日本人、4人に1人は65歳以上 積極的長寿の促進を

 総務省の人口推計の発表で、65歳以上の人口は2898万人、総人口に占める割合は22.7%と過去最高となった。このうち女性は人口の25.4%(1659万人)、男性は19.9%(1239万人)となり、女性の4人に1人、男性の5人に1人が該当する数字となった。
 
 世帯主が65歳以上で無職の世帯の1ヶ月平均消費支出が約20万6千円。これに対して可処分所得は16万4千円となり、4万2千円足りない。不足分は00年の2万円と比べて倍増している。要因は税金と社会保険料の増加だといい、同省によると「不足分は預貯金などの金融資産の取り崩しなどで賄われている」という。
 
 少子高齢化が本格的に始まった、そんな報道を見聞きするたびに思う。少子化は未来が先細りする問題ではあるが、高齢化そのものは悪いことではない。日本人の長寿化は世界に誇ることのできる話である。問題なのは、社会から疎遠となっていくリタイア世代に対する社会保障の不備にある。
 
 医療崩壊も叫ばれるなか、自治体によってはプールや体操などのリハビリ施設に定期的に参加してもらうことで、多くのリタイヤ世代が元気な町もある。病気や病院ありきの議論ではなく、子供や働き盛りの世代にも通用するような、健康促進プログラムを考える必要がある。
 

 加齢による関節や腰の痛みなどを改善すべく、プール内での運動を行っている施設が愛媛県宇和島市にある「アクアクリニック別当」である。通院患者の8割がひざや腰の痛みと生活習慣病を抱える高齢者で、プールを目的に通っている。筋力や脚力を鍛えることで「寝たきりにならない、介護を必要としない晩年」が目標だ。
 
 院長の釜池豊秋院長は「体操の個々の動きには医学的な裏付けがある。水の負荷で運動する人の力に合わせ、無理なく筋肉を鍛えることができる。ほとんどの腰痛やひざの痛みは筋肉を鍛えれば治る」と強調する。 
 
 同市内の70代の女性は変形性関節症。毎日通院して水中体操をしてきた。「今はほぼ痛みが消え、最高血圧は160から130に下がり、体重も3キロ減った」と喜ぶ。プールから出てきた80代の女性も、神経痛のために杖が必要だが、「運動した後は心地よくて生きる元気がわいてきます」と語る。(99.8.21・読売新聞東京朝刊)

 
 こうした水中療法や温泉療法が効果的であることは医学者の間では知られているが、実際に病院がプールまで用意するとなると経営的に難しい。ゆえに、自治体が持っているプール・温泉施設を積極活用することで、医療費の削減、医療機関の負担軽減、ひいてはリタイヤ世代の長寿につながる。病気になる前の予防を施すことが先決なのである。
 
 つなげて話をするのはおかしいかも知れないが、テニスのクルム伊達公子選手が韓国オープンを制した。スタンドの韓国人観客からは大きな拍手と歓声が送られたとのことである。ソウルに住む韓国人主婦(32)は「40歳近くというのに本当に凄い闘志。あんな力がどこからわいてくるのだろう。ファンになった」と嬉しそうに話した。
 
 復活してからあれよあれよという間に登りつめていくクルム伊達公子だが、どうしても年齢のことに絡めて報じられてしまうのは失礼だと思いつつも、やっぱり凄いことである。一度引退したのにもかかわらず、自分より年下の選手を次々に倒していった。クルム伊達は昨年、「負けず嫌いにブランクはなかった」と述べている。13年前に引退したクルム伊達の活躍は、何か勇気づけてくれるものを感じる。それは”アラフォー”だから凄いのではなくて、リタイアしてから堂々と復活し続けていく姿勢に目を見張るのである。
 
 若いときに華のある時期を送ることができるのは当たり前。そのあと社会が手を差し伸べれば、リタイアした方たちがまだまだ復活し続けるのは決して夢物語ではない。せっかく政権が交代したのだから政府には思い切った改革を望む。手を差しのばせる余裕のある国であるべきだ。
 
  
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