PTSDは傷害 女性4人監禁の被告に懲役14年 最高裁初判断

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 監禁した4人の女性を「家畜」などとよび、「しつけ」と称して暴行・監禁していた男の上告審が最高裁第二小法廷であり、被告の上告を棄却した。懲役14年の1、2審判決が確定する。
 
 被告は03年から04年にかけて、自宅があった青森県のホテルや都内のマンションなどで女性を監禁、首輪などを付けて暴力行為を加えるなどしたが、後に警察に逮捕された。女性は監禁中にPTSD(Post Traumatic Stress Disorder=心的外傷後ストレス障害)になった。
 
 裁判では「監禁や暴行により、一時的な精神的苦痛にとどまらず医学的な診断基準で求められる特徴的な精神症状が継続して表れている。このような精神的機能の障害を引き起こした場合も刑法の傷害に当たる」とし、PTSDを負わせた場合も刑法の傷害罪が成立するという初判断を示した。
 
 似たような例としては05年に奈良県で、大音量で音楽を流すなどして近所の住民を睡眠障害、耳鳴りなどの被害をおわせ、ストレスを与えた主婦が奈良県警に傷害罪で逮捕され、後に最高裁で傷害罪が確定している。
 
 目に見える形での傷ではないために、こうした加害行為を傷害罪で裁くのは容易ではなかった。しかし、PTSDにしろ、睡眠障害にしろ、心療内科や精神科の敷居が低くなった今となっては、因果関係を追跡することは難しくなくなった。
 
 心に傷を負わすのは陰湿な嫌がらせ、というだけではなく、犯罪として認められたという点で、今回の最高裁判断は加害者を処罰する一つの指針だ。被害を受けた人は、そのときの状況などを忘れないように記録しておくのも一つの手段である。
 
 監禁行為は人の自由を奪うという点で卑劣である。監禁されている間、被害者はいつ自由になるのか分からない不安定な精神状態に陥る。その恐怖は計り知れず、こうした蛮行は厳罰に処されるという法本来の在り方が示される結果となった。
 
 
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★ 「PTSDも傷害」初判断、4女性監禁 被告の懲役14年確定へ 最高裁(産経新聞・12/7/25)
★ 連続女性監禁:PTSDで傷害罪成立 最高裁が初判断(毎日新聞・12/7/25)
 
 

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