種をまく人 海外で活動する日本企業

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 「将来はアフリカで医療スタッフとして働きたい。英語も学びますがフランス語も学びます」。米国留学で知り合った日本人女性が言っていた言葉。

 欧米諸国に比べて日本企業の進出が少ないアフリカ。そんな中で住友化学はアフリカに進出してある物を作っている。蚊帳がそれである。世界で5億人がマラリアに発症、100万人以上が命を落としている。マラリアの媒介になっているのが蚊であるが、それから身を守るための蚊帳が大人気なのだという。
 
 「オリセットネット」と呼ばれているこの製品は、洗濯しても5年間の使用に耐えることもあり、マラリア対策に需要が拡大した。タンザニアの現地企業との合弁会社で年間1000万張りの生産量だ。産み出されているのは蚊帳だけではない。
 
 住友化学のタンザニア工場では「直接雇用だけで3200人、運送や補修などの周辺事業も考えれば3〜4倍の雇用を産み出している」という。今年の5月、ナイジェリアにも蚊帳工場の建設を決定した。今後もアフリカ大陸で蚊帳工場を増やすことは困難ではないだろう。住友化学の米倉弘昌社長は「社会貢献が目的」とし「利益は学校建設などの形で、再度地域に還元することにしている」という。
 
 本来の会社組織、すなわち法人のあるべき姿というのを見た気がした。それは物と人とお金が循環する仕組みだ。要は誰もが幸せになる状態だ。
 
 前に本ブログでホリエモン逮捕について書いたときに、高校生の男性が「やっぱり堀江さんは凄い人だったんですね」とコメントしたことがあった。お金を稼ぐ才能というのは確かに凄いことだ。簡単に真似ができることではない。しかし昨今の社会の金銭感覚というのは「金持ち=偉い人」という方程式が当然だと錯覚している。
 
 お金が生きていく上で必要なことは当然で、そこにだけ焦点を当てるのはセンスがない。人とお金と物がうまく循環したときに潤沢な社会が生まれて育つ。育った社会は文明となり世界を覆い尽くすことだろう。
 
 循環されるべきものが特定の場所に滞留したときに、本流は細くなってしまう。本流を海へ流す会社組織は住友化学だけではない。社会を育む最初の1歩というのは、たった1人が踏み出すことになる。英断は匿名の善意によって世界のどこかで培われている。誰が蒔いたか分からない種を見つけ、水を注ぐことを、芽が出たらそれを大事に守ることを、ぜひ実行したい。
  
 
☆ 松下電器は人を作る会社です。あわせて家電を作っています。(松下幸之助)
 
 「言葉のリサイクル」は5年目に入りました。いつも読んでいただいている匿名の善意に支えられてきました。これからはその期待に水を注ぎ、芽を出していきたいと思います。来年もよろしくお願いいたします。
 
 Nono
 
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★ 米TIME誌も「世界一クール」と絶賛!アフリカで売れまくる住友化学の”蚊帳”(ダイアモンド・オンライン 08/8/26)
 
 

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