言葉のリサイクル

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尊厳踏みにじる辛口コラム

  
 死刑執行には複数の刑務官が立ち会う。死刑囚が顔にマスクをかけられ、上からつるされた縄が首に添えられる。刑務官は複数で同時にボタンを押すことにより死刑囚が床に落ちる、という仕組みになっている。この”仕事”には手当が出るそうだが、多くの刑務官がその日のうちに飲みに行って使ってしまうそうである。他にはありえないこの仕事、仕事とはいえいい気持ちがしないのは当然である。
 
 先日の3人の死刑執行に対して、18日付朝日新聞の夕刊辛口コラム「素粒子」は法相のことを「2ヶ月間隔でゴーサインを出して新記録達成。またの名、死に神」とした。これに対し鳩山法相は「死に神と言うとは、執行した人を侮辱する発言」と非難した。死刑存廃論はあっていいのは当然だが、死刑制度のある日本において死刑の執行に携わる人たちをそう呼ぶのは全国紙が発信する言葉であろうか。同コラムでは「侮辱の意図はなかった」「風刺の表現技法を磨きたい」と釈明した。
 
 「素粒子」は2006年1月に「浦安の新成人。遊園地のネズミ踊りに甘ったれた顔して喜んでいるようじゃ、この先思いやられる」と、成人式を東京ディズニーランド(千葉県浦安市)で行った新成人を”風刺”した。これに怒った浦安市は抗議文を送付する騒ぎになった。
 
 言論・表現の自由があるのは当然だが、この自由は個人法人の権利を尊重するという前提に成り立っている。法相を死に神呼ばわりすることは、死刑執行官と同僚・その家族、法務省職員などを侮辱していることに等しい。人が処刑されたことをも軽く考えているようであると考えれば、死刑囚の最期をも侮辱することになる。
 
 表現のモラルが低下しているとしたら、そちらのほうが”死に神”にとりつかれているのではないだろうか。
 
 
☆ もしA=成功だとすると、A = X + Y + Zという公式が成り立つ。Xは仕事、Yは遊び、そしてZは余計なことは言わない、ということだ。(アインシュタイン)
 
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★ 朝日「死に神」報道に法相激怒 「死刑執行された方に対する侮辱」(産経新聞・08/6/20)
★ TDLに行ったことのない「辛口」コラム(本ブログ・06/1/14)
 
 

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