言葉のリサイクル

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全盲の先生の生きた授業

 ICレコーダーに吹き込まれた生徒の感想は「目が見えないのに黒板に字が書けてすごい」「象の鳴き声の読み方が情感がこもっていてすごかった」「先生が努力しているから私も負けずにやりたい」などであった。
 
 埼玉県長瀞(ながとろ)町立長瀞中学校に勤務する全盲の国語教師、新井淑則さん(46)。網膜剥離で右目を失明、その後に左目も悪化した。リハビリを重ねて今年の春に普通中学校に復職した。前述の生徒の感想は夏休みに新井さんに届いた声の便りである。
 
 俗に目の見えない人は聴覚が鋭くなるという。わずかな音を拾って自分の周辺にあるものを認知する。アメリカに全盲で舌を鳴らして歩く人がいた。この人は舌を鳴らした音の反響で近くに何があるのかを察知するのだ。壁がある、建物がある、そして挙げ句の果てにはパスケットボールを見事”シュート”して見せた。
 
 せっかく目が見えて何ら不自由のない生活を送っているのに、人の心が見えないために、見ようとしないために、要らぬトラブルを起こしてしまう自分が情けない。
 
 新井さんは、生徒たちの表情が見えなくてもどかしさを感じているのだという。でも生徒たちの明るい声は、新井さんだけに聞こえる生きた声なのかもしれない。
  
 
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★ 全盲の先生「授業すごい」、生徒に通じた生きる力(読売新聞・08/8/15)
 
 

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