところなのだろう。
 
 法曹関係の通訳だと民間のフリーランスの通訳者に依存することになる。警察の取り調べで外部の通訳が必要な場合、登録されている通訳が派遣される。その後、弁護士接見時にも通訳が必要なこともある。さらに裁判では法廷通訳人が必要とされる。
 
 当然のことながら、取り調べや法廷でのやりとりはその流れや専門用語を理解しなくてはならない。守秘義務もあることから誤訳をせずに業務を遂行しなくてはならない大変な仕事だ。
 
 日本はこうしたあらゆる国の言語に対応した通訳が多いのではないだろうか。英語は勿論、中国、韓国、タイ、タガログ、ロシア、インドネシアなどの言語もさることながら、マイナー言語にも対応できる存在が少なからずいる。こうした人たちの存在は貴重である。
 
 しかし一般的に法曹関係の通訳報酬は安いとされる。時間あたり、または1日数千円から1万円くらいほどとされる。定期的に仕事があるわけでもないので、これだけで生計を立てるのは難しそうだ。
 
 通常の通訳も、事前に資料を用意して準備が欠かせない。通訳者である関谷英里子氏は「好奇心と勉強好きでなければ務まらない」とテレビで語っていた。大変な割にはあまり認知度が低く、報酬もずば抜けて高いわけではない。自分から仕事を取ってこなければ安定した収入も見込めない。
 
 警察通訳官であれば身分は警察官であるので、通常の業務をこなしながら通訳が必要な時に出番となる。それ以外の民間通訳は不規則な拘束時間と不安定な収入がネックである。被告人の人生を左右することになるのだから、それなりの地位の確立が求められる。
 
 警察の通訳や法廷通訳人は、各都道府県警察本部や裁判所で不定期にて募集が行われる。興味のある人は調べてみてはいかがであろう。
 
 
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★ 県警の通訳官が取り調べ体験(中日新聞・12/11/3)
 
 

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