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中国系犯罪集団、組織化進む 「怒羅権」(ドラゴン)が勢力伸ばす

 80年代から90年にかけて都区内東部で「怒羅権(ドラゴン)」と呼ばれた暴走族が暴れていた。彼らは中国残留孤児の子どもや孫。日本に帰国したのはいいが、言葉の壁などで日本の生活に馴染むことが出来ずにその一部が犯罪に走った。
 
 ひったくりや窃盗、暴行に傷害、パトカーへの襲撃、最寄り駅を縄張りとする暴力団員にも鉄パイプなどで襲撃した。当初の地元の人たちはその荒れっぷりに「最初はかわいそうな子達だと思ったけど、ちょっとやりすぎで許せない」とした。彼らを内偵捜査していた警視庁の捜査員も「尾行していることに気付かれたらと思うと背筋が寒くなる」と言っていたほどであった。
 
 地元の警察署長が「これ以上放っておくわけにはいかない」と、「ドラゴン」壊滅作戦が始まる。警視庁少年一課(現:少年捜査課)と地元の警察署はドラゴンのメンバーを傷害などの容疑で次々と検挙していった。
 
 その彼らが成人になり、中国系の犯罪グループを結成することとなる。東京の繁華街で「みかじめ料」(用心棒代)を要求、拒否する中国人経営の店に報復として暴行を加えるなどし、警視庁に逮捕された。警視庁は日本の暴力団とトラブルになる可能性もあるとして警戒をしている。
 
 日本の正式な在留許可を持つ彼らが犯罪者となってしまったのには、中国人に対する偏見や差別があった。日本の学校に編入しても言葉が通じない。ばかにされることに我慢が出来なくなり、同級生に暴力をふるう。学校は中退、そんな彼らの一部が集まり「日本社会と権力に対する怒り」という意味で「怒羅権」の文字があてがわれた。
 
 もちろん、残留孤児の子どもや孫がすべて犯罪に走るわけではない。しかし彼らを受け入れる学校や地域社会の正しい理解と寛容さが無かったことは否めない。罪を犯して反省する者もいる。彼らに対する厚い支援が必要だった。
 
 警察当局はドラゴンの取り締まりをいっそう強く進める方針だ。
 
 
☆ 思いやりをもって行動しなさい。しかし感謝されることを期待してはいけない。(孔子)
 
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★ 同胞狙い「みかじめ料」…中国系犯罪集団の組織化進む(読売新聞・08/6/5)
 
 

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