「暴力団」隠して忘年会 組員ら2人逮捕 栃木県警(2009.6.30)

 昨年末に栃木県日光市内のホテルで、暴力団であることを隠して予約、忘年会を開いたとして、栃木県警組織犯罪対策課と日光署は、同市内の指定暴力団住吉会系組幹部ら2人を詐欺、偽計業務妨害、偽計信用毀損の疑いで逮捕した。県警によると、暴力団によるこうした行事などの摘発は全国初であるという。
 
 昨年12月、日光市内のホテルに暴力団と名乗っては利用できないことを知った上で「重機関係会社の忘年会です」と嘘を言って予約(詐欺)、暴力団員約55人で忘年会を開いた。同ホテルの従業員は深夜の警戒を強いられ、一般客の浴場利用を制限させることによりホテルの業務を妨害(偽計業務妨害)され、信用を傷つけられた(偽計信用毀損)。
 
 ホテル側は一行が到着したときに初めて暴力団関係者と気付き、一般客からは「こんなホテルだったのか」と苦情が寄せられた。当時、一般客は約60人が宿泊していた。
 
 ホテルなどの業界団体は任意組織を結成、暴力団の利用を自主的に断る取り組みを広げている。しかし暴力団員が他人名義で予約するケースも増え、一般客との見分けがつかずに断れないケースもあるという。
 
 今回のようなケースでは、例えば暴力団員が4人程度の個人的な規模なら事件にはならなかった可能性がある。しかしながら50人以上も大挙して押し寄せれば、一般客に対して威圧し、暴力団の威力を誇示することになる。民事不介入の原則もあり、ホテル等に宿泊する行為自体は暴力団とて違法ではない。これは旅館業法第5条にて、特定の場合を除いて宿泊を拒んではならないとあるためだ。ただしホテル等業界側が「暴力団の宿泊お断り」と予め示していたことで今回は詐欺罪が適用された。
 
 過去には過激派のメンバーが氏名や住所を偽って予約、有印私文書偽造・同行使、そして旅館業法(第12条)違反で警察当局に摘発された例がある。今回の日光の事件では宿泊時点で予約者が偽名等を用いなかったため、県警は今回の容疑にて逮捕につなげたのだろう。
 
 
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★ 偽計業務妨害:暴力団隠し忘年会 2容疑者を逮捕 栃木(毎日新聞・09/6/30)
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