本当に守りたいプライバシーとはなんだろう 現在過去未来

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 米グーグル社が、街並みをネット上で閲覧できる「ストリートビュー」の情報収集する車で、誤って個人情報を無線LANで収集していたことを明らかにした。ストリートビューについては「プライバシーの侵害」との批判を受けたが、その後の総務省で同サービスに対する規制を見送りした経緯がある。しかしパスワードで保護されていない無線LANからメールやアクセス履歴を収集していたとされ、同社ではデータの抹消作業に着手した。
 
 最近「プライバシー」という言葉が先行して人とのつながりをぎくしゃくしている部分を感じる。プライバシーだから、と言われると相手のことについて何も聞けなくなってしまう。そんな閉塞感を感じる。
 
 前には、あるストレス性疾患の人に対して「何の薬を飲んでいるのか」と聞いたところ、「それはプライバシーなので」と断られた。病名を知っているのに薬の名を伏せるのは本末転倒のような気がした。プライバシーとは一体何を守るべき言葉なのであろう。
 
 グーグルアカウントにログインした状態で、グーグル検索を実行すると、自分のアカウントからウエブ検索履歴が残ることを知った。一瞬驚いたが、自分がどんなサイトを閲覧したのかが分かって少しばかり面白い。
 
 それに則って考えると、他人に知られたくないのは過去のことなのだろう。このサイト閲覧履歴にしろ、人には知られたくない。ネットから離れて考えてみても、過去の自分の言動を思い出すと赤面してしまうことが多い。知られたくないのは過去の自分の言動なのだ。それに対して、現在のことは驚くほど公開している現状が顕著である。
 
 「●●なう」で現在ブームになっているのがツイッターである。「〜なう」は「いま●●に到着した、〜している」といった意味で使われる。「新宿なう」といえば「新宿に到着した」という意味だ。ツイッターは誰も求めていないのにどんどんつぶやける。率先してプライバシーを公開している。mixiやブログも同様である。
 
 今や未来を公開することに躊躇がないのは、今のことを言うのはとりあえずの確信を持って行動しているからであり、未来については、ただのつぶやきであるといういい加減さが担保されているからできるのである。しかし過去は消せないのでできれば知られたくないのが人の心理なのだ。
 
 奈良県警吉野署は28日、産業廃棄物処理法違反容疑で、大阪府高槻市内の男(21)を逮捕した。男は奈良県川上村の伯母谷川(おばだにがわ)に、アルバムや年賀状など約70キロを不法投棄した疑いがある。動機について「家族の思い出を捨てて、やり直したかった」と容疑を認めているという。
 
 どんな思い出なのか分からないが、写真といった物理的な物は捨てることができる。しかし、この男が取った行動は「いまアルバムを捨てた」というだけのことで、思い出という記憶はそう簡単に捨てられるものではない。辛く嫌な思い出も、とにかく現在の自分の土台となっている。この男がそのことに気付いて、新しく楽しい未来を築けることを陰ながら応援したい。
 
 
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★ 「家族との思い出を捨てやり直したかった」写真など70キロ不法投棄で男逮捕(産経新聞・10/5/29)
★ 米グーグル、個人情報を誤収集、地図ソフト作成中(時事通信・10/5/15)
★ ストリートビュー、個人情報までも収集 メールも(読売新聞・10/5/15)
 
 

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