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警視庁 ”有害情報提供サイト” 統括事務局設置

 インターネット上で違法な情報を取り扱っているサイト対策として、警視庁はこれまで各課で対応していた違法サイト情報を集約する統括事務局を設置した。事件として積極的に立件し、サイト管理者に速やかに削除を求めるなど指導を強める方針。
 
 違法サイトには、銀行口座の売買、違法薬物の売買、児童ポルノ、売買春関連など多くの違法サイトがあるが、実際に犯罪に手を染めるものを摘発することができても、サイト運営者を罰することのできる法令が存在せず、責任を問うことができなかった。同事務局は「管理者を摘発するために警察庁と法改正についても協議していきたい」としている。
 
 サイトの管理者が管理責任を負う事を定めた法律は、01年に可決・成立した「プロバイダ責任法」がある。これは、サイトに個人の権利を侵害するような書き込みがなされ、被害者がサイト管理者に削除の請求をし、サイト運営者が書き込み者に対して削除要請をするもので、書き込み者がこれに応じないまま7日間が経過した場合「迷惑防止措置」として該当する書き込み削除をすることができる。その場合にサイト運営者は「表現の自由」に対する賠償責任を負わないとしている。
 さらに、書き込み者の発信情報(IPアドレスなど)の開示を、被害者がサイト管理者に請求することができる。ただしこの開示請求が請求者(被害者)の権利を著しく侵害した場合に限られ、その判断はサイト管理者による。表現の自由を著しく侵害したり、誤って発信者情報を開示する可能性もある。そのため、サイト管理者が迷った場合は開示しなくてもよく、この場合も賠償責任を負わない。
 
 サイト管理者というのは、ホームページ、ブログ、掲示板、mixiのような日記やコミュニティなど、不特定多数が閲覧可能な状況にあるものを指す。「2ちゃんねる」などではこれまで個人の権利侵害が訴訟に発展した例もあり、削除要請に応じなかった管理者の損害賠償責任が問われた。
 
 本ブログでも個人の権利を侵害しないように表記には気をつけているが、コメント欄に心ない書き込みがあることがある。以前は削除対応していたが、今後は積極的に当局に通報しようと考えている。つい最近、同一人物と思われる書き込み者のIPアドレスから大阪のプロバイダを割り出し通報した。これが海外からだとお手上げだが、国内からの書き込みに対しては積極的に応戦しようと考える。
 
 話を元に戻すが、警視庁の言う「違法サイト」では隠語なども使われていることから、サイト運営者を直ちに摘発することができなかった。サイト運営者もチェック・承認後に情報を更新するなどの措置を施した方がいいかもしれないが、必ずしも善意ある運営者だけではないことが問題だ。犯罪情報の場を提供しているのであれば「教唆」「ほう助」などに相当するような法令整備が望ましい。
 
 違法サイトについては、「匿名通報ダイヤル」で情報提供を受け付けている。
 
 警察庁によると、今年上半期のネットワーク利用犯罪摘発数は以下のようになっている。(カッコ内は昨年同期比)
 
詐欺706件(+123)
児童買春・児童ポルノ法違反(児童ポルノ)194件(+83)
児童買春・児童ポルノ法違反(児童買春)174件(-110)
出会い系サイト規制法違反184件(+25)
青少年保護育成条例違反154件(-57)
わいせつ物頒布等53件(-42)
 
※「プロバイダ責任法」=正式名称は「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に対する法律案」
 
 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
 ーーー 今年4月には「インターネット利用環境整備法」も施行 ーーー
 
 今年の4月1日、有害情報から子供たちを守るための「インターネット利用環境整備法」が施行された。
 
・保護者は有害情報を排除すべくフィルタリングソフトなどの利用により、18歳未満の子どものインターネット利用を適切に利用する能力習得促進に努める。携帯電話やPHSを購入して使用させる場合には、その旨を事業者に申し出る。
 
・事業者はフィルタリングを利用しやすいように販売する。
 
・サイト管理者は、有害な情報発信があった場合、子どもが閲覧できないような措置をとり、保護者からなどの問い合わせを受け付ける窓口の整備などの努力義務がある。
 
 などとなっている。パソコンや携帯電話などからのネット利用に対して、その利便性の陰に有害情報を提供する存在がつきまとう。捜査当局も摘発に力を入れているが、まずは身近な存在である親御さんの意識を啓発する法律の施行と言えるだろう。
 
 かつては有害番組などを見ていると怒られた。親がフィルタリングになっていたが、携帯電話の出現により、さまざまな情報を手のひらに入れることが可能となった。子どもは”必ず間違える”という意識のもとにフィルタリングサービスの利用、そして家族で話し合うことが重要だ。
 
  
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★ プロバイダ責任法とは(IT用語辞典・01/11/22)
★ 青少年インターネット環境整備法等について(内閣府)
★ 8サイトに「有害情報」閲覧者の年齢確認求める 警視庁(朝日新聞・09/5/1)
★ 「違法サイト」指導へ 警視庁が統括事務局(産経新聞・09/9/28)
 
 
 

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