赤く、笑う

 最近、声を上げて、腹を抱えて笑ったのはいつだろうと考えた。なかなか思い出せなかったが、一つ思い出した。今年のいとこの結婚式で、バージンロードを歩く新婦の父が、新郎と向かい合わせになって一礼、その時に互いの頭がぶつかったのである。新婦の父の頭がバーコード状態だったこと、ニヤリと笑った新郎も拍車をかけた。
 
 確認しなければよかったのだが、隣に並んでいた妹と母も激しく肩を揺らしていた。妹は「ヒクッ」と殺した声を漏らしながら体が凄い早さで揺れていた。これで完全に笑いが止まらなくなった。「ヒクッ」といいながら、深呼吸をして息を整えようと思うのだが、この日はまずいことに寝ていなかった。つまりテンションが思いのほか高くなっていたのだ。賛美歌を歌うときになってようやく”公に”声が出すことができ、笑いも自然に収まった。
 
 ここまで苦しくなるくらい、笑うことが毎日あったら楽しいとは思うが、なかなかそうはいかない。東京都庁の人事で、自ら望んで4つ降格して「主任」になった男性の記事があった。キャリアを捨てた後悔の有無を聴くと「何より笑って話が出来るようになった」とのこと。
 
 動物で唯一笑うのは人間。でも、なかなか笑うことが出来なくなってしまった。小さいころは何故あんなに笑っていたのだろう。笑うということは人間にある花のことかもしれない。幼少期はヒマワリのように威勢よく遠慮もなく咲いていた。大人になると、水のタイミングや日当たりなど、花を咲かせるのに手間がかかるようだ。そして咲くか咲かせるかの違いが人によってあるようだ。であれば、他人の花を咲かせてみたい。
 
 いとこの披露宴で、最後に新郎新婦が会場出口で並んでいた。「さっきは面白かった」というと、「ありがとうございます。笑いのツボが同じようですね」と新郎。いとこの新婦には「○○ちゃん、おめでとう。大きくなったね・・しあわ・・」
 
 年を取るとなくなるようである。笑いのしまりも涙腺のしまりも。
 
 
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★ 【Re:社会部】都庁式スローライフ?(産経新聞・08/7/1)
 
 

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